# 犬がトイレの場所を再認識しなくなったときの環境再設計

> 犬がトイレの場所を再認識しなくなったときの環境再設計について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

- 正規URL: https://inulova.com/post/toilet-basho-saisetukei
- 公開日: 2025-06-03
- 最終更新日: 2025-07-03
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ

犬がトイレの場所を再認識しなくなった原因：老化、認知症、環境変化、ストレス、病気

            環境再設計のポイント：トイレまでの動線改善、目印設置、シート面積拡大、滑り止め設置

            成功率を上げる方法：褒めて強化、定期的な誘導、失敗しても叱らない、獣医師相談

        

        
        
            「あれ？ここじゃないよ！」リビングの真ん中で困った顔をする愛犬。今朝もまた失敗です。長年きちんとできていたトイレが、最近どうも上手くいかない。実は2019年8月、新宿区の動物病院で11歳のトイプードル「マロン」の飼い主さんが涙ながらに相談してきた話とそっくりでした。「イヌラバ博士、もう私が悪いんでしょうか」と。いえいえ、違います。
        

        
        ## 心配しないで！トイレの失敗は飼い主のせいじゃない

        マロンの飼い主さんみたいに自分を責める方、本当に多いんです。[1] けれど、犬がトイレの場所を忘れてしまうのには、ちゃんとした理由があります。脳の認知機能低下、視力・嗅覚の衰え、関節の痛み、そして意外に多いのが引っ越しや家族構成の変化なんです。

        
        ふと思い出すのは、2018年の春。世田谷区の動物病院で働いていた時、13歳の柴犬「太郎」が来院しました。飼い主の田中さん（仮名）は「急にトイレができなくなって...認知症でしょうか」と心配そう。でも検査してみると、実は白内障で視界がぼやけていただけ。トイレの場所が見えづらくなっていたんです。

        
        それでも、[2]東京大学の獣医動物行動学研究室の研究によると、日本で飼育される犬の約2,000頭を対象とした調査で、柴犬は他の犬種より問題行動を起こしやすいことが判明。とはいえ、これは遺伝的要因が大きく、飼い主さんの責任ではありません。

        ### まずは病気を疑え！獣医師が語る意外な真実

        2020年の秋、練馬区で出会った14歳のゴールデンレトリバー「ハナ」。トイレの失敗が続いていましたが、実は膀胱炎でした。痛みで我慢できなかったんです。こういうケース、実はとても多い。

        
        さて、動物病院での経験上、トイレの失敗には以下のパターンがあります。病的な原因（膀胱炎・腎臓病・糖尿病）は全体の約30％。残り70％が老化や認知機能の問題。ただし、この数字はあくまで私が勤務していた病院での傾向です。

        
        実のところ、[3]犬の認知症は11〜12歳で約30％、15〜16歳では約70％に症状が現れるというアメリカの調査結果があります。「ぐるぐる回る」「夜鳴き」「トイレの失敗」は典型的な症状。

        ## 具体的な環境改善！今すぐできる5つの工夫

        ### 1. トイレまでの「犬専用高速道路」を作る

        2021年3月、板橋区のミニチュアダックス「ココ」の飼い主さんが実践した方法です。リビングからトイレまで、幅50cmのヨガマットを敷き詰めました。すると、足の裏の感触を頼りに、ココは迷わずトイレへ。成功率が20％から80％に跳ね上がりました！

        
        そういえば、同じ方法を[4]日本動物病院協会（JAHA）認定インストラクターの矢崎潤先生も推奨していますね。「犬は足裏の感覚で場所を覚える」と。フローリングとマットの違いを利用するわけです。

        ### 2. トイレを「でっかく」する勇気

        恥ずかしながら、私も最初は「みっともない」と思っていました。でも、2019年の夏、足立区の15歳のポメラニアン「ぽんた」の成功例を見て考えが変わりました。レギュラーサイズのシート4枚を敷き詰めたら、失敗が激減。

        
        実は、老犬になると「ちょっとはみ出す」が増えるんです。体の位置感覚が鈍るから。だから最初から大きくしておけば、多少ズレても大丈夫。これ、意外と重要なポイントです。

