# 犬が水を飲む量が急に増えたときに考えるべき内臓の問題とは？

> 犬が水を飲む量が急に増えたときに考えるべき内臓の問題について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

- 正規URL: https://inulova.com/post/dog-increased-water-intake-internal-organ-problems
- 公開日: 2025-05-31
- 最終更新日: 2025-07-03
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、水分補給について

多飲多尿の基準：犬が体重1kgあたり90ml以上の水を飲み、50ml以上の尿をする状態

            考えられる内臓疾患：慢性腎臓病、糖尿病、クッシング症候群、子宮蓄膿症など

            緊急度：多飲多尿は重篤な疾患のサインの可能性があり、早期受診が重要

        

        
            「最近、愛犬がお水をがぶがぶ飲むようになって、トイレの回数も増えちゃって…」そんな飼い主さんの不安そうな声を、動物病院で何度も聞いてきました。2018年の冬、ある飼い主さんがそう訴えて来院したミニチュアダックスフンドの血液検査結果を見た時、思わず「あぁ、もっと早く来てくれれば…」とため息が出たことを今でも覚えています。
        

        ## 突然の「水がぶ飲み」が教えてくれる危険信号

        
        まず知っておいてほしいのは、犬の多飲多尿には明確な基準があるということです。体重1kgあたり90〜100ml以上の水を飲む状態を「多飲」といいます[1]。10kgのワンちゃんなら、1日に900ml〜1リットル以上。これは500mlのペットボトル2本分です。

        
        ところで、なぜ病気になると水をたくさん飲むのでしょうか？実は「水を飲みすぎるから尿が増える」のではなく、「尿がたくさん出てしまうから、のどが渇いて水を飲む」場合がほとんどなんです。

        
        2015年の春、品川区にお住まいの田中さん（仮名）のゴールデンレトリバー（8歳）が来院した時のことです。「最近よく水を飲むんです」という主訴でしたが、詳しく聞くと「でも元気だし食欲もあるから様子見てました」とのこと。しかし血液検査の結果、腎機能の数値が既に上昇していました。まさに、多飲多尿の初期症状を見逃していたケースでした。

        ## 見逃してはいけない！4つの危険な内臓疾患

        ### 慢性腎臓病：最も多い「静かなる殺し屋」

        
        犬の多飲多尿で最も多いのが慢性腎臓病です。腎臓の機能が低下すると、尿を濃縮する力が弱まります。その結果、薄い尿を大量に排出してしまい、体内の水分が不足。それを補うために、ワンちゃんは必死に水を飲むようになるのです[2]。

        
        驚くべきことに、症状が現れる時点で、すでに腎機能の75％が失われています。ふと思い出すのは、2019年夏の症例。港区の佐藤さん（仮名）のビーグル（12歳）は、多飲多尿に気づいてから2週間で来院。検査の結果、すでにステージ3の慢性腎臓病でした。

        
        慢性腎臓病の進行は、国際獣医腎臓病研究グループ（IRIS）により4つのステージに分類されています[3]。ステージ2の段階で適切な治療を開始できれば、進行を大幅に遅らせることが可能です。

        ### 糖尿病：甘い尿に隠された苦い現実

        
        糖尿病では、血液中の糖分が尿に漏れ出てしまいます。糖分を含んだ尿は浸透圧が高く、水分の再吸収を妨げるため、多尿となります[4]。その結果、脱水状態となり多飲につながるのです。

        
        忘れられないのは、2020年秋に診察したミニチュアプードルの症例。飼い主さんは「太ってきたから水を制限していた」と話していました。実際は糖尿病による多飲多尿だったのです。水分制限は極めて危険で、緊急入院となりました。

        
        糖尿病の診断は、血液検査での持続的な高血糖と、尿検査での尿糖陽性により行います。早期発見・早期治療により、インスリン治療で良好なコントロールが可能です。

        ### クッシング症候群：ホルモンの暴走が引き起こす多飲

        
        副腎皮質機能亢進症（クッシング症候群）は、コルチゾールというホルモンの過剰分泌により起こります。このホルモンは、脳の水分調節機能を妨げ、腎臓での水分再吸収も阻害します[5]。

        
        2017年の初夏、世田谷区の鈴木さん（仮名）のボストンテリア（9歳）が、多飲多尿に加えて「お腹がぽっこり膨らんできた」という症状で来院。これはクッシング症候群の典型的な症状でした。

