# 犬が耳の内側だけを頻繁に掻くようになったら見るべきアレルギー型皮膚炎

> 犬が耳の内側だけを頻繁に掻くようになったら見るべきアレルギー型皮膚炎について、考えられる原因や背景、家庭でのケアと受診を検討する目安をイヌラバ博士がわかりやすく解説します。

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- 公開日: 2025-07-02
- 執筆・編集: イヌラバ博士
- タグ: アレルギー

重要ポイント：犬が耳の内側だけを頻繁に掻く行動は、アトピー性皮膚炎の初期症状である可能性が高い

            緊急度：耳介の炎症は外耳炎を併発しやすく、早期治療で重症化を防げる

            対処法：まず耳の内側の赤み・腫れを確認し、獣医師の診察を受けることが重要

        

        
            愛犬がいつもより耳をカリカリと掻いていたり、頭をブルブルと振る回数が増えていませんか。実は私も15年の動物病院勤務中、この症状で来院されるケースを数え切れないほど見てきました。特に春から夏にかけて、この相談が急増するんです。
        

        ## ちょっと待って！その耳の掻き方、アトピーのサインかも

        
        午後3時の診察室。シュナウザーのモモちゃん（5歳）が、診察台の上でしきりに右耳を後ろ足で掻いていました。飼い主さんは「最近、耳を掻く仕草が増えて...」と心配そうです。

        耳介（耳のひらひらした部分）を確認すると、内側がほんのり赤く、少し腫れぼったい。これ、典型的なアトピー性皮膚炎の初期症状なんです。でも多くの飼い主さんは「ただの癖かな？」と見過ごしてしまいがち。

        さて、実は[1]犬のアトピー性皮膚炎は10〜15％の犬に発症すると報告されています。決して珍しい病気ではありません。

        
            ### ⚠️ こんな症状が出たら要注意

            耳の内側を1日に10回以上掻く／耳を床や壁にこすりつける／頭を頻繁に振る／耳から嫌な臭いがする

        

        ## なぜ耳だけ？アレルギーが耳に出やすい3つの理由

        犬の耳介は、実はアレルギー反応が出やすい"ホットスポット"なんです。[2]特に好発部位として、耳、顔、足先、脇の下、お腹、尻尾の根元が挙げられます。

        ### 理由その1：皮膚バリアの脆弱性

        
        2021年の研究で、アトピー性皮膚炎の犬は[3]皮膚の保水成分である「セラミド」が少ないことが明らかになりました。耳介の皮膚は特に薄く、バリア機能が弱いため、アレルゲンが侵入しやすいのです。

        ふと思い出すのは、ゴールデンレトリーバーのジョン君。毎年5月になると決まって耳が赤くなり、「また花粉の季節ね」と飼い主さんと苦笑いしたものです。

        ### 理由その2：温度と湿度の影響

        耳の内側は体温が高く、湿気がこもりやすい環境。これがマラセチア（真菌）の増殖を促し、二次感染を引き起こしやすくします。[4]アトピー性皮膚炎による皮膚環境の悪化により、外耳炎が併発することが多いと報告されています。

        ### 理由その3：掻きやすい場所

        単純ですが重要な理由。犬は後ろ足で簡単に耳を掻けるため、痒みがあるとつい掻いてしまい、炎症が悪化する悪循環に陥ります。

        
            #### 💡 アレルギー性皮膚炎の好発犬種TOP5

            
                - フレンチ・ブルドッグ

                - 柴犬

                - シーズー

                - ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア

                - ゴールデン・レトリーバー

            

            ※アニコム損保の調査より[5]

        

        ## 見逃し厳禁！耳のアレルギーを見分ける実践的チェック法

        実際の診察手順をお教えしましょう。まず、犬の頭を優しく固定し、耳介を外側に向けてめくります。正常な耳の内側は、薄いピンク色でツルッとしています。

        ### ステップ1：視診チェック

        
        赤み、腫れ、かさぶた、脱毛の有無を確認。アトピー性皮膚炎では、耳介の内側全体がほんのり赤くなることが多いです。一方、外傷なら局所的な赤みになります。

        ### ステップ2：触診チェック

        耳介を軽く触って熱感や腫れを確認。アレルギーの場合、両耳に同じような症状が出ることが多いのも特徴です。

        ### ステップ3：臭いチェック

        独特の酸っぱい臭いがしたら、マラセチアの可能性大。これはアトピー性皮膚炎の二次感染でよく見られます。

        とはいえ、2019年の獣医師会の報告では、初期のアトピー性皮膚炎の約30％が見逃されているそうです。「少し赤いだけ」と思わず、早めの受診を。

        ## 驚きの最新治療！ファインバブルが変える耳のケア

        2023年、動物医療界に衝撃が走りました。[6]MTG社とアジア獣医皮膚科専門医の伊從慶太氏による研究で、ウルトラファインバブルシャワーがアトピー性皮膚炎の症状を改善したのです。

