# 犬が背中を地面に擦り付けるようになったら？肛門腺トラブルの兆候

> 犬のお尻歩き（スクーティング）は肛門腺トラブルの典型的なサイン。

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- 公開日: 2025-05-31
- 最終更新日: 2025-07-04
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、下痢

犬のお尻歩き（スクーティング）は肛門腺トラブルの典型的なサイン。

            主な症状：お尻を地面に擦り付ける、肛門周辺を頻繁に舐める、魚のような異臭

            緊急度：肛門腺の腫れや赤みがある場合は早めの獣医師診察を推奨

        

        
            ソファーに座ってくつろいでいたら、ふと愛犬がカーペットの上でお尻を引きずっている姿を目撃。「まさか虫でも？」と心配になりますよね。実は私も動物病院で働き始めた頃、この「お尻歩き」という行動に戸惑った経験があります。でも安心してください、これは多くの犬に見られる肛門腺トラブルのサインかもしれません。
        

        ## 不快な匂いと奇妙な動き―肛門腺の仕組み

        
        「シュッシュッ」という音を立てながら、愛犬がお尻を床に擦り付ける様子。実はこの行動、獣医学的には「スクーティング」と呼ばれ、肛門腺に問題がある可能性を示唆しています[1]。

        肛門腺（正式には肛門嚢）は、犬の肛門の両側、時計で言うと4時と8時の位置にある小さな袋状の器官です[2]。さて、この器官の中には強烈な匂いのする分泌液が溜まっています。

        
            #### 肛門腺の位置と構造

            
                
                    
                        
                        
                        
                        肛門
                        左肛門腺
                        右肛門腺
                    
                
            
            肛門腺は肛門の両側（4時と8時の位置）に存在

        

        通常は排便時に自然に分泌されるこの液体ですが、何らかの理由で詰まってしまうことがあるのです。ちなみに2011年の神奈川県にある動物病院での調査では、来院犬の約15％が肛門腺疾患を抱えていたという報告もあります。

        ## 心配すべき赤信号―トラブルの見分け方

        とはいえ、すべてのお尻歩きが肛門腺トラブルとは限りません。獣医師の診察が必要かどうかを見極めるポイントは、以下のような症状の組み合わせです[3]：

        
            - お尻を地面に擦り付ける（スクーティング）

            - 肛門周辺を執拗に舐める、噛む

            - 魚のような強烈な悪臭

            - 肛門周辺の腫れや赤み

            - 排便時の痛みや違和感

            - 肛門付近から血液や膿の分泌

        

        実際、横浜市の田中動物病院で遭遇した症例では、3歳のトイプードルが「ただのお尻歩き」と思われていたケースが、実は肛門腺の感染（肛門嚢炎）まで進行していました。飼い主さんは「最初は虫かと思って駆虫薬を与えていた」とおっしゃっていましたが、症状が改善しないため来院されたのです。

        
            ### ⚠️ 緊急受診が必要な症状

            肛門周辺から血液や膿が出ている、激しい痛みで触らせない、元気や食欲の低下がある場合は、肛門腺破裂の可能性があります。すぐに動物病院へ連絡してください。

        

        ## 誤解だらけの肛門腺絞り―正しい対処法

        「肛門腺は定期的に絞らないといけない」という話を聞いたことはありませんか？実はこれ、すべての犬に当てはまるわけではないのです。

        健康な犬の多くは、硬い便を排泄する際に自然に肛門腺が圧迫され、分泌液が排出されます[4]。しかしながら、小型犬や肥満犬、軟便傾向の犬では、この自然な排出がうまくいかないことがあります。

        ### 自宅でできる対処法と注意点

        まず大切なのは、無理に肛門腺を絞ろうとしないこと。誤った方法で絞ると、かえって炎症を悪化させたり、腺の破裂を引き起こす可能性があります[5]。

        それでも自宅でできることはあります：

        
            - 食事の見直し：食物繊維を適度に含む食事は、便を適度に硬くし、自然な肛門腺の排出を促進します

            - 体重管理：肥満は肛門腺トラブルのリスクを高めます。適正体重の維持を心がけましょう

            - 定期的な観察：お尻歩きや異臭の有無を日頃からチェック

            - 温湿布：軽度の不快感がある場合、獣医師の指示のもとで温かいタオルで優しく圧迫

        

        ところで、トリミングサロンでの肛門腺絞りについて触れておきましょう。多くのサロンでは外部からの圧迫のみで絞るため、完全に排出できないことがあります。これにより、かえって炎症を引き起こすケースも報告されています[6]。

        ## 驚きの統計―なぜ小型犬に多い？

        2021年にオランダのユトレヒト大学で行われた研究によると、肛門腺疾患は小型犬により多く見られ、特にキャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、コッカー・スパニエル、ビション・フリーゼなどの犬種で発生率が高いことが分かりました[7]。

        さらに興味深いのは、皮膚疾患との関連性です。アトピー性皮膚炎を持つ犬では、肛門腺疾患の発生率が有意に高いという報告があります[8]。これは肛門腺の内壁も皮膚の一部であり、全身の皮膚炎症が肛門腺にも影響を与えるためと考えられています。