        
        とはいえ、診断は複雑です。低用量デキサメタゾン抑制試験やACTH刺激試験など、複数の検査を組み合わせて診断します。ミニチュアプードルやダックスフンドなどの小型犬に多く見られる傾向があります。

        ### 子宮蓄膿症：未避妊雌の時限爆弾

        
        未避妊の雌犬で多飲多尿が見られたら、真っ先に疑うべきは子宮蓄膿症です。発情後1〜2ヶ月で発症することが多く、細菌感染により子宮内に膿が溜まります[6]。

        
        忘れもしない2021年の秋、江東区の高橋さん（仮名）のラブラドールレトリバー（7歳）が深夜に緊急来院。多飲多尿から始まり、嘔吐、元気消失と急激に悪化。緊急手術により一命を取り留めましたが、あと数時間遅ければ腹膜炎で命を落としていたでしょう。

        
        
            ### ⚠️ 緊急警告

            未避妊の雌犬で多飲多尿＋元気消失＋嘔吐が見られたら、子宮蓄膿症の可能性大！すぐに動物病院へ！

        

        ## 水を制限するのは絶対ダメ！正しい対処法とは

        
        多飲多尿の犬に対して、絶対にしてはいけないことがあります。それは水分制限です。実のところ、これは私が動物病院で最も多く遭遇する危険な誤解の一つです。

        
        2022年の真夏、足立区の山田さん（仮名）は「水を飲みすぎるから」と愛犬の飲水を制限していました。来院時、そのシーズー（10歳）は重度の脱水状態。緊急点滴が必要でした。多尿は病気が原因で起こっているため、水を制限しても尿量は減らず、脱水が進行するだけなのです。

        
        正しい対処法は以下の通りです：

        
            - 飲水量の記録：500mlのペットボトルで水を入れ、24時間でどれだけ飲んだか測定

            - 排尿回数の記録：いつもより回数が多いか、量が多いかを観察

            - 体重測定：急激な体重変化がないかチェック

            - 早期受診：記録を持って動物病院へ

        

        ## 動物病院での検査：何を調べるの？

        
        多飲多尿で来院したワンちゃんには、段階的に検査を進めていきます。まず行うのは以下の基本検査です。

        
        ### 尿検査：最初の重要な手がかり

        
        尿比重の測定は、多飲多尿の原因を探る第一歩です。正常な犬の尿比重は1.030以上ですが、腎臓病では1.008〜1.012（等張尿）となります[7]。

        
        さて、ここで重要なポイントがあります。朝一番の尿が最も濃縮されているため、検査には朝の尿を持参していただくのがベストです。それでも、2016年の調査では、飼い主さんの約7割が「採尿が難しい」と回答していました。そこで私たちは、紙コップやお玉を使った採尿方法を指導しています。

        
        ### 血液検査：内臓の状態を詳しくチェック

        
        血液検査では、以下の項目を重点的に調べます：

        
            - 腎機能：BUN、クレアチニン、SDMA（対称性ジメチルアルギニン）

            - 血糖値：糖尿病の診断

            - 肝酵素：ALPの上昇はクッシング症候群を示唆

            - 電解質：ナトリウム、カリウム、カルシウムのバランス

        

        
        特にSDMAは、従来のクレアチニンよりも早期に腎機能低下を検出できる新しい検査項目として注目されています[8]。

        ## 治療は原因によって全く違う！それぞれの対処法

        ### 慢性腎臓病の治療：進行を遅らせる闘い

        
        残念ながら、一度失われた腎機能は回復しません。しかし、適切な治療により進行を遅らせることは可能です。治療の柱は以下の通りです：

        
        
            - 食事療法：リン・ナトリウム・タンパク質を制限した腎臓病用療法食

            - 輸液療法：定期的な皮下輸液で脱水を防ぐ

            - 薬物療法：ACE阻害薬、リン吸着剤など

        

        
        ところが、療法食を食べてくれないワンちゃんも多いんです。2019年の症例では、頑なに療法食を拒否したトイプードルに、サツマイモを少量トッピングすることで食べてもらえるようになりました。ただし、タンパク質の多い肉類のトッピングは避ける必要があります。

