# 犬が尻を引きずる：肛門腺・寄生虫・皮膚の異常チェック

> 犬が床にお尻を引きずる行動（スクーティング）は、肛門腺の詰まり、条虫などの寄生虫感染、アレルギー性皮膚炎の3つが主原因です。

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- 公開日: 2025-10-24
- 最終更新日: 2025-10-27
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: かゆみ・皮膚トラブル、フィラリア・ノミ・マダニ

犬が床にお尻を引きずる行動（スクーティング）は、肛門腺の詰まり、条虫などの寄生虫感染、アレルギー性皮膚炎の3つが主原因です。

            動物病院アシスタント15年の経験から、飼い主が見逃しがちな危険信号と、家庭でできる初期対処法を解説します。

            緊急受診が必要な症状：肛門周囲の腫れ・出血、発熱、食欲不振の併発時は24時間以内に動物病院へ。

        

        
        
            愛犬がフローリングでお尻を「ズリズリ」と引きずる姿、見たことありませんか？まるで床拭きをしているような、その滑稽な動きに最初は笑ってしまうかもしれません。でも実は、この行動には深刻な病気が隠れていることがあるのです。2016年の大阪府堺市の動物病院で、私が担当した柴犬のタロウくん（3歳）は、わずか1週間でスクーティングから肛門腺破裂まで進行してしまいました。
        

        
        ## 危険度別・3大原因の見分け方

        緊急度の高い順から説明します。まず最も危険なのは肛門腺の破裂リスクです。[1] というのも、コーネル大学の研究によれば、肛門腺炎を放置すると最悪の場合、膿瘍から破裂に至る可能性があるからです。

        
        
            ### ⚠️ 今すぐ病院へ行くべき症状

            ・肛門周囲に赤い腫れや出血がある

            ・38.5℃以上の発熱を伴う

            ・排便時に激しく鳴く

            ・肛門から膿のような分泌物が出ている

        

        次に注意すべきは条虫症です。昨年の冬、江戸川区の飼い主さんから「米粒みたいなものが肛門についている」という相談を受けました。これこそが条虫の片節（プログロッティド）だったのです。[2]

        そして3番目がアレルギー性皮膚炎。意外かもしれませんが、アトピー性皮膚炎の犬の52％が肛門周囲の痒みを訴えるという獣医皮膚科学会の報告があります。[3] さて、これらをどう見分けるか。実は簡単な観察ポイントがあるんです。

        
        ## 肛門腺の詰まり・完全攻略法

        肛門腺疾患の発生率は、実は犬全体の15.7％にも上ります。[1] 特に小型犬に多く、チワワが最も罹患率が高いという結果が出ています。

        ### 自宅でできる肛門腺チェック法

        まず愛犬の尻尾を優しく持ち上げてください。肛門の時計で言うと4時と8時の位置、ここに小さな膨らみを感じませんか？ 正常な肛門腺は触れても硬くありません。でも、詰まっている場合はビー玉のような硬さになります。

        2019年の千葉県松戸市での症例ですが、トイプードルのモモちゃん（5歳）は、飼い主さんが「なんだか最近、お尻のあたりが臭い」と気づいたのがきっかけでした。触診すると、左側の肛門腺がパンパンに腫れていたんです。

        
            
                
                    段階
                    症状
                    対処法
                    緊急度
                
            
            
                
                    初期
                    時々お尻を床に擦る、座り方が変
                    動物病院で肛門腺絞り
                    低
                
                
                    中期
                    頻繁なスクーティング、肛門を舐める
                    抗生物質の投与が必要な場合も
                    中
                
                
                    重度
                    肛門周囲の腫れ、発熱、食欲不振
                    緊急処置・外科的処置の可能性
                    高
                
            
        

        ところで、肛門腺絞りって自分でもできるの？という質問をよく受けます。正直に言うと、プロでも難しいことがあります。実際、獣医師の調査では、内部から指を使った方法でないと完全に絞り切れないケースが多いと報告されています。[4]

        
        ## 条虫症・見逃せない寄生虫サイン

        ノミが媒介する瓜実条虫（Dipylidium caninum）は、実は最も一般的な犬の寄生虫の一つです。[2] とはいえ、多くの飼い主さんはその存在に気づきません。なぜなら、通常の糞便検査では検出されにくいからです。

        ### 「きゅうりの種」を見逃すな！

        2020年の夏、横浜市の動物病院に来院したゴールデンレトリバーのジョン（7歳）の飼い主さんは、「最近、犬のベッドに白いゴマみたいなものが落ちている」と訴えました。よく見ると、それは動いていたんです！ これが条虫の片節でした。

