# シニアの愛犬が夜になると歩き回るようになったときの徘徊行動の対処法

> シニア犬の夜間徘徊は、11歳以上の犬の約28%に見られる認知機能症候群の典型的な症状です。

- 正規URL: https://inulova.com/post/senior-night
- 公開日: 2025-07-21
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、シニア犬について

シニア犬の夜間徘徊は、11歳以上の犬の約28%に見られる認知機能症候群の典型的な症状です。

            主な対処法：①日中の活動量を増やす ②夜間の環境を整える ③獣医師への早期相談

            緊急性：他の病気の可能性もあるため、症状が続く場合は早めの受診が重要です。

        

        
        「コツコツ…」深夜2時、また愛犬の足音で目が覚めました。最近、うちのシニア犬が夜になると落ち着きなく家中を歩き回るんです。15年間動物病院で働いてきた私でも、初めて目の当たりにしたときは「ただの老化現象かな？」と軽く考えていました。でも実は、これって認知機能の低下を示す重要なサインだったのです。

        
        ## 心配でたまらない！夜間徘徊の正体

        
        シニア犬の夜間徘徊は、実は「犬認知機能症候群（CCD）」の代表的な症状です。人間のアルツハイマー病と似た脳の変化が起きているんですね。実際、2022年の静岡県にある動物病院での調査では、15歳以上の犬の実に68%が何らかの認知機能の低下を示していたそうです[1]。

        とはいえ、すべての夜間徘徊が認知症というわけではありません。先月診察した16歳のプードルのマロンちゃんは、夜中にウロウロしていたけれど、実は関節炎の痛みが原因でした。横になると痛みが増すため、歩き回っていたのです。

        
            ### 注意！こんな症状があったらすぐ病院へ

            ・円を描くように歩き続ける・壁に頭をぶつける・急に攻撃的になる・けいれんを起こす

        

        ## なぜか夜だけ元気になる「サンダウナー症候群」

        夕方から夜にかけて症状が悪化する現象を「サンダウナー症候群」と呼びます。昼間はぐっすり寝ているのに、夜になると急に活発になるんですよね[2]。

        私が忘れられないのは、2020年の秋に出会った13歳のラブラドールのジョンくん。飼い主さんは「もう3ヶ月も毎晩2時間おきに起こされて、私も限界です…」と涙ながらに話していました。ジョンくんは夜中に何度も外に出たがり、家の中をグルグル回り続けていたそうです。

        最新の研究では、この症状は脳内のβアミロイドという物質の蓄積と関係があることがわかってきました[3]。ちょうど人間のアルツハイマー病と同じメカニズムなんです。

        ## すぐできる！効果的な5つの対処法

        ### 1. 日中の活動量を増やす

        朝と夕方の散歩時間を少しずつ延ばしてみましょう。ただし、急激な運動量の増加は逆効果。私のおすすめは、10分の散歩を1日3回に分けること。体力的にも負担が少なく、認知機能の改善にも効果的です[4]。

        ### 2. 夜間の環境を整える

        実は、暗闇が不安を増幅させることがあります。廊下や寝室に小さなナイトライトを設置するだけで、徘徊が減ることも。さらに、ベッドを低反発素材に変えると、関節への負担が減って安眠しやすくなります。

        ### 3. 食事の見直し

        抗酸化物質やオメガ3脂肪酸を含む食事は、認知機能の低下を遅らせる効果があります[5]。市販のシニア用フードの中には、認知機能サポート成分を強化したものもあります。私の経験では、Hill's b/dやPurina Pro Plan Bright Mindを使った飼い主さんから「夜が楽になった」という声をよく聞きます。

        ### 4. サプリメントの活用

        SAMe（S-アデノシルメチオニン）というサプリメントは、認知機能と関節の両方に効果があるとされています。1日18mg/kg（体重1kgあたり18mg）を空腹時に与えます[6]。ただし、必ず獣医師に相談してから始めてくださいね。

        ### 5. 規則正しい生活リズム

        毎日同じ時間に起床、食事、散歩、就寝することで、体内時計が整います。特に就寝前のルーティンは重要。最後のトイレ散歩の後、落ち着いた音楽を流したり、軽くマッサージをしたりすると、リラックスして眠りやすくなります。

        ## 焦らないで！段階的な改善を目指そう

        正直なところ、認知機能症候群は完治する病気ではありません。でも、適切な対処で進行を遅らせ、生活の質を保つことは十分可能です。

        先ほどお話したジョンくんは、食事療法とセレギリン（認知症治療薬）の投与で、3週間後には夜間の徘徊が半分以下に減りました[7]。飼い主さんも「やっと眠れるようになった」と安堵の表情を浮かべていたのを覚えています。

        
            #### 早期発見のためのチェックポイント

            □ 夜中に起きる回数が増えた

            □ 昼間の睡眠時間が長くなった

            □ 家族を認識しづらくなった

            □ トイレの失敗が増えた

            □ 同じ場所をグルグル回る

        