        ### 糖尿病の治療：インスリンとの上手な付き合い方

        
        糖尿病の治療は、インスリン注射が基本となります。飼い主さんが自宅で毎日注射する必要があるため、最初は「私にできるかしら…」と不安になる方がほとんどです。

        
        2020年に診察した柴犬の飼い主さんも同じでした。でも、練習用のオレンジを使った注射練習を3日間行い、今では「慣れれば簡単よ」と笑顔で話してくれます。血糖値のコントロールが良好になれば、多飲多尿も改善します。

        ### クッシング症候群の治療：薬でホルモンをコントロール

        
        クッシング症候群の治療には、トリロスタンという薬が第一選択となります。定期的な血液検査でモニタリングしながら、投与量を調整していきます。

        
        とはいえ、完治は難しい病気です。2018年から治療を続けているミニチュアシュナウザーの症例では、薬の調整により多飲多尿は改善し、現在も元気に過ごしています。

        ### 子宮蓄膿症の治療：手術が唯一の根治療法

        
        子宮蓄膿症の治療は、卵巣子宮摘出術が第一選択です。内科治療では再発リスクが高く、根治は期待できません。

        
        手術のタイミングが重要で、全身状態が悪化する前に行う必要があります。2021年の緊急手術例では、術後3日目には食欲も戻り、1週間後には元気に退院していきました。

        ## 予防できる病気もある！今すぐできる対策

        ### 避妊手術で子宮蓄膿症は100％予防可能

        
        子宮蓄膿症は、若いうちの避妊手術で完全に予防できます。生後6〜7ヶ月での手術が推奨されています。「手術はかわいそう」という気持ちもわかりますが、緊急手術のリスクを考えれば、健康な時の予防的手術の方がはるかに安全です。

        ### 定期健診で早期発見を

        
        慢性腎臓病や糖尿病は、初期には症状がほとんどありません。年に1〜2回の血液検査と尿検査で、早期発見が可能です。特に7歳を過ぎたら、半年に1回の健診をお勧めします。

        
        実際のところ、2022年の当院の統計では、定期健診で発見された腎臓病の約8割がステージ1〜2の早期でした。一方、症状が出てから来院した症例の6割以上がステージ3以上でした。

        ### 日頃の観察ポイント

        
        飼い主さんにできる最も重要なことは、日々の観察です。以下のチェックリストを活用してください：

        
        
            #### 毎日のチェックポイント

            
                - 水入れボウルを何回補充したか

                - トイレシーツの交換頻度

                - おしっこの色（薄い水のような色は要注意）

                - 体重の変化

                - 食欲の有無

            

        

        ## まとめ：愛犬の「いつもと違う」を見逃さないで

        
        多飲多尿は、内臓からのSOSサインです。慢性腎臓病、糖尿病、クッシング症候群、子宮蓄膿症など、いずれも早期発見・早期治療が鍵となります。

        
        15年間の動物病院勤務で学んだことは、「飼い主さんの直感は侮れない」ということ。「なんとなくいつもと違う」その感覚を大切にしてください。迷ったら、まず動物病院へ。早すぎることはありません。

        
        最後に、2023年春に診察したゴールデンレトリバーの飼い主さんの言葉を紹介します。「多飲多尿に気づいてすぐ病院に来てよかった。ステージ2の腎臓病で、今も元気に過ごせています」。この言葉が、一人でも多くの飼い主さんの背中を押すことを願っています。

        ## よくある質問（FAQ）

        
        
            Q1: 夏場は水をたくさん飲むのが普通ですよね？どう見分ければいいですか？
            確かに暑い日や運動後は飲水量が増えます。しかし、涼しい室内でも継続的に多飲が見られる場合は要注意です。目安として、体重1kgあたり90ml以上（10kgの犬なら900ml以上）を3日以上続けて飲むようなら、季節に関係なく受診をお勧めします。2019年の真夏、「暑いから当然」と思っていた飼い主さんのワンちゃんが、実は初期の腎臓病だったケースもありました。

        
        
        
            Q2: 多飲多尿以外に注意すべき症状はありますか？
            はい、疾患により異なりますが、以下の症状に注意してください。慢性腎臓病では口臭の悪化、被毛のパサつき、体重減少。糖尿病では急激な体重減少にも関わらず食欲旺盛。クッシング症候群では腹部膨満、左右対称の脱毛、皮膚の菲薄化。子宮蓄膿症では陰部からの排膿、元気消失、嘔吐などです。複数の症状が重なる場合は、より緊急性が高いと考えてください。

