# 犬が頻繁に口をくちゃくちゃさせるようになった時の観察ポイント

> 犬が口をくちゃくちゃする・ずっと止まらない背景には、歯や口の中のトラブル、吐き気、ストレスなどさまざまな原因があります。観察ポイントと受診の目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

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- 公開日: 2025-05-27
- 最終更新日: 2026-06-10
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、歯の異常・口臭

犬が口をくちゃくちゃさせる行動には、吐き気・口腔内の痛み・異物など様々な原因があります。

            観察すべきポイントは、よだれの量・食欲の変化・口臭・歯茎の状態・行動の変化です。

            早期対応が重要で、症状が続く場合は速やかに獣医師の診察を受けることが推奨されます。

        

        
        
            「最近、うちの子が何も食べていないのに口をくちゃくちゃさせているんです」―先週の木曜日、診察室でマルチーズの飼い主さんがそう話してくれました。私も15年間の動物病院勤務で、この相談を何度も受けてきたのですが、実は背景にある原因は実に様々なのです。愛犬の口元を見つめながら「大丈夫かな？」と不安になっているあなたへ、今回は見逃してはいけない観察ポイントをお伝えします。
        

        
        ## 不安が募る口の動き―飼い主が最初に確認すべきこと

        
        食事の時間以外で犬が口を頻繁に動かす場合には、体調不良や嘔吐の前兆などの悪心からよだれが多くなったり、吐き気があったりする可能性があります[1]。

        実は昨年の春、私が担当していた8歳のトイプードルも同じような症状で来院しました。飼い主さんは「ただの癖かと思って3週間も様子を見てしまった」と後悔していました。結果的に重度の歯周病が見つかり、前歯がグラグラになっていたのです。

        ところで、犬の口をくちゃくちゃさせる行動には、実にさまざまな原因が潜んでいます。獣医学的には、この行動は吐き気の典型的なサインの一つとして知られており、流涎（よだれ）、口をなめる動作、落ち着きのなさ、無気力などと共に観察されることが多いのです[2]。

        ### 見逃しがちな初期サイン

        多くの飼い主さんが「かわいい仕草」と勘違いしてしまうのが、口をくちゃくちゃさせる行動です。しかし、3歳以上の犬の80％以上が何らかの歯周病を患っているという研究データがあります[3]。歯周病による不快感が原因で口を動かすことも多いのです。

        さて、あなたの愛犬はどんな時にこの行動をしていますか？食後なのか、それとも空腹時なのか。この違いだけでも、原因を絞り込む重要な手がかりになります。

        ## 痛みのサインを見極める―歯と口腔内の異常

        歯周病は犬において最も頻繁に診断される疾患の一つで、口臭、流涎、出血、化膿、顔の腫れ、食事の困難などの症状を引き起こします[4]。

        実のところ、犬は野生の本能から痛みを隠す傾向があります。捕食者に弱みを見せないためです。だからこそ、飼い主の観察眼が重要になってくるのです。

        
            ### ⚠️ 緊急度の高い症状

            以下の症状が見られたら、すぐに動物病院へ：

            ・口から血が混じったよだれが出る

            ・顔が腫れている

            ・24時間以上食事を拒否している

            ・口を開けようとすると激しく嫌がる

        

        ある日の午後、私は歯の破折で来院したゴールデンレトリバーを診察しました。飼い主さんは「最近、口をくちゃくちゃさせていたけど、まさか歯が折れているとは...」と驚いていました。犬の歯が破折すると、露出した歯髄に細菌が侵入し、激しい痛みを引き起こします[5]。

        ### 口腔内腫瘍の可能性

        また、口腔内腫瘍も見逃せない原因の一つです。犬の口腔内悪性腫瘍の中で最も発生率が高いのはメラノーマ（30～40％）で、高齢の小型犬によく見られます[6]。早期発見が予後を大きく左右するため、定期的な口腔内チェックが欠かせません。

        ## 心配な吐き気―消化器系の問題を疑う時

        吐き気は腎臓病や肝臓病、膵炎、胃腸炎など様々な病気でみられる非特異的な症状です[7]。口をくちゃくちゃさせる行動が、実は全身性疾患の初期症状である可能性もあるのです。

