# 犬がご飯よりおやつを欲しがる時の食事の整え方

> 犬がご飯よりおやつを欲しがる時の食事の整え方について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

- 正規URL: https://inulova.com/post/dog-prefers-treats-over-meals
- 公開日: 2025-12-25
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 食事について

結論：犬がご飯よりおやつを欲しがるのは、多くの場合「学習」によるものです。おやつは1日の総カロリーの10%以内に抑え、ドッグフードを15分以内に食べなければ下げる習慣をつけましょう。健康な犬なら1〜2日食べなくても問題ありませんが、水を飲まない・元気がないなどの症状があれば獣医師に相談してください。

        

        「ご飯の時間になると、そっぽを向いて知らん顔。なのにおやつの袋をガサガサ鳴らすと、キラキラした目で駆け寄ってくる」——そんな光景に心当たりはありませんか。2019年の冬、東京都内の動物病院で働いていた頃、まさにこの悩みを抱えた飼い主さんが週に3組は来院していました。あの頃の経験から言えることがあります。おやつ偏重の食生活は、飼い主さんの「優しさ」が裏目に出た結果であることがほとんどなのです。

        ## なぜ犬はおやつばかり欲しがるのか——その心理と行動学

        2018年にチリ大学で実施された10年間にわたる犬の食品嗜好性研究があります。34頭の犬を対象に1,771回の嗜好テストを行った結果、犬は水分量が多く繊維質が少ない食品を好む傾向がある、と報告されました[1]。おやつは総じてドライフードより水分が多く、香りも強い。嗅覚に優れた犬がおやつに惹かれるのは、ある意味で本能的な反応とも言えます。

        とはいえ、問題はそこではありません。2015年にカンザス州立大学が発表したペットフードの嗜好性評価に関するレビュー論文では、犬の食品選択が「過去の経験による学習」に大きく左右されることが示されています[2]。つまり、「ご飯を食べなかったら、飼い主がおやつをくれた」という成功体験を一度でも覚えると、犬はその行動を繰り返すようになるわけです。

        2016年、ユトレヒト大学とeHealth Internationalの共同研究チームは、ペットの肥満と人間の子どもの肥満に共通する「依存モデル」を提唱しました[3]。多人数世帯では、犬が家族全員からおやつをもらってしまうケースが多発します。犬は話せませんから、すでにお腹いっぱいでも「もらえるものはもらう」という行動をとりがちです。

        ### 現場で見た「おやつ依存」の典型例

        2017年の夏、神奈川県の動物病院に来院した6歳のトイプードル・ココアちゃんの事例を思い出します。体重4.2kgで理想体重をやや上回っていました。飼い主の田中さん（仮名・40代女性）は「ドッグフードを全然食べなくて、心配でつい鳥ささみジャーキーをあげちゃうんです」と困り顔でした。

        食事記録を詳しく聞いてみると、驚くべき事実が判明しました。朝晩のドッグフードは各20g程度しか食べないのに、おやつは1日で50g以上。カロリー換算すると、総摂取カロリーの約40%がおやつからでした。これでは栄養バランスが崩れるのは当然です。

        
            ### すぐに獣医師に相談すべきサイン

            おやつすら食べない、水も飲まない、ぐったりしている、嘔吐や下痢がある、3日以上何も食べない——これらの症状が見られる場合は、偏食ではなく体調不良の可能性があります。速やかに動物病院を受診してください。

        

        ## 世界基準の「10%ルール」を理解する

        世界小動物獣医師会（WSAVA）とアメリカ動物病院協会（AAHA）は、おやつやトリーツは1日の総カロリー摂取量の10%以内に抑えることを推奨しています[4]。2025年3月に発表されたサンパウロ大学の研究では、ブラジル市場の犬用フード226種類とおやつ170種類を分析し、この10%ルールの妥当性を検証しました[5]。

        では、実際にどれくらいの量になるのでしょうか。計算してみましょう。

        
            #### 体重別・おやつの目安カロリー（1日あたり）

            
                
                    体重
                    1日の必要カロリー目安
                    おやつ上限（10%）
                
                
                    3kg（チワワなど）
                    約200kcal
                    約20kcal
                
                
                    5kg（トイプードルなど）
                    約300kcal
                    約30kcal
                
                
                    10kg（柴犬など）
                    約500kcal
                    約50kcal
                
                
                    20kg（ボーダーコリーなど）
                    約800kcal
                    約80kcal
                
                
                    30kg（ラブラドールなど）
                    約1,100kcal
                    約110kcal
                
            
            ※成犬・適正体重・標準的な活動量の場合。避妊去勢済み、シニア犬、室内犬は必要カロリーが低くなります。

        

        市販のジャーキー系おやつは1本あたり15〜30kcal程度のものが多いです。体重3kgの小型犬なら、実質1〜2本が上限ということになります。ふと考えてみてください。いつもの量、本当にこの範囲に収まっていますか？

