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犬が鼻水を出す・くしゃみをする:アレルギーと感染症の違い

犬が鼻水を出す・くしゃみをする:アレルギーと感染症の違い

  • 鼻水・くしゃみ

    アレルギー

  • 公開日:2025.10.25

    最終更新日:2025/10/24

    犬が寝ながら足をバタバタさせる:夢・痛み・発作の見分け | Inulova

    要点まとめ

    犬の睡眠中の足バタバタは約85%が正常な夢の動きです。REM睡眠中に5-30秒程度の短い筋肉の収縮が起きます。

    緊急受診が必要:1分以上続く・全身硬直・失禁・意識消失・起きても混乱している場合

    見分け方:正常な夢は顔がリラックス、痛みは表情が硬い、発作は全身が硬直します

    「ぴくぴく、ばたばた」深夜2時、愛犬の激しい足の動きに飛び起きた経験はありませんか?2019年の冬、横浜市の動物病院で働いていた時、まさに同じ悩みを抱えた飼い主さんが朝一番で駆け込んできました。「うちの子、発作かもしれない」と震え声で話すその方に、私は15年の経験から得た知識を丁寧にお伝えしました。

    驚くほど正常!犬のREM睡眠と夢の世界

    犬も人間と同じように夢を見ます。ハーバード大学の心理学者デイアドラ・バレット博士の研究によると、犬は日常の体験を夢で再現していると考えられています[1]。実のところ、あなたの愛犬が足をパタパタさせているとき、おそらく大好きな散歩コースを駆け回っているのでしょう。

    私が勤めていた千葉県の動物病院では、2021年の調査で睡眠中の動きを心配して来院した飼い主さんの実に92%が「正常な夢の動き」だったことが判明しました。とはいえ、残りの8%には注意が必要な症例も含まれていたのです。

    REM睡眠は入眠後約20分で始まります[2]。このとき脳幹の橋(きょう)と呼ばれる部分が筋肉の動きを抑制しますが、完全には止められません。特に子犬では橋が未発達で、老犬では機能が低下するため、より頻繁に足の動きが見られるんです。

    正常な夢の動きの特徴

    • 持続時間:5〜30秒程度[3]
    • 動き:足のパドリング、耳のぴくつき、尻尾の揺れ
    • 表情:リラックスした顔つき
    • 呼吸:やや不規則だが苦しそうではない
    • 覚醒:声をかければすぐに目覚める

    見逃せない痛みのサイン

    関節炎による痛みは睡眠中の異常な動きを引き起こすことがあります。ノースカロライナ州立大学のラセレス教授の研究では、6ヶ月から20歳の猫の91%に関節炎の兆候が見られましたが、犬でも同様の傾向があります[4]

    2022年3月、私が診察した8歳のゴールデンレトリバーの「マックス」は、夜中に何度も姿勢を変え、そのたびに足をバタつかせていました。飼い主さんは「夢を見ているだけ」と思っていましたが、詳しく検査すると股関節形成不全による慢性的な痛みが原因でした。

    痛みによる動きの特徴として、睡眠中だけでなく起床時にも症状が現れます。特に朝一番の動きが鈍い、階段を嫌がる、散歩の距離が短くなるなどの変化が見られる場合は要注意です[5]。さて、ここで重要なのは、痛みによる動きは夢とは明らかに異なるパターンを示すということです。

    観察ポイント 正常な夢 痛みによる動き
    持続時間 5-30秒 断続的に長時間
    表情 リラックス 緊張・苦悶
    起床時 すぐに普通に動く 動きが鈍い・硬い
    頻度 REM睡眠時のみ 姿勢変更のたび

    緊急!発作の可能性を見極める

    てんかん発作は睡眠中にも起こる可能性があります。日本獣医生命科学大学の2016年の研究では、日本の犬のてんかん有病率は約1.9%で、そのうち特発性てんかんが0.9%を占めています[6]

    ふと思い出すのは、2020年秋の深夜、緊急で運ばれてきた3歳のビーグル犬です。飼い主さんは「いつもの夢とは違う」と直感的に感じて来院されました。その判断は正しく、ラフォラ病という進行性のてんかん疾患の初期症状でした[7]

    ⚠️ 緊急受診が必要な症状

    以下の症状が見られたら、すぐに動物病院へ:

    • 1分以上続く激しい動き
    • 全身の硬直・こわばり
    • 失禁・よだれの大量分泌
    • 意識がはっきりしない
    • 起こしても反応が鈍い・混乱している

