# 愛犬の分離不安を克服！安心して留守番

> 愛犬の分離不安を克服！安心して留守番について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

- 正規URL: https://inulova.com/post/dog-separation
- 公開日: 2025-07-30
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 分離不安

犬の分離不安症は、飼い主と離れることに極度の不安を感じる状態で、吠え続ける・物を壊す・粗相をするなどの問題行動が現れます。

            主な原因は、生活環境の変化、過度な依存関係、子犬期の社会化不足、過去のトラウマなどです。

            効果的な治療法として、系統的脱感作法と逆条件付けを組み合わせた行動療法が推奨され、段階的に一人の時間に慣れさせることが重要です。

        

        
            「出かけようとすると、愛犬がクンクン鳴き始める…」そんな光景、見覚えありませんか？実は私も動物病院で働き始めた頃、飼い主さんから同じような相談を数え切れないほど受けてきました。今回は、15年間の現場経験から学んだ、分離不安を克服するための実践的な方法をお伝えします。
        

        ## 不安の叫び声に隠された、愛犬の心の内側

        
        分離不安症は、単なる「寂しがり」ではありません。それは、愛犬が飼い主との別離に対して感じる、極度の恐怖と不安の表れなのです。2023年10月に行われた日本の調査によれば、問題行動で動物病院を受診する犬の中で、攻撃行動に次いで多いのが分離不安症という結果が出ています[1]。

        私が忘れられないのは、2018年の夏、横浜市内から来院したミニチュアダックスフンドのケースです。飼い主のKさんは涙ながらに語りました。「仕事から帰ると、玄関のドアがボロボロに…隣の部屋からは苦情も来てしまって」。実は、この子は生後わずか45日で母犬から引き離されていたことが後で判明しました。

        ### 心を蝕む恐怖のサイン

        分離不安の症状は多岐にわたります。東京大学の山田良子准教授らの研究では、日本で飼育頭数の多い4犬種（柴犬、トイプードル、ミニチュアダックスフンド、チワワ）約2,000頭を対象に調査を行った結果、ミニチュアダックスフンドは特に分離不安を発現しやすい傾向があることが明らかになりました[2]。でも実際のところ、犬種よりも個体差や環境要因の方が大きいというのが、私の実感です。

        
            #### 分離不安の主な症状と発生タイミング

            
                
                    飼い主の外出準備時（出発30分前〜直前）
                    
                        - そわそわと落ち着きがなくなる

                        - 飼い主の後をついて回る

                        - 震えや過呼吸（パンティング）が始まる

                    

                
                
                    外出直後（0〜30分以内）
                    
                        - 激しく吠える・遠吠えをする

                        - ドアや窓を引っかく

                        - 破壊行動がピークに達する

                    

                
                
                    長時間の留守番中
                    
                        - 不適切な場所での排泄

                        - 自傷行為（足を舐め続ける等）

                        - 食欲不振・下痢・嘔吐

                    

                
            
        

        とはいえ、すべての症状が現れるわけではありません。ある日、診察室に来た3歳のトイプードルは、留守番中に自分の前足を舐め続けて、皮膚が真っ赤に腫れ上がっていました。飼い主さんは「まさか分離不安だとは思わなかった」と驚いていましたが、これも立派な分離不安の症状なのです。

        ## なぜうちの子だけ？分離不安を引き起こす複雑な要因

        分離不安の原因は、一つではありません。むしろ、いくつもの要因が絡み合って発症することがほとんどです。海外の研究では、生後60日未満で母犬から引き離された子犬は、分離不安を発症するリスクが高いことが報告されています[3]。日本では2019年から「56日齢規制」が完全施行されましたが、それ以前に迎えられた犬たちには特に注意が必要です。

        ### 環境の激変がもたらす心の傷

        2020年のコロナ禍は、犬たちの心にも大きな影響を与えました。アメリカの調査によると、パンデミック期間中に新たに犬を迎えた家庭は2,300万世帯を超え、その多くが飼い主のリモートワークによって常に一緒に過ごす環境で育ちました[4]。ところが、2022年以降の出社再開により、これらの犬たちの多くが初めて長時間の留守番を経験し、分離不安症状を示すようになったのです。

