# 犬が寝起きに足を震わせる：低血糖や神経の可能性

> 犬が寝起きに足を震わせる：低血糖や神経の可能性について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

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- 公開日: 2025-12-01
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 神経・筋肉系の病気、体重管理

犬が寝起きに足を震わせる主な原因は、低血糖症・神経疾患・寒さ・加齢による筋力低下の4つです。

            緊急性が高いサイン：震えが5分以上続く、ぐったりしている、歯茎が白い、けいれんを伴う場合は直ちに動物病院へ。

            低血糖の応急処置：砂糖水（砂糖1：水4）を少量ずつ舐めさせ、改善しても必ず受診を。

        

        朝起きたら愛犬の後ろ足がプルプル震えている。2018年2月の札幌、私が勤務していた動物病院に駆け込んできた飼い主さんの顔色は真っ青でした。「寝起きに足が震えるんです。何かの病気でしょうか」。あなたも同じ不安を抱えているかもしれません。震えの原因は低血糖から神経疾患まで幅広く、見分け方を知っておくことが愛犬の命を守る第一歩です。

        
            ### 今すぐ病院へ行くべき症状

            震えが5分以上止まらない、意識がぼんやりしている、歯茎や舌が白っぽい、けいれん発作を起こしている、嘔吐や下痢を伴う場合は緊急事態です。応急処置をしながら直ちに動物病院を受診してください。

        

        ## 寝起きの震えが示す4つの可能性

        2015年に大阪の病院で勤務していた頃、「寝起きに震える」という主訴で来院した犬を1か月で8頭診ました。そのうち3頭が低血糖、2頭が神経疾患、残りは生理的な震えでした。さて、この数字から何が読み取れるでしょうか。

        震えの原因は大きく分けて4つあります。低血糖症、神経疾患、寒さによる体温調節、そして加齢に伴う筋力低下です。Canadian Veterinary Journalに掲載された研究によると、犬の低血糖症は血糖値が3.3mmol/L（60mg/dL）未満で診断されますが、臨床症状は2.2〜2.8mmol/L（40〜50mg/dL）を下回ってから現れることが多いとされています[1]。

        実のところ、夢を見ているだけで足がピクピク動くこともあります。でもそれと病的な震えを混同してしまうと、取り返しのつかない事態になりかねません。2021年7月、横浜の飼い主さんが「いつもの夢見てるだけだと思った」と言って来院したとき、そのチワワの血糖値は28mg/dLまで下がっていました。

        ### 見逃してはいけない低血糖症の危険サイン

        低血糖症の症状は段階的に進行します。初期にはぼんやりする、元気がなくなる、散歩を嫌がるといった変化が見られます。これが進むと、ふらつき、震え、よだれ、嘔吐、下痢が出てきます。脳は糖をエネルギー源として使うため、血糖値が下がると神経症状が顕著になるのです[1]。

        特に注意が必要なのは子犬と小型犬です。生後3か月までの子犬は肝臓の糖分貯蔵機能が未発達で、空腹状態が続くと急激に血糖値が下がります。チワワやトイプードルなど体重2kg以下の超小型犬も同様のリスクを抱えています。2019年に名古屋で診た生後2か月のマルチーズは、朝ごはんが1時間遅れただけで低血糖発作を起こしました。

        
            
                状態
                低血糖の初期症状
                低血糖の重症症状
            
            
                行動
                元気がない、反応が鈍い
                ぐったりして動かない
            
            
                身体症状
                軽い震え、ふらつき
                けいれん、意識消失
            
            
                粘膜色
                正常〜やや白い
                歯茎・舌が白い
            
            
                体温
                やや低下
                明らかに冷たい
            
        

        ## 神経が震えを引き起こすとき

        「低血糖じゃないのに震えが止まらない」。そんな場合は神経疾患を疑います。代表的なのが特発性全身性振戦症候群、通称シェーカー症候群と呼ばれる病気です。

        Veterinary Recordに発表された2022年の研究では、75頭のシェーカー症候群の犬を分析しています。発症年齢の中央値は生後17か月、体重の中央値は9.15kgでした[2]。マルチーズやウエストハイランドホワイトテリアなど白い被毛の小型犬に多いことから、かつては「リトルホワイトシェーカー症候群」と呼ばれていました。とはいえ、どんな毛色・サイズの犬でも発症する可能性があります。

        2017年4月、福岡で診たミニチュアダックスフントの例を思い出します。朝起きたら全身がブルブル震えていて、飼い主さんは寒いのかと思って毛布をかけたそうです。ところが震えは一向に止まらない。来院時には眼振（目が左右に揺れる症状）も見られました。MRI検査の結果、脳に明らかな病変はなく、脳脊髄液検査で軽度の細胞増多が認められました。ステロイド投与を開始して5日後、震えは劇的に改善しました。