        去年の夏、慢性腎臓病の柴犬が「最近口をよく動かす」という主訴で来院しました。血液検査の結果、腎機能の著しい低下が判明。腎臓病による尿毒症で吐き気が生じていたのです。飼い主さんの早期の気づきが、適切な治療開始につながった好例でした。

        ふと思い返すと、車酔いをした犬も同じような行動を示します。車酔いをした際も、あくびを頻繁にしたり口をくちゃくちゃとさせたりします[8]。長距離ドライブの前には、こうしたサインに注意が必要です。

        ## 年齢別に見る注意点―子犬からシニア犬まで

        子犬の場合、生後4ヶ月くらいになると永久歯が生え始め、歯茎がむずむずしたり痒かったりと違和感を覚えるため、口をくちゃくちゃと動かしてしまうことがあります[9]。

        一方、シニア犬では話が違ってきます。老犬では特にメラノーマや線維肉腫などの口腔内腫瘍がよく見られます[10]。また、歯周病も進行しやすく、複数の要因が重なることも珍しくありません。

        ### ストレスという見えない原因

        とはいえ、身体的な問題だけが原因ではありません。犬が不安や緊張などのストレスを感じたときは、自分や相手を落ち着かせるためにカーミングシグナルを見せることがあり、口をくちゃくちゃと動かすのはその一つです[11]。

        実は先月、引っ越し直後から口をくちゃくちゃさせるようになったビーグルがいました。身体検査では異常なし。環境の変化によるストレスが原因だったのです。新しい環境に慣れるにつれ、この行動も自然に消失しました。

        
            #### 観察記録のススメ

            愛犬の口の動きが気になったら、以下を記録しましょう：

            ・いつ（時間帯）

            ・どんな状況で（食前・食後・興奮時など）

            ・持続時間

            ・他の症状の有無（よだれ、食欲不振など）

            この記録が診断の重要な手がかりになります。

        

        ## 早期発見のための日常ケア―予防は最良の治療

        それでは、日頃からできる予防策は何でしょうか。定期的な歯磨きは、歯周病予防の最も効果的な方法です[12]。しかし現実には、多くの飼い主さんが「うちの子は歯磨きを嫌がって...」と悩んでいます。

        私がよくお勧めするのは、まず口を触ることから始める方法です。おやつを使いながら、少しずつ慣らしていきます。焦らず、愛犬のペースに合わせることが成功の秘訣です。

        さらに、年に1～2回の定期的な口腔内検査も重要です。プロによる歯科検診により、初期の歯周病や口腔内腫瘍を早期発見できます[13]。早期発見・早期治療が、愛犬の生活の質を大きく左右します。

        
        ## よくある質問

        
        
            口をくちゃくちゃさせる行動はどのくらい続いたら病院に行くべきですか？
            24時間以上続く場合や、食欲不振・よだれ・元気消失などの他の症状を伴う場合は、早めに受診することをお勧めします。特に高齢犬では、早期の対応が重要です。

        

        
            歯磨きガムで歯周病は予防できますか？
            歯磨きガムは補助的な役割は果たしますが、歯ブラシによるブラッシングの代替にはなりません。獣医歯科学会（VOHC）認定の製品を選び、歯磨きと併用することが理想的です。

        

        
            口をくちゃくちゃさせる時、家でできる応急処置はありますか？
            まず口の中に異物がないか確認してください。ただし、無理に口を開けようとすると噛まれる危険があります。異物が見つからない場合は、水分補給を心がけ、早めに動物病院を受診してください。

        

        
            子犬の歯の生え変わり時期の対処法は？
            冷やしたタオルや子犬用の噛むおもちゃを与えると、歯茎の不快感が和らぎます。ただし、硬すぎるものは歯を傷つける可能性があるので注意が必要です。

        

        
            口臭がひどい場合、歯周病以外に考えられる原因は？
            腎臓病によるアンモニア臭、糖尿病による甘酸っぱい臭い、消化器疾患による酸っぱい臭いなど、全身性疾患が原因の可能性もあります。口臭の種類により原因が異なるため、獣医師の診察が必要です。

        