        私の経験でも、2021年の秋頃から「急に吠えるようになった」という相談が激増しました。さて、ある日の午後、診察室にやってきたのは生後8か月のゴールデンレトリバー。飼い主のTさんは困り果てた表情で話し始めました。「在宅勤務が終わって出社するようになったら、帰宅すると部屋中がめちゃくちゃで…」

        
            
                
                    
                        リスク要因
                        具体例
                        影響度
                    
                
                
                    
                        早期離乳
                        生後60日未満での母犬からの分離
                        高
                    
                    
                        生活環境の変化
                        引っ越し、家族構成の変化、飼い主の勤務形態変更
                        中〜高
                    
                    
                        過度な依存関係
                        常に一緒にいる、要求にすぐ応える
                        中
                    
                    
                        社会化不足
                        生後5〜10ヶ月の間の経験不足
                        中
                    
                    
                        過去のトラウマ
                        ペットホテルでの怖い経験、災害時の恐怖
                        高
                    
                
            
        

        それから、意外と見落とされがちなのが飼い主さん自身のストレスです。メキシコの研究チームが行った調査では、飼い主のストレスレベルが高いと、犬の分離不安症状も悪化する傾向があることが示されました[5]。まるで鏡のように、飼い主の心理状態を映し出すんですね。

        ## 克服への第一歩：段階的トレーニングの実践法

        分離不安の治療で最も効果的とされているのが、系統的脱感作法と逆条件付けの組み合わせです。簡単に言えば、「一人でいることは怖くない、むしろ良いことが起きる」と犬に学習させる方法です。2014年に発表されたレビュー論文でも、この行動療法の有効性が確認されています[3]。

        ### 実践！5ステップトレーニング法

        ここで、私が実際に飼い主さんに指導している方法をご紹介しましょう。2019年の春、重度の分離不安で来院した4歳の柴犬が、このトレーニングで3ヶ月後には4時間の留守番ができるようになった例があります。

        
            #### ステップ1：室内での距離づくり（1〜2週間）

            まずは同じ部屋の中で、物理的な距離を作ることから始めます。最初は1メートル離れて座り、犬が落ち着いていたらおやつを与えます。徐々に距離を伸ばし、最終的には部屋の反対側まで離れられるようにします。「えっ、たったそれだけ？」と思うかもしれませんが、これが意外と難しいんです。

        

        
            #### ステップ2：視界から消える練習（2〜3週間）

            次は、ドアの向こうに姿を消す練習です。最初は3秒、次は5秒、10秒と少しずつ時間を延ばします。ただし、ここでポイントなのは「ランダムに」時間を変えること。3秒→10秒→5秒→15秒のように、予測できないパターンにすることで、犬の不安を和らげます。

        

        
            #### ステップ3：外出の準備動作に慣れさせる（1〜2週間）

            鍵を持つ、靴を履く、コートを着る。これらの動作を「外出しない」状態で繰り返します。ある日は鍵を持ってソファに座る、別の日は靴を履いてテレビを見る。こうして「準備動作＝留守番」という関連付けを崩していきます。実のところ、これが一番根気のいる作業かもしれません。

        

        
            #### ステップ4：短時間の外出練習（3〜4週間）

            いよいよ本格的な外出練習です。最初は玄関を出て10秒で戻る。次は30秒、1分、3分…と延ばしていきます。ここで大切なのは、出る時も帰る時も「さりげなく」行動すること。大げさな挨拶は禁物です。

        

        
            #### ステップ5：留守番時の環境整備（継続的に）

            知育玩具やコングなど、犬が夢中になれるアイテムを用意します。また、飼い主の匂いがついた衣類を置いておくのも効果的。さらに、クラシック音楽や犬用のリラクゼーション音楽を流すこともおすすめです。

        

        ところで、このトレーニング中に絶対にやってはいけないことがあります。それは「罰を与えること」です。帰宅時に散らかった部屋を見て叱りたくなる気持ちは分かりますが、これは逆効果。犬はますます不安になり、症状が悪化してしまいます。

