# 犬が深夜にクッションを掘り続けるようになったときの不安サイン

> 深夜のクッション掘り行動は、単なる習性ではなく、愛犬の不安やストレスのサインかもしれません。

- 正規URL: https://inulova.com/post/inu-shinya-cushion-horu-fuan-sign
- 公開日: 2025-05-28
- 最終更新日: 2025-07-07
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、ストレスについて

深夜のクッション掘り行動は、単なる習性ではなく、愛犬の不安やストレスのサインかもしれません。

            分離不安やストレスが原因で、夜中に落ち着かない行動を示す犬は意外と多いのです。

            適切な対処法を知ることで、愛犬も飼い主も安心して眠れる夜を取り戻せます。

        

        夜中の3時、ガサガサと音がして目が覚める。リビングを覗くと、愛犬がまたクッションを必死に掘っている…。2018年の秋、私が動物病院で働いていた頃、まさに同じ相談を受けたことがあります。飼い主さんの困り果てた表情が、今でも忘れられません。

        
            ## この記事でわかること

            深夜のクッション掘り行動の背景にある不安のサインと、具体的な対処法について、15年間の動物病院勤務経験から解説します。特に分離不安との関連性や、環境要因による影響について詳しくお伝えします。

        

        ## 心を掘り返す深夜の習慣

        
        深夜にクッションを掘る行動は、犬の不安やストレスの重要なサインです。さて、なぜ深夜なのでしょうか？

        
        実のところ、犬は日中よりも夜間に不安を感じやすい傾向があります。ノルウェーの研究チームが2014年に発表した研究によると、分離不安を持つ犬の60%が雄犬で、そのうち約43.7%が騒音への過敏性も併せ持っていることが明らかになりました[1]。

        
        私が担当していた柴犬のタロウ君（仮名・当時5歳）も、まさにこのケースでした。飼い主の田中さん（仮名）は、「昼間は何ともないのに、夜になると急に落ち着かなくなるんです」と困惑していました。

        
            ### 緊急性の高いサイン

            以下の症状が併発している場合は、早めの獣医師相談を推奨します：過度の破壊行動、自傷行為、食欲不振、排泄の失敗

        

        ## 不安が生む掘る衝動の科学

        
        犬の掘る行動には、実は複雑な神経学的メカニズムが関わっています。米国の動物行動学専門家たちの研究によると、不安を感じた犬の脳内では、セロトニンの代謝産物である5-HIAAが上昇することが確認されています[2]。これは、犬が自己鎮静化を試みているサインなのです。

        
        興味深いことに、掘る行動は犬にとって一種の「セルフメディケーション」として機能します。ただし、これが深夜に集中するのには理由があります。

        
        実は、深夜の静寂が犬の不安を増幅させるのです。昼間の生活音が消え、飼い主が寝静まると、犬は孤独感を強く感じます。私が2019年に観察した症例では、深夜2時から4時の間に掘り行動が最も頻繁に見られました。

        ### 環境要因が与える影響

        
        とはいえ、すべての犬が同じように反応するわけではありません。フィンランドで行われた大規模調査では、騒音感受性を持つ犬の39.2%が何らかの不安行動を示すことが分かっています[3]。

        
        私の経験では、以下の環境要因が特に影響を与えやすいです：
        - 新しい家具の配置（クッションの位置変更など）
        - 家族構成の変化（新しいペットや赤ちゃんの誕生）
        - 飼い主の生活リズムの変化（夜勤開始など）
        - 近隣の工事音や車の通行音

        ## 愛犬が発する静かなSOS

        
        深夜のクッション掘りは、実は氷山の一角に過ぎません。ふと気づくと、愛犬は他にも様々なサインを出しているはずです。

        
        2021年の東京都内のある動物病院で、私は興味深いケースに遭遇しました。ゴールデンレトリバーのハナちゃん（当時7歳）は、深夜のクッション掘りの他に、飼い主が外出準備を始めると過度に唾液を分泌し、時には嘔吐することもありました。これらは典型的な分離不安の症状です[4]。

        
        しかし、飼い主の鈴木さんは「ただの癖だと思っていた」と話していました。実際、多くの飼い主が愛犬の不安サインを見逃しているのが現状です。

        
            #### 見逃しがちな不安のサイン

            
                - 過度のあくび（ストレスサイン）

                - 舌なめずり（緊張の表れ）

                - 体を丸める姿勢（防御反応）

                - 震え（不安の身体症状）

            

        

        ## 誤解を招く「ただの習性」説

        
        よく「犬は本能的に巣穴を作るから掘るんだ」という説明を耳にします。確かに、ハスキーやマラミュートなどの北方犬種は、涼しい場所を求めて穴を掘る習性があります[5]。

        
        しかし、深夜のクッション掘りは単なる本能では説明できません。なぜなら、野生の犬が深夜に巣作りをすることは稀だからです。彼らは主に日没前に寝床を整えます。

        
        それでも、「うちの子は暑がりだから」と考える飼い主さんもいるでしょう。2020年の夏、私が相談を受けたビーグルのケースでは、エアコンを効かせた涼しい部屋でも深夜の掘り行動が続いていました。室温は22度に保たれており、明らかに暑さが原因ではありませんでした。

