# 犬が耳の入口を触られるのを極端に嫌がるときに疑う外耳の炎症とは？

> 犬が耳を触られるのを極端に嫌がる場合、外耳炎の可能性が高いです。

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- 公開日: 2025-07-02
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 耳の病気

結論：犬が耳を触られるのを極端に嫌がる場合、外耳炎の可能性が高いです。外耳炎は犬の病気の中でも最も多く、年間有病率は約7.3%と報告されています。

            重要性：早期発見・治療により慢性化を防げます。放置すると中耳炎や内耳炎に進行し、治療が困難になります。

            対処法：綿棒での耳掃除は避け、動物病院で診察を受けましょう。原因に応じた適切な治療が必要です。

        

        「最近、愛犬の耳を触ろうとすると、キャンと鳴いて逃げてしまう…」そんな経験はありませんか？実は、これは外耳炎の典型的なサインかもしれません。15年間動物病院でアシスタントとして働いてきた私が、飼い主さんが見逃しがちな初期症状と、正しい対処法について詳しくお話しします。

        ## なぜ耳を触られるのを嫌がるの？痛みのサインを見逃さないで

        
        外耳炎による痛みは想像以上に強いものです。私が動物病院で働いていた2018年の夏、コッカースパニエルのマロンちゃん（当時5歳）が来院しました。飼い主さんは「最近耳掃除をしようとすると噛みつこうとするんです」と困り果てていました。

        
        診察台で耳を見ようとすると、普段は大人しいマロンちゃんが唸り声をあげて抵抗。とはいえ、耳の入り口を覗いてみると、真っ赤に腫れ上がっていたのです。これが外耳炎の典型的な症状でした。

        
        さて、なぜ犬は外耳炎になると耳を触られるのを嫌がるのでしょう？それは、炎症により耳道が腫れ、少し触れただけでも激痛が走るからです。人間でいえば、ひどい中耳炎の痛みを想像してみてください。

        
            ### ⚠️ 緊急度の高い症状

            以下の症状が見られたら、すぐに動物病院へ：

            ・耳から膿のような分泌物が出ている

            ・頭を傾けたまま戻らない

            ・耳の周囲が異常に腫れている

            ・食欲がなく元気がない

        

        ## 外耳炎ってどんな病気？発症のメカニズムを解説

        
        外耳炎は、耳の入口から鼓膜までの外耳道に炎症が起きる病気です。実のところ、[1]イギリスの大規模研究では、22,333頭の犬のうち7.30%が外耳炎を発症していることが報告されています。つまり、約14頭に1頭の割合で発生する、非常に身近な病気なのです。

        
        犬の耳の構造は人間とは大きく異なります。ふと疑問に思われるかもしれませんが、なぜ犬は外耳炎になりやすいのでしょうか？

        
        ### 犬の耳の特殊な構造が原因に

        
        犬の外耳道はL字型に曲がっており、人間のようにまっすぐではありません。この構造により、耳垢や水分が溜まりやすく、細菌や真菌が繁殖しやすい環境となってしまうのです。

        
        私が経験した症例では、2019年秋にラブラドールのジョン君（8歳）が慢性外耳炎で来院しました。飼い主さんは「毎週綿棒で掃除してるのに…」と話していましたが、実はこれが問題でした。綿棒での掃除は耳垢を奥に押し込み、かえって症状を悪化させていたのです。

        
            
                
                    外耳炎になりやすい犬種
                    有病率
                    特徴
                
            
            
                
                    バセットハウンド
                    28.81%
                    垂れ耳で通気性が悪い
                
                
                    チャイニーズ・シャーペイ
                    17.76%
                    耳道が狭い
                
                
                    ラブラドゥードル
                    17.71%
                    耳毛が多い
                
                
                    ビーグル
                    14.72%
                    垂れ耳
                
                
                    ゴールデンレトリーバー
                    14.11%
                    垂れ耳で毛が多い
                
            
        

        ## 見逃してはいけない！外耳炎の初期症状チェックリスト

        
        外耳炎の初期症状は意外と気づきにくいものです。それでも、以下のサインを見逃さないことが重要です。私が動物病院で見てきた数千例の症例から、特に注意すべき症状をまとめました。

