# シニア犬がよだれを垂らす頻度が急に増えてきたときの疾患候補

> シニア犬がよだれを垂らす頻度が急に増えてきたときの疾患候補について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

- 正規URL: https://inulova.com/post/senior-dog-yodare-increase
- 公開日: 2025-06-06
- 最終更新日: 2026-06-09
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、シニア犬について

シニア犬の過剰なよだれは単なる老化現象ではありません。

            歯周病、口腔腫瘍、腎臓病、肝臓病、神経疾患、熱中症などが原因となることが多く、早期発見が重要です。

            よだれの色、におい、頻度の変化に注目し、異常を感じたら速やかに獣医師の診察を受けましょう。

        

        
            「最近、13歳のゴールデンレトリバーがやたらとよだれを垂らすようになって…」そんな飼い主さんの不安そうな声を、私は動物病院で何度も聞いてきました。実は、シニア犬の過剰なよだれには、見逃してはいけない病気のサインが隠れていることがあるのです。
        

        じゅるじゅると垂れ流すよだれ。愛犬が年をとってから急に増えたと感じていませんか？

        
        私が動物病院アシスタントとして働いていた15年間で、数え切れないほどのシニア犬たちを見てきました。2018年のある冬の朝、12歳のラブラドールのマックスが来院したときのことは今でも鮮明に覚えています。飼い主さんは「最近よだれがひどくて、床がいつもびしょびしょなんです」と困り果てた表情でした。

        
            ### ⚠️ 緊急性の高い症状

            よだれに加えて、食欲不振、呼吸困難、意識障害、けいれんなどが見られる場合は、すぐに動物病院を受診してください。

        

        ## 驚きの事実：シニア犬の過剰なよだれに潜む8つの疾患

        高齢犬のよだれが増える背景には、さまざまな疾患が隠れています。とはいえ、どの病気も早期発見できれば治療の選択肢は広がります。

        ### 1. 不安と痛みの元凶・歯周病

        歯周病は、80-90%のシニア犬が抱える最も一般的な口腔疾患です[1]。私の経験では、特に小型犬に多く見られ、進行すると顎の骨折にまで至ることもありました。

        2019年の春、チワワのモモちゃん（14歳）の飼い主さんが「最近よだれが止まらなくて、口も臭い」と相談に来られました。口の中を見ると、歯石がコンクリートのようにこびりつき、歯肉は真っ赤に腫れ上がっていたのです。実のところ、歯周病による炎症と痛みが、過剰な唾液分泌を引き起こしていたのでした。

        さて、歯周病の恐ろしさは口の中だけにとどまりません。細菌が血流に乗って心臓や腎臓にダメージを与えることもあるのです[2]。定期的な歯科検診と日々のケアが、いかに重要かお分かりいただけるでしょう。

        ### 2. 静かに進行する脅威・口腔腫瘍

        口腔腫瘍、特に扁平上皮癌は高齢犬に多く見られる悪性腫瘍です[3]。初期は歯周病と見分けがつきにくく、発見が遅れがちなんです。

        忘れもしない2020年の秋、ビーグルのハナちゃん（11歳）が「よだれに血が混じる」という主訴で来院しました。口の奥を詳しく調べると、舌の付け根に小さなしこりが。生検の結果、扁平上皮癌と判明しました。幸い早期発見だったため、手術で取り除くことができましたが、もし気づくのが遅れていたら…と思うとゾッとします。

        ふと思い返すと、腫瘍のある犬たちに共通していたのは「片側だけのよだれ」でした。これは重要なサインかもしれません。

        ### 3. 全身を蝕む毒素・腎臓病

        慢性腎臓病は、シニア犬の約15%が罹患する進行性の疾患です[4]。腎機能が低下すると、体内に毒素が蓄積し、吐き気や口内炎を引き起こします。

        それでも希望はあります。2021年に出会った柴犬のコタロウ（13歳）は、腎臓病と診断されてから3年間、食事療法と定期的な点滴で元気に過ごしていました。飼い主さんの「よだれが増えたかも」という小さな気づきが、早期治療につながった好例でしょう。

        腎臓病の犬のよだれには、独特のアンモニア臭があることも。においの変化にも注意を払いたいものです。

        ### 4. 肝臓からの危険信号・肝機能障害

        肝臓病もまた、神経症状の一つとして過剰なよだれを引き起こすことがあります[5]。肝性脳症という状態では、毒素が脳に影響を与え、よだれだけでなく、ふらつきや意識障害も現れます。

        私が忘れられないのは、マルチーズのミルクちゃん（15歳）のケースです。「最近よだれが多くて、時々ボーッとしている」という症状から肝臓病が発覚。食事療法と薬物治療で、その後2年間も穏やかに過ごすことができました。