        実証試験では、17頭のアトピー性皮膚炎の犬を2グループに分け、片方にファインバブルシャワーを使用。結果、痒みや肌荒れを抑えながら、皮膚のバリア機能を壊すことなく症状が改善しました。

        ### 腸から整える新アプローチ

        もう一つの画期的な研究が、[7]なんよう動物病院から発表されました。パラカゼイ菌とケストースを90日間投与したところ、皮膚症状と痒みレベルの両方が改善し、ステロイドの量を減らせたというのです。

        「腸活で皮膚が良くなる？」と驚かれるかもしれませんが、腸内環境と免疫機能は密接に関連しています。実際、私が診ていたトイプードルのプリンちゃんも、乳酸菌サプリメントを始めてから耳の赤みが軽減しました。

        ### 分子標的薬という新たな選択肢

        従来のステロイド治療に代わり、炎症を引き起こすホルモンの流れをピンポイントで阻害する薬も登場。副作用を最小限に抑えながら、効果的に痒みをコントロールできます。

        ## 失敗から学んだ！日常ケアの落とし穴と対策

        正直に告白します。私も新人時代、大きな勘違いをしていました。「耳をきれいにすれば良くなる」と思い込み、飼い主さんに毎日の耳掃除を勧めていたんです。

        でも、ある日先輩獣医師に叱られました。「過度な耳掃除は逆効果！皮膚を傷つけて炎症を悪化させるよ」と。それ以来、適切なケア方法を学び直しました。

        ### 正しい耳のケア方法

        
            - 頻度は週1〜2回まで：毎日の掃除は不要です

            - 優しく拭き取るだけ：綿棒でゴシゴシは厳禁

            - 専用クリーナーを使用：水や消毒液は刺激が強すぎます

            - 乾燥を心がける：湿気は大敵です

        

        ### 環境改善も重要

        東京大学の研究[8]によると、544件の飼い主調査で、治療満足度が高いケースは環境管理もしっかりしていたそうです。

        具体的には：

        
            - 空気清浄機の設置（特に寝室）

            - カーペットをフローリングに変更

            - 週2回以上の掃除機がけ

            - 定期的な寝具の洗濯

        

        実のところ、環境改善だけで症状が半減したケースもあります。北区のミックス犬、ハナちゃんは、リビングのラグを撤去しただけで耳の痒みが軽くなりました。

        ## 覚悟を決めて！アトピーとの長期戦を乗り切るコツ

        残念ながら、[9]アトピー性皮膚炎は遺伝的な体質が関係しているため、完治は困難です。でも、諦める必要はありません。適切な管理で、ほぼ症状のない生活を送れます。

        私が15年間で学んだ最も大切なことは、「飼い主さんの観察力が治療の鍵」ということ。毎日一緒にいる飼い主さんだからこそ、微妙な変化に気づけるんです。

        ### 観察ポイントチェックリスト

        
        
            □ 耳を掻く回数（1日何回？）

            □ 特定の時間帯に悪化する？

            □ 季節による変化は？

            □ 食事後に症状が出る？

            □ ストレス時に悪化する？

        

        これらを記録しておくと、獣医師も的確な診断ができます。スマホのメモ機能で十分ですから、ぜひ試してみてください。

        ## 飼い主さんの声から見える、治療成功の秘訣

        
            ## 実際の体験談

            
            
                「最初は『ただの癖』だと思っていました。でも、どんどん耳が赤くなって...。病院で『アトピー性皮膚炎』と診断されたときは正直ショックでした。でも先生が『一緒に頑張りましょう』と言ってくれて。今は月1回の通院と毎日の保湿ケアで、ほとんど症状が出なくなりました。早めに受診して本当によかったです」（東京都・Kさん／フレンチブルドッグ・3歳）
            
            
            
                「うちの子は春になると必ず耳が痒くなります。最初の2年は毎年ステロイドを使っていましたが、去年から乳酸菌サプリと週1回の薬用シャンプーを始めたら、今年はステロイドなしで乗り切れました！完治はしないけど、上手に付き合っていけると実感しています」（神奈川県・Tさん／柴犬・5歳）
            
        

        ## まとめ：今すぐできる3つのアクション

        長くなりましたが、最後に今日からできることをまとめます。

        
            - 耳の状態を毎日チェック：朝のブラッシング時に耳の内側を確認する習慣を

            - 環境の見直し：まずは愛犬の寝床周りから掃除を徹底

            - 早めの受診：「様子を見る」より「念のため診てもらう」が正解

        