        
        ### 行動の変化から読み取るサイン

        
        まず最初に現れるのは、頭を振る回数の増加です。健康な犬でも時々頭を振りますが、1日に10回以上振るようなら要注意。さらに、後ろ足で耳の後ろを掻く仕草が増えてきます。

        
        2020年の春、柴犬のさくらちゃん（3歳）の飼い主さんは「最近よく頭を振るんです」と相談に来られました。耳の中を見ると、まだ軽度でしたが赤みがありました。早期発見のおかげで、2週間の治療で完治しました。

        
        ### 耳の状態をチェックする方法

        
        健康な犬の耳の中は、薄いピンク色をしています。以下の変化があれば、外耳炎の可能性があります：

        
        
            - 耳の入り口が赤く腫れている

            - 茶色や黄色の耳垢が増えている

            - 独特の甘酸っぱい臭いがする

            - 黒っぽい耳垢（耳ダニの可能性も）

            - 耳の周囲の毛が湿っている

        

        
        実のところ、[2]外耳炎を発症している犬の83%は、アトピー性皮膚炎を併発しているという報告もあります。皮膚の痒みがある犬は、特に注意が必要です。

        ## 間違いだらけの耳掃除！正しいケア方法とは

        
        「綿棒で耳掃除」は絶対にやめてください。これは私が15年間、何度も飼い主さんにお伝えしてきたことです。綿棒を使った耳掃除は、耳垢を奥に押し込むだけでなく、デリケートな耳道を傷つける危険があります。

        
        ### プロが教える正しい耳のケア

        
        健康な犬の耳には自浄作用があり、基本的に頻繁な掃除は必要ありません。月に1〜2回、以下の方法でケアすれば十分です：

        
        
            - 観察から始める：まず耳の状態をチェック。赤みや臭いがあれば掃除は中止

            - 専用クリーナーを使用：動物病院で購入できる耳洗浄液を使用

            - 見える範囲だけを拭く：コットンに洗浄液を含ませ、見える範囲のみ優しく拭き取る

            - 奥まで入れない：耳道の奥は触らない。自然に汚れが出てくるのを待つ

        

        
        2021年、トイプードルのモコちゃん（6歳）の飼い主さんは、毎日綿棒で耳掃除をしていました。結果、慢性外耳炎になり、治療に3ヶ月もかかってしまいました。「もっと早く正しい方法を知っていれば…」と後悔されていたのが印象的でした。

        
        
            #### ✓ 覚えておきたいポイント

            ・耳掃除は月1〜2回で十分

            ・綿棒は使わない

            ・見える範囲だけを優しく拭く

            ・赤みや臭いがあれば掃除しない

            ・耳掃除を嫌がる場合は無理をしない

        

        ## 外耳炎の原因は複雑！根本治療が大切な理由

        
        外耳炎の原因は一つではありません。多くの飼い主さんは「耳が汚れているから」と考えがちですが、実は根本的な原因は別にあることがほとんどです。

        
        ### 主な原因と発症メカニズム

        
        私が経験した症例を分析すると、外耳炎の原因は大きく4つに分類できます：

        
        
            - アレルギー性疾患（最も多い）
                
                    アトピー性皮膚炎：外耳炎の約43%がこれに起因[3]

                    - 食物アレルギー：特定の食材に反応

                

            
            - 耳の構造的問題
                
                    垂れ耳：通気性が悪い

                    - 耳道が狭い：短頭種に多い

                    - 耳毛が多い：プードル系に多い

                

            
            - 感染症
                
                    細菌感染：スタフィロコッカス属が多い

                    - 真菌感染：マラセチアが代表的

                    - 耳ダニ：特に子犬に多い

                

            
            - 異物や外傷
                
                    草の実などの異物

                    - 過度な耳掃除による傷

                

            
        

        
        ふと思い返せば、2019年の梅雨時期は外耳炎の患者さんが特に多かったです。湿度が高い時期は細菌や真菌が繁殖しやすく、外耳炎のリスクが高まります。

        ## 動物病院での診断と治療の実際

        
        外耳炎の治療は、原因を特定することから始まります。動物病院では、まず詳しい検査を行い、適切な治療法を選択します。

        
        ### 診断の流れ

        
        典型的な診断プロセスは以下の通りです：

        
        
