# 犬が血尿をする：膀胱炎・腎臓病・結石のサイン

> 犬の血尿は細菌性膀胱炎（37.5%）、尿路結石（20-30%）、慢性腎臓病が主要原因。

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- 公開日: 2025-10-28
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 消化器の病気、水分補給について

要点まとめ：犬の血尿は細菌性膀胱炎（37.5%）、尿路結石（20-30%）、慢性腎臓病が主要原因。

            緊急度判定：排尿困難・腹部膨満・虚脱を伴う場合は即座に動物病院へ。

            検査推奨：尿検査・超音波検査・血液検査で原因特定。治療成功率は早期発見で65%以上。

        

        
        
            朝の散歩で愛犬の尿がピンク色に染まっていた時の飼い主様の動揺は、私も15年間の動物病院勤務で何度も目にしてきました。血尿は確かに心配な症状です。しかし必ずしも深刻な病気を意味するわけではありません。2023年に退職するまでの経験から、血尿の原因と緊急性の見極め方をお伝えします。
        

        
        
            ### ⚠️ 緊急受診が必要な症状

            以下の症状が一つでも該当する場合は、直ちに動物病院へ：

            
                - 排尿姿勢を取るが尿が出ない

                - 腹部が異常に膨満している

                - 激しい痛みで鳴き続ける

                - ぐったりして立てない

                - 嘔吐を繰り返す

            

        

        
        ## 不安を煽る血尿、でも原因は意外とシンプル

        
        血尿を発見した飼い主の多くは「がんかもしれない」と心配されます。
        確かに気持ちは分かります。でも実際のところ、血尿の原因の約38%は細菌性膀胱炎[1]なんです。
        これは適切な抗生物質で3-5日で改善することが多い[2]。

        実は2022年8月、横浜市の動物病院で診た7歳のミニチュア・シュナウザーの症例が印象的でした。
        飼い主さんは「もう手遅れかも」と涙ぐんでいましたが、検査の結果はストルバイト結石。
        食事療法開始から2ヶ月で完全に溶解しました。

        ただし、油断は禁物。
        血尿を繰り返す犬の約47%が慢性腎臓病に進行するというデータもあります[3]。
        だからこそ、原因の特定が重要なんですよ。

        ## なぜ愛犬の尿に血が混じるのか：3大原因を深堀り

        ### 1. 細菌性膀胱炎：最も一般的な犯人

        
        雌犬の発症率が雄犬の約4倍高い[4]という事実、ご存知でしたか？
        これは雌犬の尿道が短く、肛門との距離が近いため。
        原因菌の第1位はStaphylococcus pseudintermedius、第2位がE.coli[5]。
        でも安心してください、適切な抗生物質で治療成功率は90%を超えます。

        さて、ここで重要なのが尿のpH。
        正常値は6.0-7.0ですが、細菌感染により8.0以上になることも。
        「えっ、そんな数値気にしたことない」という方も多いでしょう。
        でもこの数値が結石形成の引き金になるんです。

        ### 2. 尿路結石：溶かせる石と溶かせない石

        とはいえ、すべての結石が同じではありません。
        ストルバイト結石（リン酸アンモニウムマグネシウム）は食事療法で溶解可能。
        一方、シュウ酸カルシウム結石は外科手術が必要[6]。
        この違い、知らないと治療方針を誤りますよ。

        
            
                
                    結石の種類
                    発生率
                    好発犬種
                    治療法
                    予後
                
            
            
                
                    ストルバイト
                    40-45%
                    コッカー・スパニエル、プードル
                    食事療法＋抗生物質
                    良好（溶解率80%）
                
                
                    シュウ酸カルシウム
                    40-45%
                    ミニチュア・シュナウザー、ビションフリーゼ
                    外科手術
                    再発率30-50%
                
                
                    尿酸塩
                    5-8%
                    ダルメシアン、ブルドッグ
                    アロプリノール＋食事療法
                    管理可能
                
                
                    シスチン
                    1-2%
                    ダックスフンド、チワワ
                    チオプロニン＋食事療法
                    長期管理必要
                
            
        

        ふと思い出すのは、2021年11月の症例。
        千葉県船橋市から来院した8歳のビションフリーゼ。
        シュウ酸カルシウム結石でしたが、飼い主さんは「溶ける薬はないの？」と何度も聞かれました。
        残念ながら、この石は溶けないんです。

