# 犬が口をもぐもぐ動かすけれど何も食べていないとき

> 犬が口をもぐもぐ動かす主な原因：歯周病による痛み（3歳以上の犬の約80%が罹患）、悪心や吐き気の前兆、ストレスによる常同行動、口腔内の異物感、神経学的な問題など。

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- 公開日: 2025-05-22
- 最終更新日: 2025-07-08
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: 愛犬のケア・しつけ、食欲不振

犬が口をもぐもぐ動かす主な原因：歯周病による痛み（3歳以上の犬の約80%が罹患）、悪心や吐き気の前兆、ストレスによる常同行動、口腔内の異物感、神経学的な問題など。

            緊急性の判断：食欲不振、よだれの増加、口臭の悪化、顔の腫れ、元気消失が見られる場合は早急な受診が必要。特に高齢犬では口腔腫瘍の可能性も考慮。

            自宅での観察ポイント：口をもぐもぐする頻度と持続時間、他の症状の有無、食事や環境の変化を記録。動画撮影で獣医師への情報提供も有効。

        

        
            愛犬が何も食べていないのに、まるでガムを噛んでいるかのように口をもぐもぐ、くちゃくちゃと動かしている姿を見たことはありませんか。飼い主さんとしては「何か変なものでも食べたの？」と心配になりますよね。動物病院で15年間アシスタントとして働いていた私も、このような相談を数え切れないほど受けてきました。
        

        ## 口もぐもぐの裏に潜む、見逃せない健康サイン

        
        実は、この「空咀嚼（くうそしゃく）」と呼ばれる行動には、単なる癖では済まされない重要な健康上の問題が隠れていることがあります。私が動物病院で勤務していた2015年の冬、ある飼い主さんが「うちの子、最近口をもぐもぐするんです」と相談に来られました。最初は様子見でしたが、結果的に進行した歯周病が発見され、抜歯処置が必要になったケースがありました。

        犬が食事以外で口を頻繁に動かす場合、体調不良や嘔吐の前兆として悪心（胃がムカムカする感覚）を感じている可能性があります[1]。さらに、よだれが増えたり、吐き気があったりする場合も。実のところ、この症状を示す犬の多くは、何らかの口腔内トラブルを抱えているのです。

        
            ### ⚠️ 緊急受診が必要な症状

            ・口をもぐもぐしながら、よだれが止まらない

            ・顔が腫れている、または触ると痛がる

            ・24時間以上食事を摂らない

            ・嘔吐を繰り返している

        

        ## なぜ口をもぐもぐ？獣医師も悩む複雑な原因

        ### 最も多い原因：歯周病という沈黙の病気

        
        3歳以上の犬の約80%が歯周病に罹患しているという研究データがあります[2]。しかも、小型犬や短頭種では、さらに高い罹患率を示すことが報告されています。私が見てきた症例でも、特にトイプードルやチワワ、ヨークシャーテリアなどの小型犬で、この症状が多く見られました。

        ある日、病院に来院した8歳のマルチーズの「ココちゃん」。飼い主さんは「最近、口をくちゃくちゃするんです」と心配そうでした。口腔内を確認すると、奥歯に重度の歯石付着と歯肉の後退が。歯がグラグラと動いており、痛みから口をもぐもぐさせていたのです。

        歯周病が進行すると、歯根部に膿が溜まり、顔が腫れることもあります。さらに深刻な場合、口腔内に穴が開く内歯瘻（ないしろう）や、頬に穴が開く外歯瘻（がいしろう）に発展することも[1]。こうなると、単なる口腔ケアでは済まず、外科的処置が必要になります。

        ### 吐き気の前兆：体が発する危険信号

        犬が嘔吐する前には、特徴的な前兆があります。口をぺちゃぺちゃさせる、よだれが増える、そわそわと歩き回る―これらはすべて、悪心のサインです[3]。

        とはいえ、すべての口もぐもぐが危険というわけではありません。2018年の春、来院した5歳のゴールデンレトリバーは、朝の散歩後に必ず口をもぐもぐさせていました。詳しく聞くと、散歩中に草を食べる習慣があることが判明。胃の不快感を解消しようとする本能的な行動だったのです。

        
            #### 嘔吐前の典型的なサイン

            
                - 口をくちゃくちゃと頻繁に動かす

                - 大量のよだれ（透明～白い泡状）

                - 落ち着きなく歩き回る

                - お腹を丸めるような姿勢

                - 草を食べたがる

            

