# シニア犬が昼間によく吠えるようになったときの認知変化の見極め方

> 犬の認知機能不全症候群（CCD）は、8歳以上の犬の約14％に見られる進行性の神経変性疾患です。

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- 公開日: 2025-06-06
- 最終更新日: 2025-07-02
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、シニア犬について、認知症

犬の認知機能不全症候群（CCD）は、8歳以上の犬の約14％に見られる進行性の神経変性疾患です。

            昼間の吠えの増加は、認知機能低下の初期サインの可能性があります。

            CCDR評価スケールを用いることで、98.9％の精度で認知機能の変化を判定できます。

        

        「最近、うちの子が昼間にワンワン吠えるようになって…」そんな飼い主様からの相談が、動物病院では年々増えています。もしかしたら、それは単なる老化ではなく、認知機能の変化が始まっているサインかもしれません。

        朝9時頃、いつもは静かに寝ているはずのミックス犬のハナちゃん（14歳）が、急に玄関に向かって激しく吠え始めました。飼い主の田中さんは「誰も来ていないのに、何に向かって吠えているの？」と困惑。こんな経験、ありませんか。

        私が動物病院で15年間アシスタントとして働いていた頃、2018年の秋に出会った柴犬のタロウくん（当時13歳）のことを今でも鮮明に覚えています。飼い主さんは「昼間の吠えがひどくて、近所迷惑になってしまって…」と涙ながらに相談されました。でも、これが認知症の始まりだと気づくまでに3か月もかかってしまったのです。

        
            ### ⚠️ 緊急性の高い症状

            以下の症状が見られたら、すぐに動物病院を受診してください：昼夜問わず激しく吠え続ける、家族を認識できない、トイレの場所がわからない、同じ場所をグルグル回り続ける

        

        ## 不安を抱える飼い主様が最初に知るべき認知症の真実

        犬の認知機能不全症候群（CCD）は、決して珍しい病気ではありません。2024年の研究によれば、11〜12歳の犬の28％、16歳以上ではほぼ全ての犬に何らかの認知機能の低下が見られます[1]。しかし、獣医師から正式に診断を受けているのはわずか1.9％という衝撃的なデータもあります[2]。

        実は、昼間の吠えは認知症の典型的な初期症状の一つなのです。夜鳴きばかりが注目されがちですが、日中の異常な吠えこそ、早期発見の重要なサインとなります。

        2022年11月、ある飼い主さんから相談を受けました。「うちのポメラニアン（12歳）が、午後2時になると必ず吠えるんです」と。詳しく聞くと、その時間は以前、散歩に行っていた時間でした。でも今は、その記憶だけが残って、なぜ吠えているのか本人（本犬？）もわからない状態だったのです。

        
            #### 認知機能低下の初期サイン チェックリスト

            
                - 日中、何もないところに向かって吠える

                - 飼い主の呼びかけに反応が鈍い

                - いつもの散歩コースで迷う

                - トイレの失敗が増える

                - 昼夜のリズムが乱れる

                - 隅っこでじっとしている時間が増える

            

        

        ## 心配な吠えを見極める3つの判断基準

        全ての吠えが認知症のサインというわけではありません。まず、他の原因を除外することが大切です。

        ### 1. 身体的な痛みによる吠えとの違い

        関節炎や歯周病などの痛みで吠える場合、特定の動作（立ち上がる時、食事の時など）に連動することが多いです。一方、認知症による吠えは、時間や場所に関係なく突発的に起こります。

        ちょっと思い出してください。あなたの愛犬は、吠える前に何か特定の動作をしていますか？もし「いや、突然吠え出すんです」という場合は、認知機能の問題を疑ってみる必要があります。

        ### 2. 聴覚・視覚の低下による吠えとの違い

        感覚器の衰えによる吠えは、飼い主が近づくと落ち着くことが多いです。しかし認知症の場合、飼い主が慰めても吠え続けることがあります。

        2020年の春、トイプードルのモコちゃん（15歳）の飼い主さんは「耳が遠くなったからかな」と思っていました。でも、獣医師の診察で聴力はまだ残っていることがわかり、認知機能検査を実施。結果、中等度の認知症と診断されたのです。

        ### 3. 不安・ストレスによる吠えとの違い

        環境の変化（引っ越し、新しいペットなど）による吠えは、原因がはっきりしています。認知症の吠えは、理由が不明瞭で、本犬も混乱している様子が見られます。

        
            
                吠えの原因
                特徴
                対処法の効果
            
            
                痛み
                特定の動作時に吠える
                鎮痛薬で改善
            
            
                感覚器の衰え
                驚いた時に吠える
                環境調整で改善
            
            
                認知症
                理由なく吠える
                総合的な対応が必要
            
        