        ### 5. 脳からの異常信号・神経疾患

        高齢犬のてんかん発作は決して珍しくありません[6]。発作の前後によだれが増えることは、多くの飼い主さんが経験されています。

        また、認知機能不全症候群（犬の認知症）も、60%以上の高齢犬に見られる神経疾患です[7]。直接的によだれを増やすわけではありませんが、口の周りのケアができなくなることで、よだれが目立つようになることも。

        2022年の夏、プードルのララちゃん（16歳）は認知症の症状が進み、よだれをうまく飲み込めなくなっていました。でも、環境を整え、ケアの方法を工夫することで、最期まで尊厳を保って過ごすことができたのです。

        ### 6. 夏の危険・熱中症

        シニア犬は体温調節機能が低下しているため、熱中症のリスクが特に高いです[8]。パンティング（荒い呼吸）とともに、大量のよだれが出ます。

        実のところ、短頭種（パグ、ブルドッグなど）のシニア犬は特に要注意。2023年の猛暑日、フレンチブルドッグのブル君（10歳）が熱中症で運ばれてきた時は、よだれが滝のように流れていました。迅速な冷却処置で一命を取り留めましたが、本当に危険な状態でした。

        ### 7. 見逃されがちな中毒症状

        高齢犬は味覚や嗅覚が衰えるため、誤って有毒物質を口にしてしまうことがあります。中毒の初期症状として、過剰なよだれが見られることも多いのです。

        とはいえ、すべての植物が危険というわけではありません。ただし、ユリ科の植物やチョコレートなど、犬にとって有毒なものは家の中から遠ざけておくべきでしょう。

        ### 8. 消化器系の不調サイン

        胃腸炎、膵炎、腸閉塞などの消化器疾患も、吐き気からよだれを増やす原因となります。特に異物誤飲は、好奇心が衰えたシニア犬でも起こりうる問題です。

        
            #### 💡 獣医師に伝えるべき重要ポイント

            
                - よだれが増えた時期と頻度

                - よだれの色や臭い（血が混じる、アンモニア臭など）

                - 他の症状（食欲、元気、排泄の変化）

                - 最近の環境変化やストレス要因

            

        

        ## 失敗から学んだ早期発見の重要性

        恥ずかしながら、私にも見逃してしまった経験があります。2017年、ダックスフンドのチョコちゃん（12歳）の飼い主さんから「最近よだれが多い」と相談を受けた際、単なる老化現象だと軽く考えてしまいました。

        しかし1ヶ月後、食欲不振で再来院した時には、口腔内に大きな腫瘍が。もっと早く精密検査を勧めていれば…という後悔は今も消えません。この経験から、シニア犬のよだれは決して軽視してはいけないと肝に銘じています。

        ## 家庭でできる観察ポイントと対処法

        毎日の観察が、愛犬の健康を守る第一歩です。私が飼い主さんにお勧めしているのは、「よだれ日記」をつけること。

        例えば、ゴールデンレトリバーのマロンちゃん（14歳）の飼い主さんは、よだれの量と時間帯を記録することで、腎臓病の早期発見につながりました。朝方に特によだれが多いことに気づき、検査の結果、初期の腎機能低下が判明したのです。

        さて、日常のケアとしては：

        
            - 口の周りを清潔に保つ（1日2-3回拭き取る）

            - 水分補給をこまめに（脱水はよだれを濃くする）

            - 室温管理（特に夏場は要注意）

            - ストレスの軽減（環境の急激な変化を避ける）

        

        ただし、これらはあくまでも対症療法。根本的な原因の治療が最も重要であることを忘れないでください。

        ## 未来への希望：シニア犬との幸せな時間

        確かに、シニア犬のよだれ増加は心配の種かもしれません。でも、適切な診断と治療により、多くの犬たちが快適に過ごせるようになっています。

        私が15年間の経験で学んだのは、飼い主さんの「いつもと違う」という直感の大切さ。その小さな気づきが、愛犬の命を救うこともあるのです。

        あなたの愛犬が今日も元気でいられるよう、日々の観察を大切にしてください。そして、少しでも異常を感じたら、遠慮なく獣医師に相談しましょう。きっと、愛犬との大切な時間をより長く、より幸せに過ごせるはずです。

        ## よくある質問（FAQ）

        
        
            Q1: シニア犬のよだれが急に増えたら、すぐに病院に行くべきですか？
            よだれの増加に加えて、食欲不振、元気消失、呼吸困難などの症状がある場合は、すぐに受診をお勧めします。よだれだけの場合でも、2-3日続くようなら早めの受診が安心です。私の経験では、「様子を見る」より「念のため診てもらう」方が、結果的に愛犬の負担も少なくて済むことが多いです。