        ### 3. 慢性腎臓病：静かに進行する脅威

        実のところ、腎機能の67%が失われるまで症状が現れない[7]のが腎臓病の恐ろしさ。
        血尿が出た時点で、すでに進行している可能性があります。
        15歳以上の犬の約10%が慢性腎臓病を発症[8]というデータもあります。

        国際腎臓病学会（IRIS）の分類では、ステージ3以降で血尿が顕著になります。
        血清クレアチニン値が2.9mg/dL以上になると、予後は慎重になりますね。

        ## 見逃してはいけない血尿以外の危険サイン

        頻尿（70%）、排尿困難（25%）、そして見落としがちな多飲多尿。
        これらは血尿と併発しやすい症状[9]です。
        特に1日の飲水量が体重1kgあたり100mlを超える場合は要注意。

        それから、意外と知られていないのが「尿失禁」との関連。
        血尿を伴う尿失禁の57%に基礎疾患が隠れている[10]というデータがあります。
        「年だから仕方ない」で済ませてはいけません。

        
            #### ✅ 自宅でできる簡単チェック

            
                - 尿の色：薄いピンク〜濃い赤褐色まで記録

                - 排尿回数：正常は1日3-5回

                - 排尿時間：30秒以上は異常

                - 排尿姿勢：何度も姿勢を変える場合は痛みのサイン

                - 尿の臭い：アンモニア臭が強い場合は感染の可能性

            

        

        ## 動物病院での検査、何をされるか知っていますか？

        まず尿検査。これが基本中の基本です。
        pH、比重、蛋白、潜血、結晶の有無を調べます。
        採尿方法は膀胱穿刺（シスtoセンテーシス）が最も正確[11]。
        「針を刺すなんて痛そう」と思われるかもしれませんが、実は犬にとって最もストレスが少ない方法なんです。

        続いて超音波検査。
        膀胱壁の肥厚（正常3mm以下）、結石、腫瘤の有無を確認。
        ポリープ様膀胱炎の場合、膀胱壁が11mmまで肥厚することも[12]。

        血液検査では、BUN（血中尿素窒素）、クレアチニン、SDMAを測定。
        特にSDMAは従来のクレアチニンより早期に腎機能低下を検出できる[13]優れた指標です。

        ## 治療の実際：獣医師が選ぶ薬と食事療法

        ### 抗生物質の選択

        第一選択薬はアモキシシリン（13.75-25mg/kg、1日2回）。
        効果がない場合はエンロフロキサシン（18-20mg/kg、1日1回）[14]。
        ただし、フルオロキノロン系は耐性菌の問題があるため、慎重に使用します。

        ### 食事療法の威力

        療法食の効果は侮れません。
        ストルバイト結石の場合、Hill's k/dやRoyal Canin Urinaryで1-2ヶ月で溶解[15]。
        シュウ酸カルシウム結石の予防には、蛋白質10g/100kcal以下、ナトリウム制限が重要[16]。

        2022年5月、埼玉県川口市の症例。
        11歳のプードル、再発性膀胱炎で来院。
        療法食に切り替えて3ヶ月、その後1年間再発なし。
        「最初からこの食事にしておけば」と飼い主さん。
        でも、予防に勝る治療はないんです。

        ## 予防こそ最良の治療：今日から始める5つの習慣

        
            - 水分摂取量の管理：体重1kgあたり50-60mlが目安。ウェットフードの併用も効果的

            - 定期的な排尿：膀胱内での細菌増殖を防ぐため、8時間以上の我慢は避ける

            - 陰部の清潔維持：特に雌犬は排尿後の清拭を習慣に

            - 定期検査：7歳以上は年2回の尿検査を推奨

            - 適正体重の維持：肥満は尿路感染症のリスクを1.5倍に増加[17]

        

        
        ## よくある質問

        
        
            Q1: 血尿が出たら、すぐに病院に行くべきですか？
            血尿自体は緊急事態ではありませんが、排尿困難や腹部膨満を伴う場合は緊急受診が必要です。
            単独の血尿でも48時間以内の受診を推奨します。原因が細菌性膀胱炎の場合、早期治療で3-5日で改善することが多いためです。

        

        
            Q2: 血尿の色で原因は分かりますか？
            ある程度の推測は可能です。鮮紅色は下部尿路（膀胱・尿道）からの出血、暗赤色〜褐色は上部尿路（腎臓）からの出血を示唆します。
            ただし、確定診断には必ず検査が必要です。

        