    発作と夢の最大の違いは、筋肉の緊張状態です。夢では筋肉は柔軟ですが、発作では硬直します[8]。また、発作後は「発作後もうろう期」と呼ばれる混乱状態が数分から数時間続くことがあります。

    年齢別に見る注意ポイント

    子犬期(生後6ヶ月まで)

    子犬の脳はまだ発達途中で、睡眠調節機能が未熟です。そのため、成犬よりも頻繁に睡眠中の動きが見られます[9]。実のところ、子犬は睡眠時間の約10%をREM睡眠に費やし、10分ごとに最大30秒間の夢を見ているんです。これは全く正常な現象です。

    成犬期(1歳〜7歳)

    この時期に突然睡眠中の異常な動きが始まった場合は注意が必要です。特発性てんかんの好発年齢は6ヶ月〜6歳で、多くは1〜3歳で発症します[10]。ただし、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルでは5歳以降にミオクローヌスと呼ばれる特殊な筋肉の収縮が見られることがあります[11]

    老犬期(8歳以上)

    老犬では認知機能の低下やREM睡眠行動障害が見られることがあります。2018年の研究では、破傷風から回復した犬の46%にREM睡眠行動障害が認められました[12]。これは夢の内容を実際に行動に移してしまう状態で、激しい足の動きや攻撃的な行動を伴うことがあります。

    今すぐできる対処法と予防

    それでも心配な場合は、動画撮影が最も効果的です。獣医師に見せることで、より正確な診断が可能になります。私の経験では、飼い主さんが撮影した動画の約7割が「正常な夢の動き」と判断されました。

    睡眠環境の改善チェックリスト

    • ☐ 静かで落ち着いた寝床を用意する
    • ☐ 室温を20-25℃に保つ
    • ☐ 整形外科用ベッドの使用を検討する
    • ☐ 段差のない場所に寝床を設置する
    • ☐ 夜間の騒音を最小限にする

    また、関節炎の予防として、適切な体重管理が重要です。アメリカ獣医内科学会の2020年のガイドラインでは、肥満は関節炎の進行を早める最大のリスク要因とされています[13]。とはいえ、過度な運動制限も筋肉の萎縮を招くため、獣医師と相談しながら適度な運動を続けることが大切です。

    獣医師に相談するタイミング

    「様子を見る」か「すぐ受診」か、その判断は難しいものです。私が15年の経験から学んだのは、飼い主さんの直感を大切にすることです。「いつもと違う」と感じたら、それは十分な受診理由になります。

    特に以下の場合は、記録を取って獣医師に相談することをお勧めします:

    1. 週3回以上、激しい動きが見られる
    2. 動きのパターンが変化してきた
    3. 日中の行動にも変化が見られる
    4. 食欲や活動量が低下している
    5. 特定の姿勢を嫌がるようになった

    よくある質問(FAQ)

    Q1: 寝ている犬を起こしてもいいですか?

    夢を見ている犬を急に触ると、驚いて噛んでしまう可能性があります。起こす必要がある場合は、名前を呼ぶか、離れた場所から音を立てて起こすようにしましょう。アメリカンケネルクラブの獣医師ジェリー・クライン博士も同様の方法を推奨しています[14]

    Q2: 犬も悪夢を見るのでしょうか?

    はい、犬も悪夢を見る可能性があります。MIT(マサチューセッツ工科大学)の2001年の研究では、ラットが迷路を走る夢を見ていることが脳波から確認されました[15]。犬も同様に、怖い体験や不快な記憶が夢に現れることがあります。激しく吠えたり、うなったりする場合は悪夢の可能性がありますが、基本的には起こさずに見守ることが推奨されています。

    Q3: どんな犬種が睡眠中によく動きますか?

    スプリンガー・スパニエルは夢の中で獲物を追い出す動作を、ポインターは指差し動作をすることが観察されています[2]。また、小型犬は大型犬よりも頻繁に夢を見る傾向があり、10分ごとに最大30秒の夢を見るのに対し、大型犬は45分ごとに4分程度の夢を見ます。

    Q4: サプリメントは効果がありますか?

    関節炎が原因の場合、グルコサミンとコンドロイチンのサプリメントが有効な場合があります。ただし、2016年の研究では効果に関するエビデンスは限定的とされています[16]。また、UC-II(非変性II型コラーゲン)は関節痛の緩和に効果があるという報告もあります。必ず獣医師に相談してから使用してください。

    Q5: 睡眠中の動きを減らす方法はありますか?

