# 愛犬が突然足を引きずる…前足・後ろ足の痛みの原因

> 足を完全に地面につけない、患部が腫れている、出血がある場合は緊急性が高く、即座に動物病院へ。

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- 公開日: 2025-08-06
- 最終更新日: 2026-06-09
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 運動について、歩き方がおかしい

緊急度判断：足を完全に地面につけない、患部が腫れている、出血がある場合は緊急性が高く、即座に動物病院へ。

            前足の跛行：全体の約25%を占め、肩関節・肘関節の疾患が多い。頭を上下に振る「ヘッドボブ」が特徴的。

            後ろ足の跛行：全体の約70%を占め、前十字靭帯断裂・膝蓋骨脱臼が主な原因。間欠的な跛行も要注意。

        

        
            「キャン！」という鳴き声とともに、愛犬がびっこを引き始めた…。動物病院で15年間、数え切れないほどの跛行症例を見てきた私も、初めて遭遇した時は慌てふためいたものです。その経験から、飼い主さんがまず知るべき緊急度の見極め方をお伝えします。
        

        
            ### ⚠️ 即座に病院へ行くべき症状

            ・足を完全に地面につけない（完全挙上）

            ・患部の明らかな腫れや変形

            ・出血や開放創がある

            ・触ると激しく痛がる、攻撃的になる

            ・食欲不振、元気消失を伴う

        

        ## なぜ犬は突然足を引きずるようになるのか

        
        跛行（はこう）とは、正常でない歩行のことを指し、愛犬の痛みのサインです。
        実は、犬の跛行の7割は後ろ足に発生するという報告があります[1]。
        とはいえ、前足の跛行も全体の約25%を占めており[2]、決して稀ではありません。

        2015年の酪農学園大学・上野博史の報告によれば、跛行の原因は骨、関節、筋肉、腱などの運動器官の異常によるものがほとんどです[1]。
        ただし、最近の研究では、緊急外来に来院する跛行症例の88.8%で明確な診断がつかず、45.3%で軟部組織損傷が推定診断されたという興味深いデータもあります[3]。

        さて、私が動物病院で働いていた頃、ゴールデンレトリバーの「太郎くん」（仮名）が突然右後ろ足を引きずって来院したことがありました。
        飼い主さんは「昨日まで普通に走り回っていたのに…」と困惑。
        実は、これこそが前十字靭帯断裂の典型的なケースだったのです。

        ## 痛みを我慢する犬たち：前足編

        前足の跛行で特徴的なのは「ヘッドボブ」という歩き方です。
        赤べこのように頭を上下に動かしながら歩き、痛い足を地面につける際に頭が上がります[4]。
        ある日、チワワの「花ちゃん」が来院した時、まさにこの歩き方をしていました。

        ### 前足跛行の主な原因（発生頻度順）

        
            
                疾患名
                好発犬種
                特徴的な症状
            
            
                肘関節形成不全
                大型犬（ラブラドール、ゴールデン）
                朝のこわばり、運動後の跛行悪化
            
            
                肩関節不安定症
                小型犬〜中型犬
                間欠的な跛行、肩関節の痛み
            
            
                爪の損傷・折れ
                全犬種
                急性発症、出血を伴うことも
            
            
                肉球の外傷
                活発な犬種全般
                舐める行動、患部の腫れ
            
        

        実のところ、爪の怪我は意外と多いんです。
        特に狼爪（ろうそう）は地面に接触しないため自然に削れず、引っかかりやすいのです[5]。
        私も何度か、カーペットに爪を引っかけて折ってしまった症例を見てきました。

        ## 見逃しがちな後ろ足の異変

        「うちの子、たまに後ろ足をケンケンするんです」―この言葉、実は要注意なんです。
        間欠的跛行と呼ばれるこの症状、膝蓋骨脱臼の典型的なサインかもしれません[6]。

        ふと思い出すのは、トイプードルの「モコ」ちゃん。
        飼い主さんは「すぐ治るから大丈夫」と様子を見ていましたが、実は両側の膝蓋骨脱臼でした。
        早期発見できていれば、手術せずに済んだかもしれません。

        ### 後ろ足跛行の主な原因

        前十字靭帯断裂は、犬の後肢跛行の最も一般的な原因です[7]。
        体重をかけると、すねの骨が前方にずれてしまうのを防ぐ重要な靭帯が切れてしまう疾患です。
        興味深いことに、前十字靭帯断裂を起こした犬の12-58%が、反対側の足も断裂するリスクがあるという報告があります[8]。