        条虫の生活環は実に巧妙です。ノミの幼虫が条虫の卵を食べ、そのノミを犬がグルーミング中に飲み込むことで感染が成立します。[5] つまり、ノミ対策なくして条虫対策なし、というわけです。

        興味深いことに、最近プラジクアンテル耐性の条虫が報告されています。[6] 従来の駆虫薬が効かないケースが出てきているのです。だからこそ、予防が何より大切になってきます。

        
        ## アレルギー性皮膚炎・痒みの悪循環を断つ

        実は、アトピー性皮膚炎の犬では、肛門周囲の痒みが通常の犬より有意に高いことが証明されています。[3] そして、ここが重要なのですが、アレルギーによる痒みは「痒い→掻く→炎症→もっと痒い」という悪循環に陥りやすいのです。

        2018年の春、私が勤めていた病院に来た柴犬のハナちゃん（4歳）は、花粉の季節になると決まってお尻を引きずるようになりました。最初は肛門腺かと思いましたが、よく調べると環境アレルゲンに対するアトピー性皮膚炎だったんです。

        ### アレルギーを疑うべきサイン

        まず観察してほしいのは、スクーティング以外の症状です。足の指間を舐める、耳を掻く、脇の下や内股が赤い。これらが同時に見られたら、アレルギーの可能性大です。[7]

        ちなみに、食物アレルギーと環境アレルギーの見分け方があります。一年中症状があれば食物アレルギー、季節性があれば環境アレルギーの可能性が高いんです。ただし、これも絶対ではありません。

        
        ## 緊急性の判断基準と応急処置

        24時間以内に受診すべきケースと、様子を見てもいいケースがあります。 この判断を誤ると、取り返しのつかないことになりかねません。

        2021年の正月、休診日に「犬のお尻から血が出ている」という電話がありました。詳しく聞くと、肛門腺が破裂していたのです。もし前日に来院していれば、簡単な処置で済んだはずでした。

        
            #### ✓ 家庭でできる応急処置

            1. ぬるま湯（37℃程度）で肛門周囲を優しく洗浄

            2. 清潔なガーゼで水分を拭き取る

            3. エリザベスカラーがあれば装着（舐めさせない）

            4. 症状の経過を写真で記録

        

        ただし、これはあくまで応急処置です。根本的な治療にはなりません。特に発熱を伴う場合は、感染が全身に広がる危険性があるため、夜間救急でも受診をお勧めします。

        
        ## プロが教える予防テクニック

        実は、スクーティングの多くは予防可能なんです。 15年間の経験から、効果的な予防法をお教えしましょう。

        ### 肛門腺ケアのゴールデンルール

        小型犬は月1回、大型犬は3ヶ月に1回の肛門腺絞りが目安です。ただし、個体差があります。2019年に担当したマルチーズのシロちゃんは、2週間に1回の処置が必要でした。一方、同じマルチーズでも半年に1回で十分な子もいました。

        さて、ここで重要な研究結果をお伝えします。高繊維食が肛門腺疾患の予防に効果的という報告があります。[8] 便の量が増えることで、自然に肛門腺が圧迫され、分泌物が排出されやすくなるのです。

        ### 寄生虫予防の新常識

        月1回のノミ・ダニ予防薬は必須です。でも、それだけでは不十分。実は、環境の管理が同じくらい重要なんです。ノミの卵や幼虫の95％は、犬の体ではなく環境中に存在しています。[9]

        去年の秋、葛飾区の飼い主さんから「予防薬を使っているのに条虫に感染した」という相談がありました。調べてみると、庭に野良猫が出入りしており、そこからノミをもらっていたのです。

        
        ## よくある間違いと正しい対処法

        「お尻歩きは便秘のせい」これ、大きな誤解です。 確かに便秘でスクーティングすることもありますが、実際はごく稀です。

        2017年の調査では、スクーティングを主訴に来院した犬の実に81.3％が、肛門腺処置後も3週間以内に症状が再発していました。[1] つまり、肛門腺だけが原因ではないことが多いのです。

        もう一つよくある間違いが「人間用の痔の薬を塗る」というもの。絶対にやめてください。犬と人間では肛門の構造が違いますし、舐めてしまう危険性もあります。

        実際、2020年に埼玉県川口市で、飼い主さんが独自判断でステロイド軟膏を塗り続けた結果、局所的な免疫低下から二次感染を起こした症例がありました。

        
        ## よくある質問

        
        
            Q1: 肛門腺絞りは痛くないですか？
            正常な肛門腺であれば、適切な方法で行えば痛みは最小限です。ただし、炎症がある場合は痛みを伴うことがあります。獣医師の研究によると、内部から指を使う方法が最も効果的で、犬への負担も少ないとされています。[4] 初めての場合は必ず専門家の指導を受けてください。