        
        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのトイプードル（7歳）が口をくちゃくちゃさせるようになって、最初は年齢のせいかと思っていました。でも獣医さんに診てもらったら、奥歯に歯石がびっしり！歯科処置後は、まるで子犬のように元気になりました。早く気づいてあげられてよかったです。」（東京都・Mさん）
            

            
                「車でお出かけする時だけ口をくちゃくちゃさせていた我が家のラブラドール。獣医さんのアドバイスで車酔い対策をしたら、すっかり良くなりました。原因が分かってホッとしています。」（神奈川県・Tさん）
            
        

        
        愛犬が口をくちゃくちゃさせる姿を見て、あなたは今どんな気持ちでしょうか。不安かもしれません。でも、この記事を読んでくださったあなたは、もう観察すべきポイントを知っています。早期発見は愛情の証。小さなサインを見逃さず、愛犬の健康を守っていきましょう。もし心配な症状があれば、迷わず獣医師に相談してください。あなたの愛犬が、これからも健康で幸せな毎日を送れますように。

        
        
            ## 参考文献

            
                - 岡本りさ. 犬が何も食べていないのに「口をくちゃくちゃ動かす」ときの注意点. いぬのきもちWEB MAGAZINE. 2024年10月10日. Available from: https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=163405

                - Fink L, Weissbarth C, Hauser B, et al. The use of ondansetron for the treatment of nausea in dogs with vestibular syndrome. BMC Vet Res. 2021;17(1):222. doi: 10.1186/s12917-021-02931-9. PMCID: PMC8218477.

                - Niemiec B, Gawor J, Nemec A, et al. World Small Animal Veterinary Association Global Dental Guidelines. J Small Anim Pract. 2020;61(7):395-403. doi: 10.1111/jsap.13132.

                - O'Neill DG, Mitchell CE, Humphrey J, et al. A review of the frequency and impact of periodontal disease in dogs. J Small Anim Pract. 2020;61(9):529-540. doi: 10.1111/jsap.13218. PMID: 32955734.

                - Reiter AM, Lewis JR. Dental Disorders of Dogs. Merck Veterinary Manual. 2025年4月7日. Available from: https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/digestive-disorders-of-dogs/dental-disorders-of-dogs

                - 犬の口腔腫瘍の症状と原因、治療法について. PS保険. 2023年7月4日. Available from: https://pshoken.co.jp/note_dog/disease_dog/case109.html

                - 齋藤厚子. しぐさでわかるペットの病気。こんなしぐさに要注意！ウィズペティ倶楽部会報誌. 2022年5月. Available from: https://withpety.com/club/202205/2.html

                - 何も食べていないのに犬が口をくちゃくちゃ。ワンクォール. 2023年8月2日. Available from: https://magazine.cainz.com/wanqol/articles/dog_crunching

                - 犬が口をくちゃくちゃする理由って何？6つの原因と考えられる病気. petan. 2025年1月6日. Available from: https://petan.jp/dog-kuchakucha/

                - Dosenberry C, Arzi B, Palm C, et al. An update on oral manifestations of systemic disorders in dogs and cats. Front Vet Sci. 2025;11:1511971. doi: 10.3389/fvets.2024.1511971. PMCID: PMC11743369.

                - 犬が口をくちゃくちゃする理由7つ！わんちゃんホンポ. 2021年5月24日. Available from: https://wanchan.jp/osusume/detail/8332

                - Tavares Branco SEMT, Lima CCA, Pereira HCS, et al. Strategies to improve the home care of periodontal disease in dogs: A systematic review. Res Vet Sci. 2023;154:1-7. doi: 10.1016/j.rvsc.2022.10.026.

                - American Veterinary Medical Association. Pet dental care. Available from: https://www.avma.org/resources-tools/pet-owners/petcare/pet-dental-care

            

        

        
        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

            当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

## 参考文献

- [Pet Dental Care brochure](https://ebusiness.avma.org/files/productdownloads/petdentalcare_brochure.pdf)（AVMA）
- [Vomiting in Dogs](https://www.merckvetmanual.com/dog-owners/digestive-disorders-of-dogs/vomiting-in-dogs)（Merck Veterinary Manual）
- [When to See a Veterinarian](https://www.merckvetmanual.com/multimedia/table/when-to-see-a-veterinarian)（Merck Veterinary Manual）

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本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