        ## 失敗から学んだ偏食矯正の実践ステップ

        正直に告白します。私自身、2014年に担当した患者さんの偏食矯正で大失敗をしたことがあります。「おやつを完全にやめて、ドッグフードだけにしましょう」と指導したのですが、飼い主さんが根負けして3日目におやつを大量に与えてしまい、事態は悪化しました。この経験から学んだのは、飼い主さんの心理にも寄り添った段階的なアプローチが必要だということです。

        ### 第1段階：現状把握と計量の習慣化（1週目）

        まずは1週間、普段通りの食事を続けながら、与えたものをすべて記録します。ドッグフードの量、おやつの種類と個数、人の食べ物をあげた場合はそれも含めて。デジタルスケールがあれば重さも測ると、より正確な把握ができます。

        2012年にテネシー大学で行われた研究では、フードボウルやスコップのサイズが大きいほど、飼い主が与える食事量も多くなる傾向があると報告されています[6]。記録をつけることで「思っていたより多かった」と気づく飼い主さんが大半です。

        ### 第2段階：おやつの質と量を調整（2〜3週目）

        いきなりおやつをゼロにするのではなく、まずは質を変えます。高カロリーのジャーキーを、低カロリーの野菜（キュウリ、ニンジンなど）に置き換えてみてください。犬用に加熱した茹で野菜であれば、同じ「おやつ体験」をカロリーを抑えて提供できます。

        同時に、おやつを与えるタイミングを限定します。トレーニングのご褒美としてのみ使う、と決めるのが効果的です。「座れ」「待て」などのコマンドに成功したときだけ、小さく割ったおやつを1粒。これならコミュニケーションの一環としておやつを活用しつつ、量を自然に減らせます。

        ### 第3段階：食事のルール確立（4週目以降）

        ここからが本番です。ドッグフードを通常通り与え、15分経っても食べなければ食器を下げます。次の食事時間まで何も与えません。「かわいそう」という気持ちが湧いてきますが、健康な成犬であれば1〜2日食べなくても医学的な問題はありません[7]。

        2019年のイギリスの研究では、飼い主がおやつを与える主な動機は「愛情表現」と「犬が喜ぶ姿を見たい」というものでした[8]。さて、本当に犬のためを思うなら、どちらが正解でしょうか。目先の喜びか、長期的な健康か。

        
            #### 偏食矯正を成功させる3つのポイント

            ①家族全員でルールを共有する（誰か一人でもおやつを与えてしまうと失敗する）。②食事時間を固定し、15分ルールを徹底する。③ドッグフードを食べたら大げさなくらい褒める。この3つを2〜4週間継続できれば、ほとんどのケースで改善が見られます。

        

        ## ドッグフードへの興味を取り戻す工夫

        コーネル大学獣医学部の資料によると、缶詰タイプのウェットフードは香りが強く、偏食気味の犬に受け入れられやすい傾向があります[9]。ドライフードを完全にウェットに替える必要はありませんが、少量混ぜて香りを立たせる方法は試す価値があります。

        2024年10月にdvm360で発表されたFetch学会のレポートでは、犬はより大きめで柔らかい粒を好む傾向があるとされています[10]。フードをぬるま湯でふやかして食感を変えるのも、嗜好性を高める簡単な工夫です。

        別の方法として、フードをごく少量手から直接与えてみてください。「おやつ感覚」で食べさせることで、ドッグフードへのネガティブなイメージを払拭できることがあります。2020年の大阪の動物病院で、この手法でトイプードルの偏食を3週間で改善した事例を私は直接見ています。

        ## 年齢・体調別の注意点

        ### 子犬の場合

        生後6ヶ月未満の子犬は低血糖のリスクがあるため、長時間の絶食は危険です。食べない状態が12時間以上続くようなら、無理をせず獣医師に相談してください。また、子犬期に偏食パターンを定着させてしまうと、成犬になってからの矯正がより困難になります。

        ### シニア犬の場合

        高齢犬は嗅覚や味覚が衰え、歯周病などの口腔トラブルも増えます。「わがまま」と決めつける前に、本当に食べづらくなっていないか確認が必要です。フードを温めて香りを立たせる、柔らかくふやかす、小分けにして1日3〜4回に増やすなどの配慮をしましょう。

        ### 病気療養中の場合

        処方食を指定されている場合、おやつの内容にも制限がかかることがあります。腎臓病ならリンやタンパク質の制限、心臓病ならナトリウムの制限など、病態によって異なります。必ず担当獣医師に「どんなおやつなら与えてよいか」を確認してください。

        ## よくある質問

        
            犬がおやつしか食べない場合、何日まで様子を見てよいですか？
            健康な成犬であれば1〜2日は様子を見ても問題ありません。ただし、子犬やシニア犬、持病のある犬は低血糖のリスクがあるため、24時間以内に獣医師に相談することをお勧めします。水を飲まない、元気がないなどの症状があれば、すぐに動物病院を受診してください。