            - 問診：いつから症状があるか、耳掃除の頻度など

            - 視診：耳鏡を使って耳道の状態を確認

            - 耳垢検査：顕微鏡で細菌、真菌、寄生虫をチェック

            - 細菌培養検査：必要に応じて薬剤感受性も調べる

            - アレルギー検査：慢性の場合は基礎疾患の確認

        

        
        2020年、フレンチブルドッグのブルー君（4歳）は、何度治療しても外耳炎を繰り返していました。詳しい検査の結果、食物アレルギーが原因と判明。フードを変更したところ、外耳炎も改善しました。

        
        ### 治療方法と期間

        
        治療は原因によって異なりますが、一般的には：

        
        
            - 耳道洗浄：専門的な器具で汚れを除去

            - 点耳薬：抗生剤、抗真菌剤、ステロイドなど

            - 内服薬：重症例では全身投与も必要

            - 基礎疾患の治療：アレルギーなどの根本原因への対処

        

        
        軽度の外耳炎なら2週間程度で改善しますが、慢性化している場合は数ヶ月かかることも。実際、[4]最近は1週間効果が持続する点耳薬も開発され、治療の選択肢が広がっています。

        ## 予防こそが最良の治療！日常でできる5つの対策

        
        外耳炎は予防可能な病気です。適切なケアと生活習慣の改善で、発症リスクを大幅に減らすことができます。

        
        ### 今日から始められる予防策

        
        
            - 定期的な観察
                週に1回は耳の状態をチェック。においや色の変化に注意

            

            - 適切な耳のケア
                月1〜2回、専用クリーナーで見える範囲を拭く程度に

            

            - 水遊び後の対策
                シャンプーや水遊び後は、耳の中の水分を乾いたコットンで優しく拭き取る

            

            - アレルギー管理
                皮膚の痒みがある場合は、早めに獣医師に相談

            

            - 環境の改善
                特に梅雨時期は除湿を心がけ、耳の通気性を保つ

            

        

        
        さて、私が最も印象に残っているのは、ゴールデンレトリーバーのハナちゃん（当時10歳）の例です。7歳から慢性外耳炎に悩まされていましたが、飼い主さんが予防策を徹底したところ、3年間再発なく過ごせました。「毎日の観察が愛犬を守る」という飼い主さんの言葉が心に残っています。

        
            ### ⚠️ こんな間違いに要注意

            ・耳毛を抜く → 炎症を引き起こす可能性があり推奨されません

            ・消毒用アルコールで拭く → 刺激が強すぎて逆効果

            ・人間用の点耳薬を使う → 犬には毒性がある場合も

            ・耳掃除のやりすぎ → 自浄作用を妨げ、かえって悪化

        

        ## 慢性化を防ぐために知っておきたいこと

        
        外耳炎は再発しやすい病気です。一度治っても、根本原因が解決されていなければ何度でも繰り返します。慢性化すると治療が困難になり、最悪の場合は手術が必要になることも。

        
        ### 慢性化のサインと対処法

        
        以下の状態が続く場合は、慢性化している可能性があります：

        
        
            - 治療しても2週間以上改善しない

            - 治療後1ヶ月以内に再発する

            - 耳道が厚くなって狭くなっている

            - 耳介が黒ずんでいる

        

        
        2022年、ビーグルのチョコちゃん（9歳）は5年間外耳炎を繰り返していました。最終的に耳道が完全に塞がってしまい、全耳道切除術を受けることに。飼い主さんは「もっと早く根本治療をすればよかった」と涙を流されていました。

        
        とはいえ、適切な管理により慢性化は防げます。重要なのは：

        
        
            - 指示された治療期間を守る（症状が改善しても途中でやめない）

            - 定期的な再診で経過を確認

            - 基礎疾患の管理を継続

            - 予防的なケアを習慣化

        

        ## よくある質問

        
        