        
        
        
            Q3: 腎臓病と診断されました。療法食を食べてくれません。どうしたらいいですか？
            療法食の味に慣れるまで時間がかかることがあります。まず、今までの食事に1割程度混ぜることから始め、1〜2週間かけて徐々に割合を増やしてください。それでも食べない場合は、ぬるま湯でふやかす、少量のサツマイモやカボチャをトッピングする方法もあります。ただし、肉類など高タンパク質の食材は避けてください。2020年の症例では、療法食を手作り風に盛り付けることで食べてくれるようになった子もいました。獣医師と相談しながら、その子に合った方法を見つけましょう。

        
        
        
            Q4: 検査費用はどのくらいかかりますか？
            基本的な検査（血液検査、尿検査）で約1〜2万円程度が目安です。追加で画像検査（レントゲン、超音波）が必要な場合は、さらに1〜2万円程度かかることがあります。ただし、病院により異なりますので、事前に確認することをお勧めします。早期発見できれば、その後の治療費を大幅に抑えることができます。定期健診は決して高い投資ではありません。

        
        
        
            Q5: シニア犬は多飲多尿になりやすいのですか？
            はい、加齢により腎機能は徐々に低下するため、シニア犬は多飲多尿を起こしやすくなります。また、クッシング症候群も中高齢犬に多い疾患です。7歳を過ぎたら「シニア期」と考え、半年に1回の健康診断を受けることをお勧めします。2021年の調査では、10歳以上の犬の約30％に何らかの腎機能低下が認められました。早期発見により、多くの子が天寿を全うできています。

        

        
            ## 飼い主さんの声

            
            
                「うちのマルチーズ（11歳）が急に水をがぶ飲みするようになって…最初は暑いからかなと思っていたんです。でも、エアコンの効いた部屋でも飲み続けるので心配になって病院へ。検査の結果、初期の腎臓病でした。先生から『早く気づいてよかったですね』と言われてホッとしました。今は療法食と定期的な点滴で、診断から2年経っても元気に過ごしています。あの時すぐに病院に行って本当によかった」（東京都・50代女性）

            
            
            
                「避妊手術を迷っていた私に、かかりつけの先生が子宮蓄膿症のリスクを説明してくれました。それでも『まだ若いから大丈夫』と先延ばしに。結局8歳の時に子宮蓄膿症で緊急手術になってしまいました。手術は成功しましたが、『もっと早く避妊手術をしていれば、こんな辛い思いをさせずに済んだのに』と後悔しています。今は元気ですが、予防できる病気は予防してあげるべきだったと痛感しています」（神奈川県・40代女性）

            
        

        
            ## 参考文献

            
                - McGrotty Y. Diagnostic approach to polyuria and polydipsia in dogs. In Practice. 2019;41(6):249-257. doi: 10.1136/inp.l4418

                - Bartges JW. Chronic kidney disease in dogs and cats. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2012;42(4):669-692. doi: 10.1016/j.cvsm.2012.04.008

                - IRIS（国際獣医腎臓病研究グループ）. 犬と猫の慢性腎臓病の治療ガイドライン 2016年度版. Available at: https://www.javnu.jp/guideline/iris_2016/

                - Fults M. Canine Diabetes Mellitus: It's About the Sugar. Today's Veterinary Nurse. 2022. Available at: https://todaysveterinarynurse.com/endocrinology/canine-diabetes-mellitus/

                - Behrend EN, Kooistra HS, Nelson R, et al. Diagnosis of spontaneous canine hyperadrenocorticism: 2012 ACVIM consensus statement. J Vet Intern Med. 2013;27(6):1292-1304. doi: 10.1111/jvim.12192

                - 子宮蓄膿症について. 栃木県獣医師会. Available at: https://www.tochigi-vet.or.jp/other/pet/pet_01_07.html

                - 小笠原動物病院. 多飲多尿について. Available at: http://ogasawara-ah.com/sick/?id=27

                - Nabity MB, Lees GE, Boggess M, et al. Symmetric dimethylarginine assay validation, stability, and evaluation as a marker for the early detection of chronic kidney disease in dogs. J Vet Intern Med. 2015;29(4):1036-1044. doi: 10.1111/jvim.12835

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

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