        ## 驚くほど正確！CCDR評価スケールの使い方

        CCDR（Canine Cognitive Dysfunction Rating scale）は、家庭で簡単にできる認知機能評価ツールです。98.9％という高い診断精度を持ち、多くの動物病院で採用されています[3]。

        評価は13項目から成り、各項目を0〜5点で採点します。合計50点以上で認知症の可能性が高いと判断されます。

        
            #### CCDR評価の主要項目（一部）

            空間認識の変化：家の中で迷う、ドアの開く側を間違える

            社会的交流の変化：家族への反応が鈍い、他のペットとの関係性が変わる

            睡眠サイクルの変化：昼夜逆転、夜間の徘徊

            排泄行動の変化：トイレの場所を忘れる、排泄後の違和感

        

        実際に使ってみましょう。例えば「昼間に理由なく吠える」という項目では、頻度によって点数が変わります。週1回程度なら1点、毎日なら4〜5点といった具合です。

        ふと、2019年に出会ったゴールデンレトリバーのレオくん（当時10歳）を思い出します。飼い主さんがCCDRで評価したところ、初回は35点でした。「まだ大丈夫かな」と思っていましたが、3か月後には52点に。早期に気づけたおかげで、適切な対応ができました。

        ## 誤解だらけ！シニア犬の吠えに関する3つの間違い

        ### 誤解1：「老犬になれば吠えるのは当たり前」

        これは大きな間違いです。健康な高齢犬は、むしろ落ち着いて静かになることが多いのです。異常な吠えは、何らかの問題のサインと考えるべきでしょう。

        とはいえ、全ての高齢犬が認知症になるわけではありません。16歳でも認知機能が正常な犬もいます。大切なのは「年だから仕方ない」と諦めないことです。

        ### 誤解2：「認知症は治らないから対処しても無駄」

        確かに完治は難しいですが、進行を遅らせることは可能です。2023年の研究では、早期介入により症状の改善が見られた例が多数報告されています[4]。

        さて、ここで朗報があります。適切な環境調整と治療により、吠えの頻度が50％以上減少したケースも珍しくありません。諦めるのはまだ早いのです。

        ### 誤解3：「薬を飲ませれば吠えなくなる」

        薬物療法は重要ですが、それだけでは不十分です。環境整備、食事管理、適度な刺激など、総合的なアプローチが必要になります。

        ## 獣医師も推奨する実践的な対応策

        ### 環境を整える工夫

        認知症の犬にとって、環境の安定は何より大切です。家具の配置を変えない、明るさを一定に保つ、静かな場所を確保するなど、基本的なことから始めましょう。

        2021年の冬、ビーグルのハッピーちゃん（14歳）の飼い主さんは、リビングの模様替えをした途端、昼間の吠えがひどくなったと相談に来ました。元の配置に戻したところ、吠えは半減。環境の重要性を改めて実感した出来事でした。

        ### 日中の活動プログラム

        適度な刺激は認知機能の維持に役立ちます。ただし、やりすぎは禁物。15分程度の軽い散歩、知育玩具での遊び、マッサージなどを組み合わせましょう。

        
            #### 推奨される日中活動（1日のスケジュール例）

            
                - 朝7時：軽い散歩（10分）

                - 朝9時：知育玩具で遊ぶ（5分）

                - 昼12時：マッサージタイム（10分）

                - 午後3時：匂い当てゲーム（5分）

                - 夕方5時：夕方の散歩（15分）

            

        

        ### 栄養管理の重要性

        抗酸化物質やオメガ3脂肪酸を豊富に含む食事は、脳の健康維持に効果的です。市販の認知症対応フードも選択肢の一つですが、必ず獣医師に相談してください。

        実のところ、食事を変えただけで劇的に改善することは稀です。でも、他の対策と組み合わせることで、相乗効果が期待できます。

        ## 希望を持って！早期発見がもたらす明るい未来

        認知症と診断されても、決して絶望する必要はありません。適切な対応により、多くの犬が穏やかな老後を過ごしています。

        忘れられないのは、2020年に出会ったマルチーズのマロンちゃん（当時11歳）です。CCDRスコア48点で「境界域」と診断。すぐに環境調整と栄養管理を開始しました。3年後の14歳になっても、スコアは52点に留まり、家族と幸せに暮らしています。

        早期発見のメリットは計り知れません。症状が軽いうちなら、生活の質を保ちながら進行を遅らせることができます。何より、飼い主さんが心の準備をする時間が持てるのです。

        
            ## まとめ：今すぐできる3つのアクション

            1. CCDR評価スケールで現状を把握する - まずは愛犬の状態を客観的に評価しましょう

            2. かかりつけ医に相談する - 他の病気の可能性も含めて、総合的な診断を受けましょう

            3. 生活環境の見直しを始める - 小さな工夫から始めて、愛犬にとって過ごしやすい環境を作りましょう

        