            Q1: 外耳炎は人にうつりますか？
            A: 基本的に犬の外耳炎が人にうつることはありません。ただし、耳ダニ（ミミヒゼンダニ）による外耳炎の場合、まれに人の皮膚に一時的な痒みを起こすことがあります。しかし、人の皮膚では繁殖できないため、犬の治療をすれば問題は解決します。

        
        
        
            Q2: 市販の耳掃除グッズを使ってもいいですか？
            A: 健康な耳のケアには、動物用として販売されている耳洗浄液を使用できます。ただし、すでに炎症がある場合は使用を避け、必ず獣医師の診察を受けてください。人間用の製品は絶対に使用しないでください。また、「耳掃除シート」は耳介（耳たぶ）の掃除には使えますが、耳道には使用しないでください。

        
        
        
            Q3: 垂れ耳の犬は外耳炎になりやすいのですか？
            A: はい、統計的に垂れ耳の犬種は外耳炎のリスクが高いです。イギリスの研究では、垂れ耳の犬は立ち耳の犬と比べて1.76倍外耳炎になりやすいことが報告されています。これは耳道の通気性が悪く、湿度が高くなりやすいためです。ただし、適切なケアで予防は可能です。

        
        
        
            Q4: 外耳炎の治療費はどのくらいかかりますか？
            A: 症状の程度や原因により異なりますが、初診時の検査と治療で8,000〜24,000円程度が目安です。これには診察料、耳垢検査、耳洗浄、点耳薬などが含まれます。慢性化している場合や、CT検査などの精密検査が必要な場合は、さらに費用がかかることがあります。ペット保険に加入していれば、治療費の一部がカバーされる場合があります。

        
        
        
            Q5: 外耳炎を放置するとどうなりますか？
            A: 外耳炎を放置すると、炎症が鼓膜を越えて中耳、さらには内耳まで広がる可能性があります。中耳炎になると顔面神経麻痺や斜頸（首が傾いたまま戻らない）などの神経症状が現れることがあります。内耳炎まで進行すると、平衡感覚の異常や難聴といった重篤な症状につながり、回復が困難になることもあります。早期治療が何より大切です。

        

        
            ## 飼い主さんの声

            
            
                「うちのコーギー（メス・7歳）は、3歳の時から外耳炎を繰り返していました。最初は市販の耳掃除液で対処していましたが、全然良くならず…。思い切って専門医を受診したところ、食物アレルギーが原因と判明。療法食に変更してから4年間、一度も再発していません。もっと早く病院に行けばよかったです。」（東京都・40代女性）
            
            
            
                「シーズー（オス・5歳）を飼っています。トリミングサロンで『耳が赤いですよ』と指摘され、慌てて病院へ。軽度の外耳炎でしたが、獣医さんから正しい耳のケア方法を教わり、今では月1回の観察だけで健康を保てています。プロのアドバイスって本当に大切だと実感しました。」（神奈川県・30代男性）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - O'Neill DG, et al. Frequency and predisposing factors for canine otitis externa in the UK – a primary veterinary care epidemiological view. Canine Genet Epidemiol. 2021;8:13. doi: 10.1186/s40575-021-00106-1. PMID: 34488894

                - Saridomichelakis MN, et al. Aetiology of canine otitis externa: a retrospective study of 100 cases. Vet Dermatol. 2007;18(5):341-7. PMID: 17845622

                - Carlotti DN, Taillieu-Le Roy S. L'otite externe chez le chien: etiologie et clinique, revue bibliographique et etude retrospective portant sur 752 cas. Pratique Médicale et Chirurgicale de l'Animal de Compagnie. 1997;32:243-257.

                - 米倉忠夫. 犬の外聴道炎臨床集. 日本獣医師会雑誌. 1959;12(2):74-75. DOI: https://doi.org/10.12935/jvma1951.12.74

                - Rosales RS, et al. Microbiological Survey and Evaluation of Antimicrobial Susceptibility Patterns of Microorganisms Obtained from Suspect Cases of Canine Otitis Externa in Gran Canaria, Spain. Animals (Basel). 2024;14(5):742. doi: 10.3390/ani14050742.

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

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本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