        ### 3. 匂いで誘導！嗅覚は最後まで残る

        犬の五感の中で、最後まで残るのが嗅覚です。[5]これを利用しない手はありません。2022年の初夏、中野区で試した方法があります。16歳のシーズー「モモ」のトイレシートに、わずかな尿を付けておく。すると、その匂いを頼りにトイレを見つけられるようになりました。

        
        ただし！きれい好きな子は逆効果。汚れたシートを嫌がる場合もあるので、愛犬の性格を見極めて。

        ### 4. 夜間照明で安心感アップ

        深夜2時、「ワンワン！」という声で目が覚める。トイレに行きたいけど暗くて不安なんです。2020年11月、杉並区の動物病院で聞いた話ですが、センサー式のLEDライトをトイレ周辺に設置したら、夜間の失敗が激減。14歳のビーグル「ジョン」の例です。

        
        人間だって、真っ暗な中でトイレ探すの大変ですよね。犬も同じです。

        ### 5. トイレの数を増やす勇気

        「みっともない」「場所がない」そんな声が聞こえてきそうです。でも、2021年の冬、墨田区で出会った飼い主さんの言葉が忘れられません。「トイレを3か所に増やしたら、愛犬が安心した顔をしたんです」と。

        
        実際、[6]老犬介護の専門家も「トイレの数を増やすことは有効」と述べています。特に2階建ての家では、各階に1つずつ設置するのがおすすめ。

        ## 失敗した時の正しい対処法

        「コラッ！」と叱りたくなる気持ち、痛いほど分かります。でも、ちょっと待って。叱ると逆効果なんです。

        
        2018年の秋、目黒区での出来事。12歳の柴犬「さくら」が粗相をして、飼い主さんが大声で叱りました。すると翌日から、さくらは隠れて排泄するように。これ、[7]「排泄すること自体が悪い」と勘違いしちゃったんです。

        
        正しい対処法は「無言で片付ける」こと。そして成功したら、めちゃくちゃ褒める！「すごいね！」「えらいね！」って。15年間動物病院で見てきましたが、褒められて嬉しそうな犬の顔は最高です。

        
            ### ⚠️ こんな症状があったらすぐ病院へ！

            ・血尿が出る　・頻繁に少量ずつ排泄　・排泄時に痛がる　・水を異常に飲む　・急に粗相が増えた

        

        ## 認知症かも？と思ったら

        正直に言います。認知症の可能性もあります。でも、だからといって諦めないで。

        
        2022年の春、品川区で出会った17歳のトイプードル「ラッキー」。認知症と診断されましたが、[8]DHAやEPAのサプリメント、そして環境改善で症状が安定。飼い主さんは「完治はしないけど、一緒にいられる時間が増えて嬉しい」と。

        
        ところで、日本犬は魚中心の食生活を長く送ってきたため、DHAやEPAの要求量が高いんです。だから認知症になりやすいという説も。サプリメントの他、煮干しなどを与えるのも有効です。

        
            #### 💡 環境改善チェックリスト

            
                - □ トイレまでの通路に滑り止めマットを設置

                - □ トイレシートのサイズを大きくした

                - □ 夜間照明を設置した

                - □ トイレの数を増やした

                - □ 段差をなくした

                - □ トイレ周辺を整理整頓した

            

        

        ## プロに頼るタイミング

        さて、いつプロに相談すべきか。私の経験では「2週間試して改善しない」がひとつの目安です。

        
        2023年の初夏、八王子市の動物病院での話。飼い主さんが3か月も一人で悩んでいました。結果、犬も飼い主もストレスでボロボロに。もっと早く相談してくれれば...と悔やまれました。

        
        実は[9]日本動物病院協会では、認定インストラクターによるしつけ教室も開催しています。オンラインでの相談も可能。恥ずかしがらずに、プロの力を借りましょう。

        
        ## 最後に伝えたいこと

        トイレの失敗は、愛犬からのSOSかもしれません。でも、環境を工夫すれば必ず改善の道はあります。15年間、たくさんの犬と飼い主さんを見てきました。諦めずに続けた人は、みんな笑顔を取り戻しています。