        ## 安心を取り戻す実践的アプローチ

        
        深夜のクッション掘りを改善するには、段階的なアプローチが必要です。まず重要なのは、愛犬の不安レベルを正確に把握することです。

        
        私が15年間の経験で最も効果的だと感じたのは、「環境エンリッチメント」と呼ばれる手法です。2019年に担当したミニチュアダックスフンドのケースでは、以下の方法で3週間で改善が見られました：

        
        
            - 就寝前の運動量増加 - 夕方の散歩を30分から45分に延長

            - 知育玩具の活用 - 就寝前にパズルフィーダーで遊ばせる

            - 安心できる寝床作り - 飼い主の匂いがついたTシャツをクッションに置く

            - 段階的な独立訓練 - 日中から少しずつ一人の時間に慣れさせる

        

        
        実は、運動不足は不安行動の大きな要因です。研究によると、十分な運動をしている犬は分離不安の症状が軽減されることが示されています[6]。

        ## よくある質問

        
        
            Q1. クッションを掘る行動は何歳頃から始まりますか？
            多くの場合、1歳から3歳の間に始まります。しかし、環境の変化やストレスイベントがあれば、どの年齢でも発症する可能性があります。私の経験では、引っ越しや家族構成の変化後に急に始まるケースが多いです。

        
        
        
            Q2. 薬物治療は必要ですか？
            軽度の場合は行動修正で改善可能ですが、重度の分離不安では獣医師の診断のもと、抗不安薬の使用を検討することもあります。ただし、薬物療法は必ず行動療法と併用する必要があります。

        
        
        
            Q3. 多頭飼いにすれば改善しますか？
            一概には言えません。相性の良い同居犬がいれば改善することもありますが、逆にストレスが増す場合もあります。新しい犬を迎える前に、現在の問題を解決することが優先です。

        
        
        
            Q4. クレートトレーニングは有効ですか？
            犬によって反応が異なります。安全な場所として認識する犬には有効ですが、閉じ込められていると感じる犬には逆効果です。個体の性格を見極めることが重要です。

        
        
        
            Q5. 深夜の掘り行動を叱ってもいいですか？
            叱ることは避けてください。不安が原因の行動を叱ると、さらに不安が増強されます。代わりに、望ましい行動（静かに寝ている時）を褒めて強化することが効果的です。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのコーギー（8歳）も深夜にクッションを掘っていました。獣医さんのアドバイスで夕方の運動量を増やし、寝る前に知育玩具で遊ばせるようにしたら、1ヶ月ほどで改善しました。今では朝までぐっすり寝ています。」（東京都・40代女性）
            
            
            
                「仕事で帰りが遅くなってから、愛犬の夜中の掘り行動が始まりました。最初は困っていましたが、朝の散歩時間を長くし、帰宅後もしっかり遊ぶ時間を作ったところ、徐々に落ち着いてきました。犬も寂しかったんだなと反省しています。」（神奈川県・30代男性）
            
        

        ## まとめ：愛犬との絆を深める機会に

        
        深夜のクッション掘りは、愛犬からの大切なメッセージです。この行動を単なる問題行動として捉えるのではなく、愛犬の心の声に耳を傾ける機会と考えてみてください。

        
        私が15年間の動物病院勤務で学んだ最も大切なことは、「すべての行動には理由がある」ということです。深夜のクッション掘りも例外ではありません。適切な対処により、多くの犬が改善を示します。

        
        もし愛犬の行動に変化を感じたら、まずは日々の生活を振り返ってみてください。そして、必要に応じて専門家に相談することをためらわないでください。愛犬との幸せな暮らしのために、一歩ずつ前進していきましょう。

        
            ## 参考文献

            
                - Storengen LM, Boge SC, Strøm SJ, Løberg G, Lingaas F. A descriptive study of 215 dogs diagnosed with separation anxiety. Applied Animal Behaviour Science. 2014;159:82-89. DOI: 10.1016/j.applanim.2014.07.006

                - Part CE, Kiddie JL, Hayes WA, Mills DS, Neville RF, Morton DB, et al. Physiological, physical and behavioural changes in dogs (Canis familiaris) when kennelled: Testing the validity of stress parameters. Physiol Behav. 2014;133:260-271. PMID: 24882725

                - Salonen M, Sulkama S, Mikkola S, et al. Prevalence, comorbidity, and breed differences in canine anxiety in 13,700 Finnish pet dogs. Sci Rep. 2020;10:2962. DOI: 10.1038/s41598-020-59837-z

                - Overall KL, Dunham AE, Frank D. Frequency of nonspecific clinical signs in dogs with separation anxiety, thunderstorm phobia, and noise phobia, alone or in combination. J Am Vet Med Assoc. 2001;219(4):467-473. PMID: 11518172

                - Mills D, Karagiannis C, Zulch H. Stress—Its Effects on Health and Behavior: A Guide for Practitioners. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2014;44(3):525-541. DOI: 10.1016/j.cvsm.2014.01.005

                - Tiira K, Lohi H. Early life experiences and exercise associate with canine anxieties. PLoS One. 2015;10(11):e0141907. DOI: 10.1371/journal.pone.0141907

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

            当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

---

本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