        

        ### ストレスが引き起こす心の叫び

        実は、精神的なストレスも口もぐもぐの原因になります。これは「常同行動」と呼ばれ、人間でいう貧乏ゆすりのようなもの。環境の変化、飼い主との分離不安、運動不足などがトリガーとなることがあります[4]。

        忘れもしない2020年のコロナ禍。在宅勤務が増えた影響で、飼い主さんが外出すると極度の不安を示す犬が急増しました。その中には、留守番中に口をもぐもぐさせ続ける子も。ビデオカメラで確認すると、飼い主さんが出かけてから帰宅するまで、ほぼずっとその行動を続けていたケースもありました。

        ## 見逃しがちな口腔内の異変を早期発見するコツ

        口腔内の健康チェックは、実は自宅でも簡単にできます。ただし、嫌がる子も多いので、おやつを使いながら少しずつ慣らすことが大切です。

        
            - 口臭チェック：健康な犬の口はほぼ無臭。腐敗臭がする場合は要注意

            - 歯茎の色：健康的なピンク色か確認（白っぽい、赤黒いは異常）

            - 歯石の有無：特に奥歯の外側をチェック

            - 歯のぐらつき：軽く触って動く歯がないか確認

            - 口の中の傷や腫れ：舌の裏側も忘れずに

        

        さて、私が動物病院で学んだ最も効果的な方法は「動画撮影」です。犬が口をもぐもぐしている様子を動画で記録し、獣医師に見せることで、より正確な診断が可能になります。「いつ」「どんな状況で」「どのくらいの時間」続くのかもメモしておくと良いでしょう。

        ## 今すぐできる！口もぐもぐを予防する3つの習慣

        ### 1. 毎日の歯磨き習慣で8割の問題を防ぐ

        歯周病予防の最も効果的な方法は、毎日の歯磨きです。しかし現実は、「うちの子、歯磨き嫌いで...」という飼い主さんがほとんど。そこで私がおすすめするのは、段階的アプローチです。

        まず指にガーゼを巻いて、好きな味（チキン味の歯磨きペーストなど）をつけて歯を触ることから始めます。1週間続けたら、次は犬用歯ブラシに移行。焦らず、褒めながら進めることがポイントです。

        ### 2. ストレスフリーな環境づくり

        犬のストレスサインを見逃さないことも重要です。十分な運動、規則正しい生活リズム、安心できる居場所の確保。これらは基本中の基本ですが、意外とできていない家庭が多いのも事実です。

        ふと思い出すのは、ある柴犬の症例。飼い主さんの仕事が忙しくなり、散歩時間が激減。その結果、口もぐもぐだけでなく、足先を舐め続ける行動も現れました。散歩時間を元に戻し、知育玩具を導入したところ、症状は劇的に改善しました。

        ### 3. 定期的な口腔内チェックを習慣に

        月に1回は、じっくりと愛犬の口の中を観察する時間を作りましょう。歯石が付き始めたら、動物病院でのスケーリング（歯石除去）を検討。早期対処で、将来の大きなトラブルを防げます。

        ## 動物病院で行われる検査と治療の実際

        口もぐもぐの原因を特定するため、動物病院では段階的な検査を行います。

        まず視診と触診。口腔内の状態を直接確認し、痛みの有無をチェック。必要に応じて、レントゲン検査で歯根部の状態を確認します。血液検査では、全身性疾患の有無を調べることも。

        治療は原因により異なりますが、歯周病の場合は抗生剤投与から始め、改善が見られない場合は全身麻酔下でのスケーリングや抜歯を行います。費用は施設により異なりますが、スケーリングで3〜5万円、抜歯を含むと5〜10万円程度が一般的です。

        それでも、早期発見・早期治療が何より大切。放置すると、治療費も犬の負担も増大します。

        ## 口もぐもぐから学ぶ、愛犬との向き合い方

        15年間の動物病院勤務を通じて、私が最も強く感じたのは「犬は痛みを隠す名人」ということ。野生の本能から、弱みを見せたがらないのです。だからこそ、飼い主さんの観察眼が命綱になります。

        口をもぐもぐする行動は、愛犬からの小さなSOS。それを見逃さず、適切に対処することで、より長く健康的な生活を送れます。毎日の小さな変化に気づき、必要なときは迷わず専門家に相談する―これが、真の愛情ではないでしょうか。