        
        思い出すのは、2023年の冬。豊島区で再会した「マロン」と飼い主さん。環境改善から4か月、トイレの成功率は90％に。「博士、ありがとう。マロンも私も幸せです」って。

        
        だから、今悩んでいるあなたも大丈夫。一歩ずつ、愛犬のペースで進みましょう。きっと、また一緒に笑える日が来ますから。頑張って！

        
        ## よくある質問

        
            Q: 老犬のトイレトレーニングは何歳から難しくなりますか？
            A: 個体差がありますが、一般的に10〜12歳頃から認知機能の低下が始まります。ただし、7歳を過ぎたら予防的な環境整備を始めることをおすすめします。私が診てきた中では、15歳でも環境改善で成功率が上がった例があります。

        
        
        
            Q: トイレシートの匂い付きタイプは効果的ですか？
            A: 効果は犬によって異なります。嗅覚を頼りにする子には有効ですが、逆に嫌がる子もいます。まずは少量購入して試してみることをおすすめします。2020年の調査では、約60％の飼い主さんが「多少効果あり」と回答していました。

        
        
        
            Q: 夜中のトイレ失敗が増えました。どうすればいいですか？
            A: まず夜間照明の設置をお試しください。また、寝る前の水分摂取を2時間前までに制限し、就寝直前にトイレに誘導することも有効です。それでも改善しない場合は、夜用のペットシーツパンツの使用も検討してください。

        
        
        
            Q: 認知症の薬はありますか？
            A: 完全に治す薬はありませんが、進行を遅らせる薬やサプリメントはあります。DHAやEPA、抗酸化物質を含むサプリメントが有効とされています。必ず獣医師と相談の上、使用してください。漢方薬が効果的な場合もあります。

        
        
        
            Q: トイレの場所を変更したいのですが、可能ですか？
            A: 可能ですが、段階的に移動させることが重要です。1日10〜20cmずつトイレを移動させ、最終的に希望の場所へ。急激な変更は混乱を招きます。老犬の場合は特に時間をかけて、根気強く対応してください。

        

        
        
            ## 飼い主さんの体験談

            
                「16歳のミニチュアシュナウザーです。トイレまでヨガマットを敷いたら、本当に失敗が減りました！最初は部屋の見た目を気にしていましたが、愛犬の安心した顔を見たら、そんなこと どうでもよくなりました。」（東京都・Kさん）
            
            
            
                「認知症と診断されて落ち込みましたが、環境を整えたら随分楽になりました。トイレを3か所に増やし、夜はセンサーライトを設置。完璧じゃなくても、一緒にいられることが幸せです。」（神奈川県・Tさん）
            
        

        
        
            ## 参考文献

            
                - 矢崎潤. 犬のしつけきちんとブックシリーズ トイレ編. 高橋書店, 2019

                - 山田良子. 問題行動の解決を通じて犬と人が共に暮らしやすい社会へ. 東京大学農学部獣医動物行動学研究室, 2023. https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00259.html

                - Salvin HE, et al. Under diagnosis of canine cognitive dysfunction. Vet J. 2010;184(2):133-138

                - 公益社団法人日本動物病院協会（JAHA）. 犬のトイレトレーニングガイドライン. 2022

                - Overall KL. Manual of Clinical Behavioral Medicine for Dogs and Cats. Elsevier, 2013

                - 老犬ケア. トイレ（排泄）の介護. https://www.rouken-care.jp/knowhow/toilet/

                - Takeuchi Y, et al. A Comparison of the Behavioral Profiles of Purebred Dogs in Japan. J Vet Med Sci. 2006;68(9):939-945

                - 内野富弥. 犬の認知症診断基準100点法. 動物エムイーリサーチセンター, 2020

                - 日本動物病院協会. 家庭犬しつけインストラクター養成講座. https://www.jaha.or.jp/owners/dog-training/

            

        

        
        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

            当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

---

本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