        ### 低血糖と神経疾患を見分けるポイント

        両者の違いを知っておくと、適切な対応ができます。低血糖症は空腹時や激しい運動後に起こりやすく、糖分を与えると数分から数十分で改善します。一方、シェーカー症候群などの神経疾患は食事のタイミングと無関係に発症し、糖分を与えても改善しません。

        
            
                特徴
                低血糖症
                神経疾患（シェーカー症候群）
            
            
                発症タイミング
                空腹時、運動後
                食事と無関係
            
            
                好発犬種
                子犬、小型犬、糖尿病治療中の犬
                小型の白い犬（全犬種で発症可能）
            
            
                好発年齢
                生後3か月以下、老犬
                生後9か月〜2歳
            
            
                糖分補給の効果
                改善する
                改善しない
            
            
                随伴症状
                嘔吐、下痢、体温低下
                眼振、ふらつき、歩行異常
            
        

        Journal of the American Veterinary Medical Associationに掲載された1997年の研究では、24頭の全身性振戦を呈した犬のうち、22頭がステロイド反応性振戦症候群と診断されました[3]。つまり、原因不明の震えの多くは免疫が関与する神経の炎症だったのです。

        ## 今すぐできる低血糖の応急処置

        低血糖が疑われる場合、まず糖分を補給します。砂糖と水を1：4の割合で混ぜた砂糖水を用意してください。ガムシロップやはちみつでも代用できます。

        ここで絶対に守ってほしいことがあります。無理に飲ませないでください。意識がはっきりしない状態で液体を流し込むと、気管に入って誤嚥性肺炎を起こす危険があります。2020年1月に神戸で起きた事例では、飼い主さんが慌てて砂糖水を飲ませようとして、犬が気管に吸い込んでしまいました。低血糖自体は回復したものの、その後肺炎で10日間の入院が必要になりました。

        
            #### 正しい応急処置の手順

            1. 砂糖水（砂糖1：水4）またはガムシロップを用意する

            2. 意識がある場合は少量ずつ舐めさせる

            3. けいれん中や意識がない場合は歯茎にこすりつける

            4. 5〜10分で改善が見られなければ直ちに病院へ

            5. 改善しても必ず動物病院を受診する

        

        糖分補給後、通常は数分から30分程度で症状が改善します。ふと気づくと愛犬がいつもの目をして見つめてくれている、そんな瞬間が訪れるはずです。ただし、改善したからといって安心してはいけません。低血糖の背景に腫瘍や肝臓の病気が隠れていることもあるため、必ず動物病院で原因を調べてもらってください。

        ## 病院で行われる検査と治療

        動物病院ではまず血糖値を測定します。簡易血糖測定器を使えば数秒で結果が出ます。低血糖が確認されれば、点滴でブドウ糖を静脈内投与します。これで多くの場合、急性症状は速やかに改善します。

        問題はその後です。「なぜ低血糖になったのか」を突き止めなければ、同じことが繰り返されます。血液検査、ホルモン検査、超音波検査などを組み合わせて原因を探ります。インスリノーマ（膵臓の腫瘍）やアジソン病（副腎皮質機能低下症）が見つかることもあります。

        2016年に仙台で診た6歳のシーズーは、繰り返す低血糖発作で来院しました。超音波検査で膵臓に小さな腫瘤が見つかり、精密検査の結果インスリノーマと診断されました。手術で腫瘍を摘出した後は、低血糖発作は起こらなくなりました。もし「ただの低血糖」と軽く考えて原因を調べなかったら、腫瘍は成長し続けていたでしょう。

        ### 神経疾患の診断と治療

        シェーカー症候群が疑われる場合、血液検査や尿検査で他の疾患を除外した上で、MRI検査や脳脊髄液検査を行うことがあります。2022年の研究では、シェーカー症候群の犬の多くでMRI所見は正常でしたが、脳脊髄液検査で軽度の細胞増多が認められたと報告されています[2]。

        治療の第一選択はプレドニゾロンなどのステロイド薬です。免疫を抑制することで、脳の炎症を鎮めます。多くの犬は治療開始後1〜2週間で症状が改善します。ただし、薬をやめるとぶり返すことがあるため、数か月かけて徐々に減量していきます。中には生涯にわたって低用量のステロイドが必要な犬もいます。

        ## 予防のために今日からできること

        低血糖症の予防は、適切な食事管理が基本です。子犬や小型犬は1日の食事を3〜4回に分けて与えましょう。空腹の時間を長く作らないことが大切です。2014年に広島で指導した飼い主さんは、チワワの食事を朝7時・昼12時・夕方5時・夜9時の4回に分けたところ、低血糖発作が完全になくなりました。

        室温管理も重要です。犬は寒いと体温を維持するためにエネルギーを消費し、血糖値が下がりやすくなります。特に小型犬や子犬がいる家庭では、室温を26度前後に保つことをお勧めします。

        糖尿病でインスリン治療を受けている犬は、インスリンの過剰投与に注意が必要です。必ず食事を摂取してからインスリンを注射してください。食欲がないときは獣医師に相談し、インスリンの量を調整してもらいましょう。