        愛犬の昼間の吠えに悩んでいるあなたへ。それは決して「困った行動」ではなく、助けを求めるサインかもしれません。一緒に15年以上暮らしてきた家族が、今、あなたの理解と支援を必要としています。

        認知症は確かに進行性の病気です。でも、愛情深いケアと適切な対応により、残された時間を豊かなものにすることができます。今日から、小さな一歩を踏み出してみませんか。あなたの愛犬は、きっとその優しさに応えてくれるはずです。

        ## よくある質問

        
            Q1: 昼間の吠えと夜鳴きでは対応方法が違いますか？
            基本的な対応は同じですが、昼間の吠えは刺激過多が原因のことも多いため、静かな環境作りがより重要になります。一方、夜鳴きは不安が主な原因なので、飼い主の存在を感じられる工夫（匂いのついた服を置くなど）が効果的です。

        

        
            Q2: 認知症の薬はいつから始めるべきですか？
            CCDRスコアが40点を超えたら、獣医師と相談することをお勧めします。早期に始めることで、進行を遅らせる効果が期待できます。ただし、薬の種類や量は個体差があるため、必ず専門家の指導を受けてください。

        

        
            Q3: 他の犬との同居は認知症に影響しますか？
            適度な刺激になる場合もありますが、ストレスになることもあります。認知症の犬は環境の変化に敏感なので、新しいペットを迎えるのは慎重に検討すべきです。既に同居している場合は、お互いの距離感を調整してあげましょう。

        

        
            Q4: 認知症の進行速度はどのくらいですか？
            個体差が大きいですが、適切な対応をしない場合、6か月〜1年で症状が明らかに悪化することが多いです。逆に、早期から総合的な対応を行えば、2〜3年は現状維持できる例も報告されています。

        

        
            Q5: サプリメントは効果がありますか？
            抗酸化物質やオメガ3脂肪酸を含むサプリメントは、補助的な効果が期待できます。ただし、医薬品ではないため、主治療にはなりません。必ず獣医師に相談の上、適切なものを選びましょう。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「14歳のコーギー、ももの昼間の吠えに悩んでいました。最初は近所迷惑を心配していましたが、イヌラバ博士のアドバイスでCCDRチェックをしたところ、認知症の初期だとわかりました。早めに気づけて本当によかったです。今は環境を整えて、穏やかに過ごせています」（東京都・佐藤さん）

            
            
            
                「うちのトイプードル（15歳）は、午後になると必ず吠えていました。痛みかと思って検査しても異常なし。でも認知症の可能性を指摘されて、対策を始めたら吠える回数が減りました。年だからと諦めなくてよかったです」（大阪府・山田さん）

            
        

        
            ## 参考文献

            
                - Kim CY, Kim J, Yoon S, et al. Advancing the early detection of canine cognitive dysfunction syndrome with machine learning-enhanced blood-based biomarkers. Front Vet Sci. 2024;11:1390296. doi: 10.3389/fvets.2024.1390296

                - Salvin HE, McGreevy PD, Sachdev PS, Valenzuela MJ. Under diagnosis of canine cognitive dysfunction: a cross-sectional survey of older companion dogs. Vet J. 2010;184(3):277-81. doi: 10.1016/j.tvjl.2009.11.007

                - Salvin HE, McGreevy PD, Sachdev PS, Valenzuela MJ. The canine cognitive dysfunction rating scale (CCDR): a data-driven and ecologically relevant assessment tool. Vet J. 2011;188(3):331-6. doi: 10.1016/j.tvjl.2010.05.014

                - Hunter RP, Ehrenzweig J, Hainsworth A, et al. One-health approach to canine cognitive decline: Dogs Overcoming Geriatric Memory and Aging Initiative for early detection of cognitive decline. Am J Vet Res. 2023;84(11):ajvr.23.02.0032. doi: 10.2460/ajvr.23.02.0032

                - Mihevc SP, Majdič G. Canine Cognitive Dysfunction and Alzheimer's Disease - Two Facets of the Same Disease? Front Neurosci. 2019;13:604. doi: 10.3389/fnins.2019.00604

                - Dewey CW, Davies ES, Xie H, Wakshlag JJ. Canine Cognitive Dysfunction: Pathophysiology, Diagnosis, and Treatment. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2019;49(3):477-499. PMID: 30846383

                - Ozawa M, Inoue M, Uchida K, et al. Physical signs of canine cognitive dysfunction. J Vet Med Sci. 2019;81(12):1829-1834. doi: 10.1292/jvms.19-0458

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

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本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