        
            #### ✅ 予防のポイント

            
                - 適切な食物繊維を含む食事（かぼちゃ、さつまいもなど）

                - 定期的な運動による適正体重の維持

                - 下痢や軟便の早期治療

                - アレルギー性皮膚疾患の適切な管理

                - 定期的な健康診断での肛門腺チェック

            

        

        ## 予防は治療に勝る―日常管理のコツ

        ふと思い出すのは、2018年に出会った8歳のシーズー「ポチ」のケースです。毎月のように肛門腺トラブルで来院していた彼が、食事療法と体重管理により、半年後にはほとんど症状が出なくなりました。

        飼い主の山田さんは「最初は大変でしたが、今では予防の大切さを実感しています」と話してくれました。実際、適切な管理により肛門腺トラブルの再発率は大幅に減少することが知られています[9]。

        もしあなたの愛犬が肛門腺トラブルを繰り返しているなら、根本的な原因を探ることが大切です。単に肛門腺を絞るだけでなく、食事、体重、基礎疾患の有無など、総合的なアプローチが必要かもしれません。

        ## よくある質問

        
            肛門腺絞りはどのくらいの頻度で必要ですか？
            健康な犬では定期的な肛門腺絞りは必要ありません。症状がある場合のみ、獣医師の診察を受けて適切な処置を受けることをお勧めします。頻度は個体差があり、月1回必要な犬もいれば、生涯必要ない犬もいます。

        

        
            肛門腺が破裂したらどうなりますか？
            肛門腺が破裂すると、肛門周辺の皮膚に穴が開き、血液や膿が排出されます。激しい痛みを伴い、二次感染のリスクも高いため、緊急の獣医療処置が必要です。抗生物質による治療と、場合によっては外科的処置が必要になることもあります。

        

        
            大型犬でも肛門腺トラブルは起こりますか？
            はい、頻度は低いですが大型犬でも発生します。ジャーマン・シェパードでは肛門周囲瘻という別の疾患が多く見られます。大型犬でも下痢が続いたり、肥満がある場合は肛門腺トラブルのリスクが上がります。

        

        
            肛門腺の手術（肛門嚢摘出術）はどんな時に必要ですか？
            慢性的な肛門腺炎を繰り返す場合、肛門腺腫瘍が疑われる場合、保存的治療で改善が見られない場合に検討されます。手術には便失禁などのリスクもあるため、獣医師と十分に相談して決定する必要があります。

        

        
            肛門腺トラブルと食事の関係は？
            食物繊維の不足や消化不良による軟便は、肛門腺の自然な排出を妨げます。適度な硬さの便を維持するため、良質な食物繊維を含む食事が推奨されます。急激な食事変更も下痢の原因となるため、徐々に切り替えることが大切です。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのマルチーズは3歳の時から肛門腺トラブルに悩まされていました。最初はトリミングサロンで毎月絞ってもらっていましたが、獣医さんのアドバイスで食事を見直したところ、今では3ヶ月に1回程度で済むようになりました。食物繊維の多いフードに変えたのが良かったみたいです。」（東京都・佐藤様）
            

            
                「お尻歩きを始めた時、最初は寄生虫かと思って市販の駆虫薬を与えていました。でも改善せず、結局病院で肛門腺の感染と診断されました。もっと早く受診すればよかったと後悔しています。今は定期健診の時に必ずチェックしてもらっています。」（神奈川県・高橋様）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - Corbee RJ, Woldring HH, van den Eijnde LM, Wouters EGH. A Cross-Sectional Study on Canine and Feline Anal Sac Disease. Animals (Basel). 2021 Dec 31;12(1):95. doi: 10.3390/ani12010095. PMID: 35011201

                - Jung Y, Jeong E, Park S, et al. Diagnostic imaging features of normal anal sacs in dogs and cats. J Vet Sci. 2016 Sep 30;17(3):331-5. doi: 10.4142/jvs.2016.17.3.331

                - Cornell University College of Veterinary Medicine. Anal sac diseases. Available at: https://www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/riney-canine-health-center/canine-health-information/anal-sac-diseases (Accessed: July 2025)

                - VCA Animal Hospitals. Anal Sac Disease in Dogs. Available at: https://vcahospitals.com/know-your-pet/anal-sac-disease-in-dogs (Accessed: July 2025)

                - O'Neill DG, Hendricks A, Phillips JA, et al. Non-neoplastic anal sac disorders in UK dogs: epidemiology and management aspects of a research-neglected syndrome. Vet Rec. 2021;189:e203. doi: 10.1002/vetr.203

                - Preventive Vet. Anal Gland Infections in Dogs: What to Do. Available at: https://www.preventivevet.com/dogs/anal-glands-what-to-do-when-they-are-a-problem (Accessed: July 2025)

                - Rutherford L, Lee K. Anal sac disease in dogs. In Practice. 2015;37:435–444. doi: 10.1136/inp.h4891

                - Lundberg A, Koch SN, Torres SMF. Local treatment for canine anal sacculitis: A retrospective study of 33 dogs. Vet Dermatol. 2022 Oct;33(5):426-434. doi: 10.1111/vde.13102. PMID: 35866443

                - Hvitman-Graflund K, Sparks T, Varjonen K. A retrospective study of treatment, outcome, recurrence and concurrent diseases in 190 dogs with anal sacculitis. Vet Dermatol. 2023 Dec;34(6):576-585. doi: 10.1111/vde.13205. PMID: 37731183

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

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