        

        
            Q2: 歯周病によるよだれは、歯磨きで改善しますか？
            軽度の歯肉炎なら、毎日の歯磨きで改善することもあります。ただし、すでに歯石が付着している場合は、獣医師による歯科処置が必要です。私が見てきた中では、麻酔下での歯石除去後に毎日の歯磨きを続けることで、よだれが劇的に減った例が多数あります。シニア犬でも遅すぎることはありません。

        

        
            Q3: 認知症の犬のよだれケアはどうすればいいですか？
            認知症の犬は、よだれを自分で処理できなくなることがあります。首周りにバンダナやよだれかけを付けて、こまめに交換するのがお勧めです。また、食事の際は頭を少し高くして、飲み込みやすい姿勢を作ってあげましょう。2021年に出会ったポメラニアンのポン太君（17歳）は、このケアで最期まで清潔に過ごせました。

        

        
            Q4: よだれの色やにおいで病気は判断できますか？
            ある程度の目安にはなります。血が混じる場合は口腔内の出血や腫瘍、アンモニア臭は腎臓病、甘い臭いは糖尿病の可能性があります。ただし、これだけで診断はできません。私の経験では、飼い主さんの「いつもと違う」という感覚が最も重要な手がかりになることが多いです。

        

        
            Q5: シニア犬の熱中症によるよだれ、予防法はありますか？
            夏場は特に注意が必要です。散歩は早朝か夕方に、水分補給はこまめに、室内は26-28度を保つことが大切です。短頭種のシニア犬は特にリスクが高いので、保冷剤入りのベストなども活用しましょう。2023年の猛暑を乗り切ったパグのプー太郎君（11歳）は、これらの対策で一度も熱中症になりませんでした。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのラブラドール（13歳）がよだれを垂らすようになって心配でしたが、イヌラバ博士の記事を読んで歯周病かもと思い、すぐに病院へ。案の定、奥歯に重度の歯周病が見つかりました。治療後はよだれもなくなり、食欲も戻って元気になりました。早めに気づけて本当によかったです。」（東京都・Kさん）
            

            
                「15歳のビーグルが急によだれを垂らし始めて、この記事の口腔腫瘍の項目を読んで不安に。検査の結果、幸い腫瘍ではなく異物（おもちゃの破片）が歯茎に刺さっていただけでした。でも、早期受診の大切さを実感しました。シニア犬の変化は見逃さないようにしたいです。」（神奈川県・Tさん）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - Enlund KB, Brunius C, Hanson J, et al. Dog Owners' Perspectives on Canine Dental Health-A Questionnaire Study in Sweden. Front Vet Sci. 2020;7:298. doi: 10.3389/fvets.2020.00298

                - Cunha E, Carreira LM, Eira J, et al. Relation between periodontal disease and systemic diseases in dogs. Res Vet Sci. 2019;125:136-140. doi: 10.1016/j.rvsc.2019.06.007

                - Gardner HL, London CA, Portela RA, et al. Maintenance therapy with toceranib following doxorubicin-based chemotherapy for canine splenic hemangiosarcoma. BMC Vet Res. 2015;11:131. doi: 10.1186/s12917-015-0446-1

                - O'Neill DG, Elliott J, Church DB, et al. Chronic kidney disease in dogs in UK veterinary practices: prevalence, risk factors, and survival. J Vet Intern Med. 2013;27(4):814-821. doi: 10.1111/jvim.12090

                - Webster CRL. History, Clinical Signs, and Physical Findings in Hepatobiliary Disease. In: Ettinger SJ, Feldman EC, Côté E, eds. Textbook of Veterinary Internal Medicine. 8th ed. Elsevier; 2017:1611-1625.

                - Charalambous M, Van Ham L, Volk HA, et al. ACVIM Consensus Statement on the management of status epilepticus and cluster seizures in dogs and cats. J Vet Intern Med. 2024;38(1):19-40. doi: 10.1111/jvim.16920

                - Prpar Mihevc S, Majdič G. Canine Cognitive Dysfunction and Alzheimer's Disease - Two Facets of the Same Disease? Front Neurosci. 2019;13:604. doi: 10.3389/fnins.2019.00604

                - Bruchim Y, Horowitz M, Aroch I. Pathophysiology of heatstroke in dogs - revisited. Temperature (Austin). 2017;4(4):356-370. doi: 10.1080/23328940.2017.1367457

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

            当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

---

本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