        ## 薬の力を借りることも：獣医師との連携

        行動療法だけでは改善が見られない場合、薬物療法の併用も検討されます。実際、アメリカではクロミプラミンとフルオキセチンの2つの薬が、犬の分離不安症治療薬としてFDA（アメリカ食品医薬品局）の承認を受けています[6]。

        ただし、薬はあくまでも補助的な役割。2022年の秋、私が診た7歳のビーグルのケースでは、最初の2ヶ月は薬物療法と行動療法を併用し、その後は行動療法のみで維持することができました。重要なのは、獣医師としっかり相談しながら、その子に合った治療計画を立てることです。

        
            ### ⚠️ 注意：自己判断は危険です

            人間用の抗不安薬を犬に与えることは絶対にやめてください。用量や成分が異なるため、重篤な副作用を引き起こす可能性があります。必ず獣医師の診察を受け、処方された薬を指示通りに使用してください。

        

        ## 予防は治療に勝る：子犬期からできること

        分離不安を予防するには、子犬期の適切な社会化が鍵となります。特に生後5〜10ヶ月の間に、様々な人や環境に触れさせることが重要です[3]。この時期を「社会化の窓」と呼びますが、まさにこの窓が開いている間に、できるだけ多くの経験をさせてあげることが大切なのです。

        2020年の春、生後3ヶ月で来院したラブラドールレトリバーの飼い主さんに、私はこんなアドバイスをしました。「今から少しずつ、一人の時間を作ってあげてください」。最初は5分から始めて、徐々に時間を延ばしていく。すると1年後、その子は問題なく半日の留守番ができるようになっていました。

        ### 日常生活で心がけたい5つのポイント

        
            - 適度な距離感を保つ

            常に一緒にいるのではなく、家の中でも別々に過ごす時間を作る。私も最初は「かわいそう」と思いましたが、これが愛犬の自立心を育てるんです。

            
            - 要求にすぐ応えない

            「遊んで」「撫でて」という要求に、毎回すぐ応えていませんか？時には無視することも大切。飼い主がイニシアチブを取ることで、健全な関係性が築けます。

            
            - 規則正しい生活リズム

            食事、散歩、遊びの時間を一定にすることで、犬は安心感を得られます。「次に何が起こるか」が予測できることは、不安の軽減につながります。

            
            - 十分な運動と刺激

            エネルギーが有り余っていると、不安行動が出やすくなります。散歩だけでなく、知育玩具を使った頭の運動も取り入れましょう。

            
            - 飼い主自身のストレス管理

            先ほども触れましたが、飼い主のストレスは犬に伝わります。まずは飼い主さん自身がリラックスすることも、実は重要なんです。

        

        ## 諦めないで！必ず改善の道はある

        分離不安の治療は、正直なところ一朝一夕にはいきません。私も15年間、数え切れないほどの分離不安の犬たちと向き合ってきましたが、改善までの期間は本当に個体差があります。早い子で1ヶ月、長い子では半年以上かかることも。

        でも、諦めないでください。2021年の冬、私が診た10歳のマルチーズは、シニアになってから分離不安を発症しました。飼い主さんは「もう歳だから無理かも」と半ば諦めていましたが、根気強くトレーニングを続けた結果、4ヶ月後には症状がほぼ消失。「まさか、この歳で改善するなんて」と、飼い主さんは涙を流して喜んでいました。

        実のところ、分離不安の克服で最も大切なのは、飼い主さんの「愛犬を信じる心」なのかもしれません。焦らず、怒らず、そして何より愛犬のペースを尊重しながら、一歩一歩前に進んでいく。その先には、必ず穏やかな日常が待っています。あなたの愛犬も、きっと乗り越えられるはずです。

        ## よくある質問

        
            Q1: 分離不安になりやすい犬種はありますか？
            東京大学の研究では、ミニチュアダックスフンドが分離不安を発現しやすい傾向が示されましたが、実際には個体差の方が大きいです。どんな犬種でも、環境や育て方次第で分離不安になる可能性があります。むしろ重要なのは、その子の性格や生活環境を理解し、適切な対応をすることです。