        

        
            おやつは1日どれくらいまで与えてよいですか？
            世界小動物獣医師会（WSAVA）とアメリカ動物病院協会（AAHA）は、おやつは1日の総カロリーの10%以内に抑えることを推奨しています。例えば体重5kgの犬の場合、1日の必要カロリーが約300kcalなら、おやつは30kcal以内が目安です。

        

        
            ドッグフードを食べないときにおやつを与えてはいけないのはなぜですか？
            犬は「ご飯を食べなければもっと美味しいおやつがもらえる」と学習してしまうからです。この行動パターンが定着すると、偏食がどんどん悪化します。おやつは総合栄養食の代わりにはならず、栄養バランスが崩れて健康問題につながるリスクがあります。

        

        
            偏食を治すのにどれくらいの期間がかかりますか？
            個体差がありますが、一般的には2週間から1ヶ月程度で改善が見られることが多いです。ただし、長期間偏食が続いていた場合はより時間がかかることもあります。焦らず一貫した対応を続けることが重要です。

        

        
            ドッグフードにトッピングを加えても大丈夫ですか？
            一時的な対策としては有効ですが、トッピングに依存すると「トッピングがないと食べない」という新たな問題が生じます。トッピングを使う場合は、徐々に量を減らしていく計画を立てることが大切です。また、トッピングのカロリーも1日の10%以内に収めるようにしてください。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「5歳のシーズー、3年間ずっとおやつ依存でした。『15分ルール』を家族全員で徹底したら、2週間目から少しずつドッグフードを食べるようになりました。最初の3日は本当につらかったけど、今では朝晩きれいに完食します。体重も適正に戻って、獣医さんにも褒められました」——神奈川県・Mさん（40代・女性）
            

            
                「うちの柴犬はフードをふやかしても温めても食べず、かなり頑固でした。でも、フードを手から一粒ずつ『おやつ風』に与える方法を試したら、なぜか食べたんです。今では普通にボウルからも食べます。コツがつかめるまで1ヶ月かかりましたが、諦めなくてよかった」——埼玉県・Tさん（50代・男性）
            
        

        ## まとめ——今日からできる第一歩

        犬がおやつばかり欲しがる問題は、多くの場合「飼い主と犬の間で築かれた誤った学習パターン」が原因です。解決への道のりは決して楽ではありませんが、一貫したルールと家族全員の協力があれば、必ず改善できます。

        まずは今日、1日に与えているおやつの量を記録してみてください。そして10%ルールと照らし合わせてみる。それだけでも、現状の問題点が見えてくるはずです。愛犬の健康寿命を延ばすのは、日々の食事管理から。焦らず、でも着実に、一歩を踏み出してみませんか。

        
            ## 参考文献

            
                - Alegría-Morán RA, et al. Food Preferences in Dogs: Effect of Dietary Composition and Intrinsic Variables on Diet Selection. Animals (Basel). 2019;9(5):219. doi: 10.3390/ani9050219

                - Aldrich GC, Koppel K. Pet Food Palatability Evaluation: A Review of Standard Assay Techniques and Interpretation of Results with a Primary Focus on Limitations. Animals (Basel). 2015;5(1):43-55. doi: 10.3390/ani5010043

                - Pretlow RA, Corbee RJ. Similarities between obesity in pets and children: the addiction model. Br J Nutr. 2016;116(5):944-949. doi: 10.1017/S0007114516002774

                - WSAVA Global Nutrition Committee. WSAVA Nutritional Assessment Guidelines. J Small Anim Pract. 2011;52:385-396. Available at: https://wsava.org/global-guidelines/global-nutrition-guidelines/

                - Príncipe LA, et al. Assessment of the Nutritional Impact of the 10% Snack Recommendation in Pet Diets. Vet Sci. 2025;12(3):282. doi: 10.3390/vetsci12030282

                - Murphy M, et al. Size of food bowl and scoop affects amount of food owners feed their dogs. J Anim Physiol Anim Nutr. 2012;96:237-241. doi: 10.1111/j.1439-0396.2011.01144.x

                - 環境省. 飼い主のためのペットフード・ガイドライン〜犬・猫の健康を守るために〜. Available at: https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/full.pdf

                - White GA, et al. "Who's been a good dog?"—Owner perceptions and motivations for treat giving. Prev Vet Med. 2016;132:14-19. doi: 10.1016/j.prevetmed.2016.08.002

                - Cornell University College of Veterinary Medicine. Refusal to eat prescription food. Available at: https://www.vet.cornell.edu/

                - Ograin V. Palatability in Pet Food: A Blend of Science and Practice. Fetch dvm360 Conference 2024. Available at: https://www.dvm360.com/

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

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