        
            #### 跛行の程度を見極める3段階

            軽度：片足を浮かせて歩く、かばって歩く

            中度：ケンケンやスキップをしながら歩く

            重度：足を引きずる、座り込みながら移動する

        

        ## 緊急度の判断：いつ病院へ行くべきか

        それでも、すべての跛行が緊急事態というわけではありません。
        しかし、研究によると、薬物治療を受けた犬の飼い主は、跛行が改善したと報告する可能性が有意に高かったという結果があります[3]。
        つまり、早期の適切な治療が回復への鍵となるのです。

        ### 24時間以内に受診すべきケース

        
            - 完全挙上：足を完全に地面につけない

            - 腫脹：関節や足先の明らかな腫れ

            - 開放創：出血や傷が見える

            - 激痛：触ると鳴く、噛みつこうとする

            - 全身症状：発熱、食欲不振、元気消失

        

        ### 2-3日様子を見てもよいケース

        ただし、以下の条件をすべて満たす場合に限ります：

        
            - 軽度の跛行（体重はかけられる）

            - 食欲・元気に変化なし

            - 触診で激痛なし

            - 腫れや熱感なし

        

        とはいえ、犬では捻挫や打撲は稀な疾患です[1]。
        「様子を見ていたら治った」というケースでも、実は軽度の靭帯損傷や関節炎の初期症状だった可能性があります。

        ## 家でできる応急処置と観察ポイント

        まずは落ち着いて、愛犬の状態を観察することが大切です。
        私が動物病院で飼い主さんによくお伝えしていたのは、「動画を撮ってきてください」ということ。
        なぜなら、病院では緊張して普段の歩き方をしない子が多いからです。

        ### 安全な観察方法

        
            - 環境を整える：滑らない床で、リードをつけて

            - 歩行観察：ゆっくり歩かせ、どの足をかばっているか確認

            - 触診：足先から徐々に上へ、優しく触って痛がる場所を特定

            - 足裏チェック：肉球の間に異物がないか、爪が折れていないか

        

        
            ### ⚠️ 絶対にやってはいけないこと

            ・人間用の鎮痛剤を与える（中毒の危険）

            ・無理に歩かせる、運動させる

            ・素人判断でマッサージや温める

            ・関節を無理に曲げ伸ばしする

        

        ## 跛行を予防するための日常ケア

        実は、跛行の多くは予防可能なんです。
        私が15年間の経験で学んだのは、「転ばぬ先の杖」の大切さでした。

        ### 効果的な予防策

        1. 体重管理

        体重の増加は犬の脚に負担をかけます[1]。
        高タンパク質で低脂肪の良質な肉を与えることが推奨されています。
        ある研究では、肥満犬は正常体重の犬に比べて関節疾患のリスクが2.5倍高いという結果も。

        2. 室内環境の整備

        フローリングの床にはマットを敷いて、愛犬の膝に余計な負荷がかからないようにしましょう[1]。
        私の経験では、滑り止めマットを敷いただけで跛行が改善した例もありました。

        3. 定期的な爪切り

        爪が伸びすぎると、歩行時の重心が変わり、関節に負担がかかります。
        月1回の爪切りで、多くの足のトラブルを防げます[5]。

        4. 適度な運動

        急激な運動は避け、毎日の散歩で筋力を維持。
        特に週末だけの激しい運動は「ウィークエンドウォーリアー症候群」と呼ばれ、怪我のリスクが高まります。

        ## よくある質問（FAQ）

        
            Q1: 跛行があっても元気で食欲があれば様子を見ていい？
            A: 犬は痛みを隠す動物です。元気そうに見えても、実は相当な痛みを我慢している可能性があります。特に、関節内の損傷がある場合、症状が軽度でも様子を見ることで治療が手遅れになる場合があります[1]。48時間以上続く跛行は必ず受診をお勧めします。

        

        
            Q2: 散歩中に急に足を引きずり始めました。どうすれば？
            A: まず安全な場所で立ち止まり、足裏を確認してください。ガラス片や小石が挟まっていることがよくあります。異物が見つかれば優しく取り除き、出血があれば清潔なハンカチで圧迫止血を。その後、抱っこして帰宅し、かかりつけ医に連絡しましょう。

        

        
            Q3: 前足と後ろ足、どちらの跛行がより深刻？
            A: 一概には言えませんが、統計的に後ろ足の跛行（全体の70%）の方が多く[1]、前十字靭帯断裂など重篤な疾患の可能性があります。ただし、前足の跛行でも肘関節疾患など慢性化しやすい病気もあるため、どちらも早期診断が重要です。