        実のところ、私自身も退職後に迎えた保護犬が同じ症状を示し、早期に歯周病を発見できた経験があります。知識があっても、いざ自分の愛犬となると冷静さを失いがち。でも、だからこそ日頃の観察と予防が大切なのです。

        愛犬の健康は、飼い主さんの愛情と知識で守られています。この記事が、あなたと愛犬のより良い生活の一助となれば幸いです。

        ## よくある質問

        
        
            Q1. 口をもぐもぐする以外に注意すべき症状はありますか？
            はい、以下の症状が併発している場合は特に注意が必要です：食欲不振、よだれの増加（特に血が混じる場合）、顔の腫れ、口を触られるのを嫌がる、口臭の悪化、体重減少、元気の消失など。これらが見られる場合は、早急に動物病院を受診してください。

        

        
            Q2. 子犬でも口をもぐもぐすることはありますか？
            はい、あります。子犬の場合、乳歯から永久歯への生え変わり時期（生後4〜7ヶ月頃）に、歯茎のむず痒さから口をもぐもぐすることがあります。また、異物誤飲の可能性も高いので、おもちゃの破片などを飲み込んでいないか注意深く観察してください。

        

        
            Q3. 歯磨きを嫌がる犬にはどうすればいいですか？
            段階的に慣らすことが重要です。まず口周りを触ることから始め、次に唇をめくる練習、そして指で歯を触る、最後に歯ブラシという順序で進めます。歯磨きガムやデンタルトイの活用、動物病院での定期的なスケーリングも併用すると効果的です。無理強いは禁物です。

        

        
            Q4. 口もぐもぐが夜だけ見られるのですが、なぜですか？
            夜間の口もぐもぐは、日中のストレスが原因の可能性があります。また、空腹による胃酸過多で悪心を感じている場合も。寝る前に少量のフードを与える、日中の運動量を増やす、寝床を快適にするなどの対策を試してみてください。改善しない場合は獣医師に相談しましょう。

        

        
            Q5. 高齢犬の口もぐもぐは認知症の可能性もありますか？
            はい、可能性があります。犬の認知機能不全症候群（認知症）では、意味のない反復行動が見られることがあり、口もぐもぐもその一つです。他に夜鳴き、徘徊、排泄の失敗などが見られる場合は、認知症の可能性を考慮し、獣医師に相談することをおすすめします。

        

        
            ## 飼い主さんの体験談

            
            
                「うちのトイプードル（7歳）が口をくちゃくちゃするようになって、最初は気にしていませんでした。でも、この記事を読んで動物病院へ。結果、奥歯に歯周病が見つかり、早期治療できました。あのまま放置していたらと思うとゾッとします。」（東京都・Aさん）
            

            
                「保護犬を迎えて3ヶ月、夜になると必ず口をもぐもぐしていました。ストレスかと思い、散歩を増やし、マッサージも始めたところ、1ヶ月ほどで改善。環境に慣れていなかったんですね。根気強く向き合って良かったです。」（神奈川県・Mさん）
            
        

        
            ## 参考文献

            
                - いぬのきもちWEB MAGAZINE. 犬が何も食べていないのに「口をくちゃくちゃ動かす」ときの注意点. 2024年10月10日. URL: https://dog.benesse.ne.jp/withdog/content/?id=163405

                - Wallis C, et al. A review of the frequency and impact of periodontal disease in dogs. BMC Vet Res. 2020;16(1):321. PMID: 32955734. doi: 10.1186/s12917-020-02489-y

                - 竹原獣医科医院. 犬や猫が嘔吐したら病院に行くべき？嘔吐の種類や違い、検査の重要性について解説します. 2024年12月2日. URL: https://takehara-vet.co.jp/blog/blog01/966/

                - Waite M, et al. Owner-Implemented Functional Analyses and Reinforcement-Based Treatments for Mouthing in Dogs. Behav Anal Pract. 2022;15(1):217-235. PMID: 35127291. doi: 10.1007/s40617-021-00572-w

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

            愛犬に異常が見られた場合は、必ず獣医師へご相談ください。

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本記事は一般的な情報提供であり、獣医師による診断・医療行為に代わるものではありません。急な悪化や強い異常がある場合は動物病院へ相談してください。