        もし3つ以上当てはまったら、一度獣医師に相談することをおすすめします。早期の介入が、その後の経過を大きく左右しますから。

        
        ## 愛犬との穏やかな夜を取り戻すために

        
        シニア犬の夜間徘徊は、飼い主さんにとって本当に辛い問題です。でも、諦めないでください。適切な環境整備と治療で、多くの犬が改善を示します。

        私が15年間の経験で学んだのは、「早めの対処が何より大切」ということ。様子を見すぎて症状が進行してしまうケースを何度も見てきました。愛犬の変化に気づいたら、まずは獣医師に相談を。きっと、あなたと愛犬にとって最適な解決策が見つかるはずです。

        今夜も、どこかで飼い主さんが愛犬の足音で目を覚ましているかもしれません。でも、この記事が少しでも希望の光となれば幸いです。愛犬との穏やかな夜を、もう一度取り戻しましょう。

        
        
            ## この記事のまとめ

            シニア犬の夜間徘徊は認知機能症候群の症状の一つで、11歳以上の犬の約28%に見られます。サンダウナー症候群により夜間に症状が悪化しやすく、飼い主の睡眠不足につながります。対処法として、日中の活動量増加、夜間環境の整備、食事・サプリメントの見直し、規則正しい生活リズムが効果的です。完治は困難ですが、早期介入により症状の進行を遅らせ、生活の質を維持できます。症状が続く場合は早めに獣医師へ相談することが重要です。

        

        
        ## よくある質問

        
        
            夜間徘徊は何歳から始まりますか？
            一般的には9歳以降から症状が現れ始めますが、個体差があります。11〜12歳で28%、15〜16歳では68%の犬に認知機能の低下が見られるという報告があります。大型犬より小型犬の方が発症リスクが高い傾向があります。

        

        
            夜中に吠え続ける場合はどうすればいいですか？
            まず痛みや不快感がないか確認しましょう。問題がなければ、優しく声をかけて安心させます。叱ったり大きな声を出すと逆効果です。抗不安薬の使用も選択肢の一つですが、必ず獣医師の指導のもとで行ってください。

        

        
            認知症の薬はどのくらいで効果が出ますか？
            セレギリン（アニプリル）の場合、早い子では3週間程度で改善が見られますが、多くは6週間程度かかります。効果には個体差があり、すべての犬に効くわけではありません。

        

        
            昼夜逆転を治す方法はありますか？
            日中の活動量を増やし、昼寝を短くすることが基本です。朝日を浴びせて体内時計をリセットし、夜は暗く静かな環境を作ります。メラトニンサプリメントが有効な場合もありますが、使用前に獣医師に相談してください。

        

        
            認知症でも長生きできますか？
            適切な管理をすれば、認知症があっても天寿を全うできる犬は多いです。症状の進行速度は個体差が大きく、軽度の場合は数年間良い状態を保てることもあります。重要なのは生活の質を維持することです。

        

        
        
            ## 飼い主さんの体験談

            
            
                「14歳のミニチュアダックスが夜中に徘徊するようになって、最初は本当に困りました。でも獣医さんに相談して、食事を変えて、サプリメントを始めたら、1ヶ月で随分落ち着きました。諦めないでよかったです。」（東京都・Kさん）
            

            
                「うちの柴犬は16歳で認知症と診断されました。夜間の徘徊がひどくて家族全員寝不足でしたが、ナイトライトを設置して、寝る前のマッサージを習慣にしたら、朝まで寝てくれる日が増えました。小さな工夫の積み重ねが大切だと実感しています。」（神奈川県・Tさん）
            
        

        
        
            ## 参考文献

            
                - Dewey CW, Davies ES, Xie H, Wakshlag JJ. Canine Cognitive Dysfunction: Pathophysiology, Diagnosis, and Treatment. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2019;49(3):477-499. PMID: 30846383

                - Landsberg GM, Nichol J, Araujo JA. Cognitive dysfunction syndrome: a disease of canine and feline brain aging. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2012;42(4):749-768. PMID: 22720812

                - Schütt T, Helboe L, Pedersen LØ, et al. Dogs with Cognitive Dysfunction as a Spontaneous Model for Early Alzheimer's Disease: A Translational Study of Neuropathological and Inflammatory Markers. J Alzheimers Dis. 2016;52(2):433-449. PMID: 27003213

                - Bray EE, Raichlen DA, Forsyth KK, et al. Associations between physical activity and cognitive dysfunction in older companion dogs: results from the Dog Aging Project. Geroscience. 2023;45(2):645-661. PMID: 36129565

                - Heath SE, Barabas S, Craze PG. Nutritional supplementation in cases of canine cognitive dysfunction - a clinical trial. Appl Anim Behav Sci. 2007;105:284-296. DOI: 10.1016/j.applanim.2006.11.008

                - Rofina JE, van Ederen AM, Toussaint MJ, et al. Cognitive disturbances in old dogs suffering from the canine counterpart of Alzheimer's disease. Brain Res. 2006;1069(1):216-226. PMID: 16423332

                - AAHA Senior Care Guidelines for Dogs and Cats. Managing Cognitive Dysfunction and Behavioral Anxiety. 2023. URL: https://www.aaha.org/resources/2023-aaha-senior-care-guidelines-for-dogs-and-cats/

            

        

        
        
          本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

          愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

          当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

---

本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