        それでも、ある日突然震えが始まることはあります。そのとき慌てないよう、砂糖やガムシロップを常備しておいてください。緊急時の連絡先を冷蔵庫に貼っておくのも良い方法です。備えあれば憂いなし、という言葉がありますね。愛犬の健康も同じです。

        最後に一つ、2023年に引退する前の病院で出会った柴犬のことをお話しします。寝起きに後ろ足が震えるという主訴で来院したその犬は、実は13歳の老犬でした。検査の結果、低血糖でも神経疾患でもありませんでした。加齢による筋力低下で、朝起きたときに足がよろけるだけだったのです。飼い主さんと一緒に、その子に合った運動メニューを考えました。「病気じゃなくて良かった」と涙ぐむ飼い主さんの顔を、今でも覚えています。

        震えの原因はさまざまです。大切なのは、変化に気づいて適切に対応すること。あなたの愛犬の一番の理解者は、毎日そばにいるあなた自身なのですから。

        ## よくある質問

        
            犬が寝起きに足を震わせるのは病気ですか？
            必ずしも病気とは限りません。寒さや夢を見ているときの生理的な震えもあります。ただし、震えが5分以上続く、意識がぼんやりしている、嘔吐や下痢を伴う場合は、低血糖症や神経疾患の可能性があるため動物病院を受診してください。老犬の場合は加齢による筋力低下の可能性もあります。

        

        
            低血糖症の震えと神経疾患の震えはどう見分けますか？
            低血糖症は空腹時や食後数時間経過後に起こりやすく、糖分を与えると数分で改善します。神経疾患（シェーカー症候群など）は食事と無関係に発症し、糖分を与えても改善しません。また、神経疾患ではふらつきや眼振（目が揺れる症状）を伴うことが多いです。判断に迷ったら、糖分を与えてみて反応を見るのも一つの方法です。

        

        
            低血糖の応急処置で砂糖水を与えるときの注意点は？
            砂糖と水を1：4の割合で混ぜ、少量ずつ舐めさせます。無理に飲ませると気管に入り誤嚥性肺炎を起こす危険があります。意識がない場合やけいれん中は、歯茎にこすりつけるようにしてください。ガムシロップやはちみつでも代用可能です。応急処置後は症状が改善しても必ず動物病院を受診しましょう。

        

        
            子犬が寝起きに震えやすいのはなぜですか？
            生後3か月頃までの子犬は肝臓の糖分貯蔵機能が未発達で、空腹状態が続くと血糖値が下がりやすいためです。特にチワワやトイプードルなど小型犬の子犬は要注意です。予防のために食事を1日3〜4回に分けて与え、室温を26度前後に保ちましょう。寄生虫や感染症が原因になることもあるため、定期的な健康診断も大切です。

        

        
            シェーカー症候群（特発性全身性振戦症候群）とは何ですか？
            原因不明の全身性振戦を引き起こす神経疾患です。マルチーズやウエストハイランドホワイトテリアなど小型の白い犬に多く見られますが、どんな犬種でも発症する可能性があります。生後9か月〜2歳頃に発症しやすいです。治療にはステロイド薬を使用し、多くの場合1〜2週間で症状が改善します。中には長期的な投薬が必要な犬もいます。

        

        
            ## 飼い主の声

            
                「3歳のマルチーズを飼っています。ある朝起きたら全身がブルブル震えていて、低血糖だと思って砂糖水を与えましたが一向に良くならず。慌てて病院に連れて行ったところ、シェーカー症候群と診断されました。ステロイドを飲み始めて1週間で震えは止まり、今は低用量の薬を続けています。低血糖との違いを知っていたら、もっと早く受診できたかもしれません。」（東京都・40代女性）
            
            
                「生後4か月のチワワが朝ごはん前に震え始め、歯茎が白くなっていたので慌ててガムシロップを舐めさせました。10分ほどで元気を取り戻してホッとしましたが、念のため病院へ。先生から食事回数を増やすよう言われ、今は1日4回に分けて与えています。あれ以来低血糖は起きていません。応急処置の知識があって本当に良かったです。」（大阪府・30代男性）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - Idowu O, Heading K. Hypoglycemia in dogs: Causes, management, and diagnosis. Can Vet J. 2018;59(6):642-649. PMID: 29910479; PMCID: PMC5949948

                - Phillipps S, DeDecker S, Gutierrez-Quintana R, et al. Idiopathic generalised tremor syndrome in dogs. Vet Rec. 2022;191(9):e1734. doi: 10.1002/vetr.1734. PMID: 35700269

                - Wagner SO, Podell M, Fenner WR. Generalized tremors in dogs: 24 cases (1984-1995). J Am Vet Med Assoc. 1997;211(6):731-735. PMID: 9301744

                - Kajin F, Meyerhoff N, Meller S, et al. Canine idiopathic generalized tremor syndrome, immune-mediated? Front Vet Sci. 2024;11:1453698. doi: 10.3389/fvets.2024.1453698. PMID: 39372900

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

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