        

        
            Q4: 跛行の検査にはどれくらい費用がかかる？
            A: 初診料、触診、レントゲン検査で15,000〜30,000円程度が一般的です。CTやMRI検査が必要な場合は50,000〜100,000円程度かかることも。ただし、早期発見・早期治療の方が、結果的に治療費を抑えられることが多いです。

        

        
            Q5: 老犬の跛行は仕方ない？
            A: いいえ、年齢のせいにしてはいけません。確かに関節炎は加齢とともに増えますが、適切な治療で痛みを軽減し、生活の質を改善できます。鎮痛剤、サプリメント、理学療法など、様々な治療オプションがあります。諦めずに獣医師に相談してください。

        

        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのラブラドール（7歳）が朝起きたら突然右後ろ足を引きずっていて、パニックになりました。イヌラバ博士の記事を読んで、まず落ち着いて足裏をチェック。小さな石が挟まっていただけでした。でも念のため病院へ行ったら、初期の関節炎も見つかり、早期治療を開始できました。あの時すぐ対処して本当によかったです。」（東京都・40代女性）
            
            
            
                「ミニチュアダックス（10歳）が時々後ろ足をケンケンするのを『クセかな？』と思っていました。この記事を読んで膝蓋骨脱臼の可能性を知り、検査を受けたところグレード2の脱臼でした。手術せずに体重管理と環境改善で対処できています。もっと早く知っていれば…と思いますが、手遅れにならずに済んで感謝しています。」（大阪府・50代男性）
            
        

        ## まとめ：愛犬の足を守るために

        跛行は犬からの大切なSOSサインです。
        15年間、数千頭の跛行症例を見てきて確信したのは、「早期発見・早期治療」の重要性でした。
        特に、間欠的な跛行や軽度の症状を見逃さないことが、愛犬の将来の歩行機能を左右します。

        最後に、ある飼い主さんの言葉を紹介させてください。
        「もっと早く気づいてあげられたら…」
        この後悔の言葉を、私は何度も聞いてきました。

        でも、今この記事を読んでいるあなたは違います。
        愛犬の異変に気づき、適切な情報を求めて行動している。
        それだけで、あなたの愛犬は幸せです。

        さあ、今すぐ愛犬の歩き方を観察してみてください。
        いつもと違う様子があれば、迷わず獣医師に相談を。
        あなたの「気づき」が、愛犬の健康な明日を守るのです。

        
            ## 参考文献

            
                - 北光犬猫病院. 犬の跛行(ビッコをひく)について. https://hokkou-ac.jp/toolate/925/ (2023年6月10日)

                - Scott H, Scott P. Investigation of lameness in dogs - Step-by-step approach to investigating lameness in the forelimb in dogs. In Practice. 2011;33(2):58-66.

                - Ramos JN, et al. Retrospective evaluation and review of approaches for nonspecific lameness in dogs presented to an emergency service (2013-2014): 134 cases. J Vet Emerg Crit Care. 2024;34(1):52-60. DOI: 10.1111/vec.13344

                - 千葉県佐倉市しらい動物病院. 【獣医師監修】小型犬の前足に跛行（びっこ）を起こす病気の紹介. https://sakura-shirai-ah.com/blog/

                - Whole Dog Journal. Common Toenail Injuries on Dogs. 2024年4月25日. https://www.whole-dog-journal.com/care/nail-clipping/common-toenail-injuries-on-dogs/

                - 千葉県佐倉市しらい動物病院. 【獣医師監修】小型犬の後ろ足に跛行（びっこ）を起こす病気の紹介. https://sakura-shirai-ah.com/blog/

                - Wilke VL, et al. Inheritance of rupture of the cranial cruciate ligament in Newfoundlands. J Am Vet Med Assoc. 2006;228(1):61-64.

                - Buote N, et al. Age, tibial plateau angle, sex, and weight as risk factors for contralateral rupture of the cranial cruciate ligament in Labradors. Vet Surg. 2009;38(4):481-489.

                - Quinn MM, et al. Evaluation of agreement between numerical rating scales, visual analogue scoring scales, and force plate gait analysis in dogs. Vet Surg. 2007;36(4):360-367. DOI: 10.1111/j.1532-950X.2007.00276.x

                - 帝塚山ハウンドカム通信. 【獣医師が解説】ペットの病気編：テーマ「跛行と脱臼」本町獣医科サポート 北島崇. https://www.houndcom.com/blog/archives/3830

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

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