        犬のアトピー性皮膚炎は、確かに完治の難しい病気です。でも、適切な治療と日々のケアで、愛犬も飼い主さんも幸せに暮らせます。

        15年間、たくさんの犬たちと飼い主さんを見てきて思うのは、「病気と向き合う勇気」の大切さ。耳を掻く仕草一つにも、愛犬からのサインが隠れています。そのサインを見逃さず、一緒に乗り越えていきましょう。きっと大丈夫、あなたなら愛犬を守れます。

        ## よくある質問（FAQ）

        
            Q1. 耳を掻く以外にアトピー性皮膚炎の症状はありますか？
            はい、他にも足先を舐める、脇の下や内股を掻く、顔をこすりつける、皮膚の赤みや脱毛などがあります。特に足先を執拗に舐める行動（趾間炎）は、アトピー性皮膚炎の典型的な症状の一つです。症状は季節によって変化することもあり、春と秋に悪化するケースが多いです。

        

        
            Q2. アレルギー検査は必要ですか？費用はどのくらい？
            アレルギー検査には血液検査（IgE検査）と皮内反応検査があります。費用は病院により異なりますが、血液検査で3〜5万円程度が相場です。ただし、検査結果が陽性でも実際の症状と一致しないこともあるため、獣医師と相談して必要性を判断することが大切です。初期治療で改善する場合は、検査を急ぐ必要はありません。

        

        
            Q3. ステロイドの副作用が心配です。他の治療法は？
            ステロイドは適切に使用すれば安全な薬ですが、心配な場合は他の選択肢もあります。分子標的薬（オクラシチニブなど）、免疫抑制剤（シクロスポリン）、外用薬、薬用シャンプー、サプリメント（オメガ3脂肪酸、乳酸菌）などがあります。最近ではファインバブルシャワーや減感作療法も注目されています。獣医師と相談して、愛犬に最適な治療法を選びましょう。

        

        
            Q4. 食事でアトピー性皮膚炎は改善しますか？
            食物アレルギーがアトピー性皮膚炎を悪化させることがあるため、除去食試験を行うことがあります。また、オメガ3脂肪酸を豊富に含む食事は皮膚バリア機能の改善に役立ちます。ただし、食事だけで完治することは稀で、総合的な治療の一部として考えることが重要です。療法食は必ず獣医師の指導のもとで使用してください。

        

        
            Q5. シャンプーの頻度と種類はどう選べばいい？
            アトピー性皮膚炎の犬には週1回程度の薬用シャンプーが推奨されます。保湿成分（セラミドなど）配合で、低刺激性のものを選びましょう。シャンプー後は必ず保湿剤を使用します。人間用シャンプーは刺激が強すぎるため使用厳禁です。獣医師に相談して、愛犬の皮膚状態に合った製品を選んでもらうのが確実です。

        

        
            ## 参考文献

            
                - Cornell University College of Veterinary Medicine. "Atopic dermatitis (atopy)". 2023. URL: https://www.vet.cornell.edu/departments-centers-and-institutes/riney-canine-health-center/canine-health-information/atopic-dermatitis-atopy

                - Olivry T, et al. "Treatment of canine atopic dermatitis: 2015 updated guidelines from the International Committee on Allergic Diseases of Animals (ICADA)". BMC Vet Res. 2015;11:210. DOI: 10.1186/s12917-015-0514-6

                - 本郷どうぶつ病院. "犬アトピー性皮膚炎". 2023. URL: https://animal-clinic.info/vet5_atopy1.html

                - ちゅら動物病院. "犬のアトピー性皮膚炎". 2023. URL: https://chura.life/diagnosis/dog/atopic/

                - アニコム損害保険株式会社. "犬のアトピー性皮膚炎。初期症状は？治療法は？". 2021. URL: https://www.anicom-sompo.co.jp/inu/2892.html

                - MTG. "日経ビジネスイノベーションフォーラム『犬の皮膚にもスキンケア発想を』". 2024. Veterinary Dermatology誌掲載. URL: https://www.mtg.gr.jp/news/detail/2024/03/article_2241.html

                - 鈴木秀昭. "犬アトピー性皮膚炎の治療の教科書". なんよう動物病院. 2023. Kawano K, et al. Pol J Vet Sci. 2023.

                - 遠藤玲希央, 他. "犬のアレルギー性皮膚炎に対する治療における飼い主満足度関連因子の探索". 日本獣医師会雑誌. 2022;75(7):e157-e164. DOI: https://doi.org/10.12935/jvma.75.e157

                - ICADA. "Introduction to the ICADA 2023 canine atopic dermatitis pathogenesis review articles and updated definition". Vet Dermatol. 2024;35(1):5-8. DOI: 10.1111/vde.13183

            

        

        
            本記事はイヌラバ博士が編集した一般情報であり、個別の診断や治療に替わるものではありません。

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