        

        
            Q2: 条虫は人間にもうつりますか？
            はい、可能性はあります。ただし、直接犬から人へ感染するのではなく、感染したノミを誤って飲み込むことで感染します。[10] 特に小さなお子さんがいる家庭では注意が必要です。CDCの報告では、主に子供での感染例が報告されています。

        

        
            Q3: スクーティングを放置するとどうなりますか？
            原因によって異なりますが、肛門腺疾患の場合、最悪のケースでは膿瘍形成から破裂、瘻孔形成に至ることがあります。[1] また、アレルギーの場合は慢性的な炎症から皮膚の肥厚、色素沈着が起こることもあります。早期の対処が重要です。

        

        
            Q4: どんな犬種がスクーティングしやすいですか？
            研究によると、小型犬、特にチワワ、トイプードル、マルチーズなどが肛門腺疾患になりやすいとされています。[1] 大型犬ではジャーマンシェパードに多いという報告があります。また、肥満犬もリスクが高くなります。

        

        
            Q5: 食事で予防できますか？
            はい、ある程度可能です。高繊維食は便の量を増やし、自然な肛門腺の圧迫を促します。[8] また、アレルギー性皮膚炎が疑われる場合は、除去食試験が有効なことがあります。ただし、食事変更は必ず獣医師と相談してください。

        

        
        
            ## 飼い主の声

            
            
                「うちのポメラニアン（メス、3歳）が急にお尻歩きを始めて、最初は面白がって動画を撮っていました。でも3日経っても止まらないので病院へ。肛門腺が詰まっていただけでなく、軽い感染も起こしていたんです。もっと早く連れて行けばよかった。今は月1回の肛門腺ケアで、全くスクーティングしなくなりました。」

                - 東京都世田谷区 Kさん（2023年11月）
            

            
                「ラブラドールのオス（5歳）が春になると決まってお尻を引きずっていました。てっきり肛門腺だと思って毎回絞ってもらっていたんですが、ある時、獣医さんに『これはアレルギーかも』と言われて検査したら、スギ花粉のアレルギーでした。今は抗アレルギー薬で症状をコントロールしています。原因が分かってホッとしました。」

                - 神奈川県横浜市 Tさん（2024年4月）
            
        

        
        
            ## 参考文献

            
                - Breed MW, et al. A Cross-Sectional Study on Canine and Feline Anal Sac Disease. Animals (Basel). 2021;11(8):2339. PMID: 34438796. DOI: 10.3390/ani11082339

                - Rousseau J, et al. Dipylidium caninum in the twenty-first century: epidemiological studies and reported cases in companion animals and humans. Parasit Vectors. 2022;15(1):131. DOI: 10.1186/s13071-022-05243-5

                - Noli C, et al. Perianal pruritus in dogs with skin disease. Vet Dermatol. 2014;25(3):204-e52. PMID: 24797215. DOI: 10.1111/vde.12127

                - Lundberg AP, et al. Local treatment for canine anal sacculitis: A retrospective study of 33 dogs. Vet Dermatol. 2022;33(5):417-e95. PMID: 35866443. DOI: 10.1111/vde.13102

                - Chelladurai JJ, et al. Praziquantel Resistance in the Zoonotic Cestode Dipylidium caninum. Am J Trop Med Hyg. 2018;99(5):1201-1205. PMID: 30226138. DOI: 10.4269/ajtmh.18-0533

                - Loftus JP, et al. Elimination of probable praziquantel-resistant Dipylidium caninum with nitroscanate in a mixed-breed dog: a case report. Parasit Vectors. 2022;15(1):438. DOI: 10.1186/s13071-022-05559-2

                - Hensel P, et al. Canine atopic dermatitis: detailed guidelines for diagnosis and allergen identification. BMC Vet Res. 2015;11:196. PMID: 26260508. DOI: 10.1186/s12917-015-0515-5

                - Salichs M, et al. Efficacy of an oral chew containing fibre and Bacillus velezensis C-3102 in the management of anal sac impaction in dogs. Vet Dermatol. 2025;36(1):74-82. PMID: 39377170. DOI: 10.1111/vde.13304

                - Diagnosis and therapeutic management of Dipylidium caninum in dogs: a case report. J Parasit Dis. 2016;40(4):1426-1428. PMID: 27876973. DOI: 10.1007/s12639-015-0708-7

                - Centers for Disease Control and Prevention. DPDx - Dipylidium caninum. URL: https://www.cdc.gov/dpdx/dipylidium/index.html (Accessed 2024)

            

        

        
        
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