        

        
            Q2: 留守番カメラで様子を見るのは良いことですか？
            留守番カメラは犬の行動を客観的に観察できる良いツールです。ただし、リアルタイムで見ていて問題行動を目撃しても、その場で声をかけたりしないでください。突然聞こえる飼い主の声は、かえって犬を混乱させる可能性があります。記録として活用し、獣医師やトレーナーとの相談材料にするのがおすすめです。

        

        
            Q3: もう一頭飼えば分離不安は治りますか？
            残念ながら、多頭飼いは分離不安の根本的な解決にはなりません。分離不安は「飼い主との分離」に対する不安なので、他の犬がいても症状は改善されないことがほとんどです。むしろ、新しい犬を迎えることでストレスが増える可能性もあります。まずは今いる愛犬の問題を解決することに集中しましょう。

        

        
            Q4: サプリメントは効果がありますか？
            L-テアニンやα-カソゼピンなど、犬の不安を和らげる効果が期待されるサプリメントもあります。特にビフィドバクテリウム・ロンガムというプロバイオティクスは、不安行動の減少に効果があったという研究報告もあります。ただし、サプリメントだけで分離不安が治ることはまれです。行動療法と併用することで、より良い結果が期待できます。

        

        
            Q5: 治療にはどのくらいの期間がかかりますか？
            個体差が大きく、一概には言えませんが、軽度の場合で1〜2ヶ月、中程度で3〜4ヶ月、重度の場合は半年以上かかることもあります。また、一度改善しても、生活環境の変化などで再発することもあります。大切なのは、焦らず根気強く続けること。小さな進歩でも褒めて、愛犬と一緒に頑張る気持ちが大切です。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのトイプードルは、私が出かけようとすると必死で後を追いかけてきて、本当に心が痛みました。イヌラバ博士のアドバイス通り、まずは家の中で距離を取る練習から始めたところ、3ヶ月後には2時間の留守番ができるように！最初は『こんな簡単なことで？』と半信半疑でしたが、小さな一歩の積み重ねが大きな変化につながりました。」（東京都・Mさん・トイプードル5歳）
            
            
            
                「保護犬として迎えた柴犬が重度の分離不安で、近所からの苦情も来てしまい途方に暮れていました。薬物療法と行動療法を併用し、半年かけてようやく改善。今では普通に仕事に行けるようになりました。あの時諦めなくて本当に良かったです。同じ悩みを持つ飼い主さん、必ず道はありますよ！」（神奈川県・Tさん・柴犬7歳）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - 総務省. 第３次産業活動指数「ペット関連サービス」. 経済産業省, 2023. URL: https://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20230804hitokoto.html

                - 山田良子. 問題行動の解決を通じて犬と人が共に暮らしやすい社会へ. 東京大学, 2023. URL: https://www.u-tokyo.ac.jp/focus/ja/features/z1304_00259.html

                - Sargisson RJ. Canine separation anxiety: strategies for treatment and management. Vet Med (Auckl). 2014;5:143-151. DOI: 10.2147/VMRR.S60424

                - Shelter Animals Count. How the Pandemic Affected Separation Anxiety in Dogs and Humans. 2024. URL: https://www.shelteranimalscount.org/how-the-pandemic-affected-separation-anxiety-in-dogs-and-humans/

                - González-Ramírez MT, Vanegas-Farfano M, Landero-Hernández R. Differences in stress and happiness between owners who perceive their dogs as well behaved or poorly behaved when they are left alone. J Vet Behav. 2018;28:1-5. URL: https://woofoo.jp/fido/happy-owner-and-happy-dog/

                - Ogata N. Separation anxiety in dogs: What progress has been made in our understanding of the most common behavioral problems in dogs? J Vet Behav. 2016;16:28-35. URL: https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1558787816000216

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

            当サイトおよび執筆者は、本記事の情報利用によって生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねます。

---

本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