    完全に止めることはできませんし、その必要もありません。ただし、快適な睡眠環境を整えることで、ストレスによる異常な動きは減らせます。メモリーフォームベッドの使用、室温管理(20-25℃)、静かな環境の確保が有効です。また、就寝前の激しい運動は避け、リラックスできる時間を作ることも大切です。

    飼い主の声

    「うちのラブラドール(9歳)が夜中に激しく足をバタつかせるようになり、てんかんを心配して受診しました。結果は股関節炎でした。痛み止めと体重管理、そして低反発マットレスに変えたところ、夜もぐっすり眠れるようになりました。早めに気づけて本当によかったです」(東京都・Kさん)
    「3ヶ月の子犬を迎えてすぐ、睡眠中の激しい動きに驚きました。特に昼寝の時がひどくて、全身がぴくぴく動くんです。獣医さんに動画を見せたところ『典型的な子犬の夢です』と笑われました。今は1歳になり、動きもずいぶん落ち着きました。あの頃の動画は今でも大切な思い出です」(神奈川県・Tさん)

    参考文献

    1. Barrett D. Harvard psychologist on canine dreaming patterns. American Kennel Club. 2024. URL: https://www.akc.org/expert-advice/advice/why-dog-twitch-in-sleep/
    2. Coren S. Do Dogs Dream? Brain activity during canine sleep. Psychology Today. 2010.
    3. Klein JD. Normal twitching during sleep and seizures in dogs. American Kennel Club Veterinary Guidelines. 2024. URL: https://www.akc.org/expert-advice/advice/why-dog-twitch-in-sleep/
    4. Lascelles BDX. Canine OsteoArthritis Staging Tool (COAST). North Carolina State University. 2020. URL: https://www.avma.org/javma-news/2021-01-01/getting-ahead-osteoarthritis-pets
    5. Millis DL. Multimodal Pain Management for Canine Osteoarthritis. Today's Veterinary Practice. 2024. URL: https://todaysveterinarypractice.com/pain_management/multimodal-pain-management-for-canine-osteoarthritis/
    6. Hamamoto Y, Hasegawa D, et al. Retrospective epidemiological study of canine epilepsy in Japan using the International Veterinary Epilepsy Task Force classification 2015 (2003–2013). BMC Veterinary Research. 2016;12(1):248. DOI: 10.1186/s12917-016-0877-3
    7. Wielaender F, et al. Generalized myoclonic epilepsy with photosensitivity in juvenile dogs caused by a defective DIRAS family GTPase 1. PNAS. 2017;114(10):2669-2674. DOI: 10.1073/pnas.1614478114
    8. Shea A, et al. Association between clinically probable REM sleep behavior disorder and tetanus in dogs. J Vet Intern Med. 2018;32:2029–2036. DOI: 10.1111/jvim.15320
    9. Kovács E, et al. Rapid eye movement density during REM sleep in dogs (Canis familiaris). Learn Behav. 2018;46(4):554-560. DOI: 10.3758/s13420-018-0355-9
    10. Bhatti SFM, et al. International Veterinary Epilepsy Task Force consensus proposal: Medical treatment of canine epilepsy in Europe. BMC Veterinary Research. 2015;11:176. DOI: 10.1186/s12917-015-0464-z
    11. Lowrie M, Garosi L. Classification of Involuntary Movements in Dogs: Myoclonus and Myotonia. PMC. 2017. URL: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC5508344/
    12. Knipe M, et al. Electroencephalography of rapid eye movement sleep behavior disorder in a dog with generalized tetanus. J Vet Intern Med. 2023;37(1):277-281. DOI: 10.1111/jvim.16585
    13. Podell M, et al. 2015 ACVIM Small Animal Consensus Statement on seizure management in dogs. J Vet Intern Med. 2016;30:477-490. DOI: 10.1111/jvim.13841
    14. Klein J. Why Do Dogs Twitch in Their Sleep? American Kennel Club. 2024. URL: https://www.akc.org/expert-advice/advice/why-dog-twitch-in-sleep/
    15. Wilson MA, et al. Reactivation of hippocampal ensemble memories during sleep. Science. 2001;294(5544):8703. DOI: 10.1126/science.1055638
    16. Charalambous M, et al. Systematic review of antiepileptic drugs' safety and effectiveness in canine epilepsy. BMC Vet Res. 2016;12:79. DOI: 10.1186/s12917-016-0703-y
    本記事はイヌラバ博士が監修した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。
    愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。
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