        
            Q3: ストルバイト結石は本当に溶けるのですか？
            はい、溶解可能です。適切な療法食と抗生物質の併用で、平均1-2ヶ月で溶解します[18]。
            ただし、シュウ酸カルシウム結石は溶解できないため、外科的除去が必要になります。

        

        
            Q4: 慢性腎臓病と診断されました。寿命はどのくらいですか？
            IRISステージ2の場合、適切な管理で中央生存期間は400日以上、ステージ3で200日、ステージ4で100日程度です[19]。
            ただし、個体差が大きく、早期発見・適切な管理で予後は大きく改善します。

        

        
            Q5: 再発を防ぐ最も効果的な方法は？
            原因により異なりますが、共通して重要なのは十分な水分摂取です。
            体重1kgあたり50-60mlの水分摂取を目標に、ウェットフードの活用や水飲み場を増やすなどの工夫が有効です。
            また、7歳以上では年2回の尿検査で早期発見に努めることが重要です。

        

        
        
            ## 飼い主様の体験談

            
            
                「うちのコーギー（9歳）が血尿を出した時、正直パニックでした。でも先生に『まずは検査しましょう』と落ち着いて言われて安心しました。
                結果は細菌性膀胱炎。抗生物質を5日間飲ませたら完治しました。あの時すぐに病院に行って本当に良かったです」
                （東京都世田谷区・Kさん）
            

            
                「シュウ酸カルシウム結石で手術になりました。正直、もっと早く気づいてあげられれば…と後悔しています。
                でも術後は療法食を続けて、もう3年再発なし。定期検査の大切さを実感しています」
                （神奈川県横浜市・Tさん）
            
        

        
        
            ## 参考文献

            
                - Price MP, et al. Polypoid Cystitis: A Retrospective Case-Series of 112 Dogs. J Vet Intern Med. 2025;39(3):e70049. DOI: 10.1111/jvim.70049. PMID: 40375558

                - Dear JD, et al. Evaluation of a dry therapeutic urinary diet and concurrent administration of antimicrobials for struvite cystolith dissolution in dogs. BMC Vet Res. 2019;15(1):273. DOI: 10.1186/s12917-019-1992-8. PMID: 31370897

                - Pelander L, et al. Incidence of and mortality from kidney disease in over 600,000 insured Swedish dogs. Vet Rec. 2015;176:656. DOI: 10.1136/vr.103059

                - Transurethral cystoscopy in dogs with recurrent urinary tract infections. J Vet Intern Med. 2020;34(2):DOI: 10.1111/jvim.15958

                - Uttamamul N, et al. Risk factors for canine magnesium ammonium phosphate urolithiasis associated with bacterial infection. J Vet Sci. 2022;23(1):e6. DOI: 10.4142/jvs.21040. PMID: 35088952

                - Lulich JP, et al. ACVIM Small Animal Consensus Recommendations on the Treatment and Prevention of Uroliths in Dogs and Cats. J Vet Intern Med. 2016;30(5):1564-1574. PMID: 27611724

                - Polzin DJ. Chronic kidney disease in small animals. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2011;41(1):15-30. DOI: 10.1016/j.cvsm.2010.09.004. PMID: 21251509

                - Bartges JW. Chronic kidney disease in dogs and cats. Vet Clin North Am Small Anim Pract. 2012;42(4):669-92. DOI: 10.1016/j.cvsm.2012.04.008. PMID: 22720808

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                - Norris CR, et al. Recurrent urinary tract infections in dogs. J Vet Intern Med. 2000;14:486-490

                - Bartlett PC, et al. Case-control study of risk factors associated with feline and canine chronic kidney disease. Vet Med Int. 2010;2010:957570. DOI: 10.4061/2010/957570

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                - Chen HS, et al. Acute on chronic kidney disease in dogs: Etiology, clinical findings, prognostic markers. J Vet Intern Med. 2020;34(6):2507-2515. PMID: 33047847

                - Westropp JL, et al. Evaluation of the efficacy and safety of high dose short duration enrofloxacin treatment regimen for uncomplicated urinary tract infections in dogs. J Vet Intern Med. 2012;26(3):506-12

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                - Okafor CC, et al. Risk factors associated with calcium oxalate urolithiasis in dogs. J Am Vet Med Assoc. 2014;245(3):301-8. DOI: 10.2460/javma.245.3.301. PMID: 24834804

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                - O'Neill D, et al. Chronic kidney disease in dogs in UK veterinary practices: prevalence, risk factors, and survival. J Vet Intern Med. 2013;27:814-21

            

        

        
        
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